活動概要
加齢やけがなどで、誰もが使う可能性のある車いす。
茨城県は、有名な車いすバスケ漫画のモデルになった地であり、バリアフリーマップアプリ「WheeLog!」発祥の地でもあります。
近年「バリアフリー」という言葉は浸透してきましたが、街には車いすでの移動の難しさや、心理的な壁がまだ残っています。
設備を整えるには多くの時間とお金がかかります。
だからこそ、まずは人と人の間にある"心のバリア"を取り除くことから始められないかと考え、この企画がスタートしました。
本企画では、車いすバスケによる交流と、アプリを活用した街歩き体験を実施します。車いすというアイコンを通じて、参加者はスポーツの純粋な楽しさを味わうとともに、当事者の視点でしか気づけない街のバリアや人の優しさを肌で学びます。
目指すのは、一方的な「支援する・される」関係ではなく、属性の異なる多様な人々がフラットに混ざり合い、互いの違いを自然に認め合う相互理解の創出です。
プロジェクトの運営には、車いすバスケの魅力を伝えたいと奮闘する茨城県立医療大学の学生や、「"楽しい"は記憶に残る」をテーマに活動する県内の福祉関係者が参画しています。
茨城ロボッツと日本生命がハブとなり、産・官・学・民が手を取り合う「ALL茨城」の共創体制を築きました。
この力強い繋がりを通じ、誰もが安心して暮らせる共生社会を共に創り、「心のバリアフリー」を持続可能な文化として、この茨城から全国へ発信していきます。
開催日時2026年2月28日
対象者子どもから大人まで
実施回数1回活動場所茨城県水戸市
参加人数135名
連携団体数【共催団体】
日本生命保険相互会社 水戸支社
茨城から福祉で世界を元気にするプロジェクト
茨城大学コロンブス卵の会
茨城県立医療大学
茨城県障がい者スポーツ研究会(ISE)
茨城県立医療大学車いすバスケットボールチーム「ROOTs」
【協賛企業】
メクテック株式会社
株式会社MEK-J
株式会社クボタ筑波工場
【後援】
茨城県
茨城県教育委員会
茨城県社会福祉協議会
水戸市
【特別協力】
特定非営利活動法人ウィーログ
日本生命保険相互会社
社会福祉法人北養会
いばらき中央福祉専門学校
水戸市(障害福祉課、都市計画課、交通政策課、生活安全課、スポーツ課)
茨城県警察
活動レポート
企画背景・目的
茨城県水戸市では2024年に「心のバリアフリー部会」が設置されるなど、地域全体で共生社会への意識が高まっています。この機運をスポーツの力でさらに後押しすべく、誰もが一緒にスポーツを楽しみ、互いの個性を認め合う「ダイバーシティ&インクルージョン」の創出を目指しました。参加者に当事者目線での心のバリアフリーを肌で学び、一生の記憶に残る体験を提供することを目的としています。
実施内容、結果
2026年2月28日、アダストリアみとアリーナと周辺市街地にて、「車いすバスケ体験会」とアプリを活用してバリアフリーマップを作成する「WheeLog!街歩き体験会」を実施し、10代から60代以上の幅広い世代からのべ135名が参加しました。 車いすバスケ体験には駒沢颯選手が加わり、茨城県立医療大学車いすバスケサークル「ROOTs」のサポートのもと、参加者同士でチームを組んでミニゲーム等を行いました。障がいの有無や年齢の壁を越え、白熱した試合を全員で楽しみました。 街歩き体験には平尾充庸選手が同行し、車いすユーザーの視点に立つことで、普段気にも留めない段差や傾斜が大きなバリアになることを実体験を通じて学びました。さらに加藤さくら氏による特別講演も実施しました。 一連の体験を通じ、参加者はバリアを嘆くのではなく「楽しく攻略する」前向きな姿勢を身につけました。障がいを社会側のバリアとして捉え直し、相手を思いやる気持ちを行動へ移そうとする意識の変化が見られ、当事者目線の実体験が多様性理解にもたらすことができたイベントとなりました。
今後の展望
「心のバリアフリーをALL茨城で」
このスローガンのもと、活動を県内全域へ展開します。バリアフリー情報のデジタル資産化や、リレーションタウン・地域団体・次世代を担う学生の育成・自走化を推進し、誰もが安心して楽しめるまちづくりをALL茨城で取り組みます。
参加者の声
【車いすバスケ体験者の声】
「車いすの操作の難しさを実感した一方で、全くの初心者でも足の不自由さに関係なく全力でスポーツを楽しめることに驚きました。みんなでボールを追うひたむきさと熱さに感動し、車いすバスケの楽しさを知ることができました」
【車いす(街歩き)体験者の声】
「車いすの目線になると、普段気にも留めない道路の傾斜にかなり疲れたり、気軽な寄り道が難しかったりと、新しい気づきがたくさんありました。最初から誰もが安心して利用できる環境を作ることが大切だと感じました」
【車いすアンバサダーとして参加】
「障がいの特性上、迷惑をかけるかと不安でしたが、皆さんに温かく見守られ、子どもも安心して参加できました。『世の中、優しさに溢れているんだな』と実感でき、勇気を出してこれからも社会参加していこうと思える素晴らしい体験でした」
クラブ担当者の想い
水戸開催では、私たちのホームアリーナであるアダストリアみとアリーナで開催することができました。普段、プロの選手たちが熱い試合を繰り広げている会場で、あらゆる壁を越えて、車いすをアイコンに学び、会場でもよく会うファン・ブースターの皆さまと共に学び楽しめたことを光栄に思います。
街歩き班では、車いすユーザーの方が班員の皆さんに車いすの使い方を教える「車いすアンバサダー」を募集しました。そして、特別講演では加藤さくらさんから「バリアは深刻に構えるものではなく、楽しく攻略していくもの」といったお話がありました。私たちが目指すのは、「誰かが誰かを一方的に理解し、支援する」ことではありません。性別や年齢などの壁を越え、お互いの目線を共有し、違いを自然に認め合いながら共に生きていく「相互理解」です。支える・支えられるという垣根をなくし、誰もが同じ仲間として共に社会のバリアを楽しく攻略していく関係性を、この茨城から広げていきたいと思います。
ギャラリー
