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アンソニー・マクヘンリー B.LEAGUE開幕・新時代の目撃者vol.4「ファンの方たちの存在なしにリーグ、選手の成長はなかった」B.LEAGUE10周年記念インタビュー

2026.03.06

選手

【(C)B.LEAGUE】
 

「より良い環境になることで、より刺激的な才能が集まる」

 

今シーズン、Bリーグは節目の10年目を迎えた。コロナ禍による観客制限からのシーズン中断など様々な困難を乗り越え、リーグ誕生時に比べると平均観客数は約2倍と大きな発展を遂げている。さらなる成長を目指し、『B.革新』の名の下に来シーズンから新たなフォーマットを導入する中、記念すべきBリーグ開幕戦(2016年9月22日)でコートに立ったアルバルク東京、琉球ゴールデンキングスの面々にこの10年の歩みを振り返ってもらった。今回は当時、琉球の一員で現在は琉球のアシスタントコーチを務めるアンソニー・マクヘンリーのインタビューを紹介する。

【(C)B.LEAGUE】

――Bリーグ開幕戦についてどんな思い出がありますか。

試合のために会場の東京に到着してメディアの取材を受けた時、試合がどれだけ注目されているのか分かりました。あそこまで大きなイベントになるとは予想していなかったです。いつものように試合をして沖縄に帰るだけだと思っていたら、たくさんのメディアがいました。そして1時間、もしくは2時間くらい取材を受けていて、『これはかなり力が入っている試合なんだ』と感じました。あの試合の盛り上がりが、今のリーグの成長の基盤になったと思います。

――日本で長くプレーし琉球、信州と2チームで永久欠番になっています。複数のチームで永久欠番になるのは日本人選手でも難しい偉業です。2チームでこのような活躍ができたのは何故だと思いますか。

正直に言って琉球と信州に加入できたこと、彼らが私を永久欠番に値するほど重要だと感じてくれたことを本当に感謝しています。こういう栄誉をもらいたいと思ってプレーしたことは一度もないです。チームとファンの方のために、できるだけ多くの試合に勝利したかっただけで、自分がこのようなインパクトを与えることができるとは思っていませんでした。長年に渡って一緒にプレーした仲間の中には私よりも優れた能力があったり、チームに大きな影響を与えた選手たちがいました。だから両チームが私のためにしてくれたことは本当に光栄です。琉球、信州のことをずっと愛していますし、これからもその気持ちが変わることはないです。

琉球で9シーズン、信州で6シーズンに渡って在籍しましたが、1つのチームで長期に渡ってプレーすることは私にとって珍しいことではないです。私は忠誠心を大切にする人物で、仕事の環境が頻繁に変わることは好きではありません。そして何かを始めたら、成果を残すまでやり遂げたいと思っています。初めて琉球に来た時、「このチームを去る時は、できるだけ良い状態にして去りたい」という気持ちでした。この思いは信州に加入した時も同じ姿勢でした。「このチームで1年プレーして、翌シーズンは別のチームで」という考えは私にはなかったです。

【(C)B.LEAGUE】

――選手、そしてコーチとして、Bリーグの発展をどのように見ていますか。

Bリーグ最初の数年やその前の時代と比較すると、試合の盛り上がりが全く違っています。どのチームもお客さんに素晴らしい観戦体験を提供しようと、より多くの労力とお金をかけていて、リーグもこの状況を推進していくために良い仕事をしています。今、Bリーグは選手やコーチにとってより良い環境になっていて、それによってより刺激的な才能が集まってきていると思います。

【(C)B.LEAGUE】
 

「日本のバスケットボールが頂点に到達する時に立ち会いたい」

 

――Bリーグ誕生当初と比べて日本人選手の成長についての感想を聞かせてください。


選手たちの質は大きく向上していると思います。今はリーグに来てすぐに活躍できる状態の選手が増えていて、全体的にサイズ、フィジカル、スピードはとても向上しています。また、キャリアの早い段階から日本人選手とは違う外国籍のフィジカル、運動能力を体感することも成長の助けになっていると思います。今はNBAでプレーしていた選手たちもどんどん増えて、より多くの才能に触れられることは大きいです。

――NBA経験者が増えるなど外国籍選手のレベルも上がっていますが、アメリカの友人たちのBリーグに対する見方の違いは感じますか。

昔は知り合いの選手から「日本で仕事があるか知っている?」とか、エージェントに「どのチームが選手を探しているのか知っている?」みたいな漠然としたものでした。これはbjリーグ時代のことです。それがBリーグが始まりシーズンを重ねていくごとに、相談の真剣さが変わっていきました。今は「日本に行きたいんだ」の後で、「このチームのことを調べてみたんだけど、どう思う?」と具体的なチーム名を挙げてきます。みんなしっかりと調べていて、これは日本のバスケットボール界が盛り上がっている証拠です。

日本の各チームは、お金の支払いがしっかりしています。また、アメリカ人選手の場合、他の場所と比べても暮らしやすく、「日本の方が居心地が良い」、「家族にとってより安全な場所だ」と感じると思います。そしてレギュラーシーズンが60試合で、他の国にはない週末の連戦とスケジュールがタフと言われます。ただ、その分、練習する時間は少なくなります。一方で他の国ではシーズンの大半で1日2回練習するところもあると聞きます。それだと身体の負担も大きいです。もし、2日連続で試合がなかったり、水曜ゲームも含めて9日間で5試合のスケジュールでない場合は、練習をたくさんすることになります。より多くの試合か練習かの選択を迫られた時、同じく身体を酷使するなら、私は試合を選びたい。そういう理由もあると思います。

【(C)B.LEAGUE】
 

――ファンへのメッセージをお願いします。

まず、いつもありがとうございます。フロントスタッフからチームのコーチ、スタッフ、選手の全員は、ファンの方たちがいなければ今の地位にいることはできません。これまでのサポートに本当に感謝しています。Bリーグ、そして選手たちの成長は、皆さんの存在なしに実現しなかったです。毎シーズン、ファンの人たちの輪がどんどん広がっていくのを目にしており、この流れが続いていくことを願っています。そして日本のバスケットボール界が頂点に到達する時、皆さんと一緒に立ち合えることを願っています。

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