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2022.10.24

規約違反による制裁決定について

  • RELEASE

 B.LEAGUEチェアマン島田慎二は、下記の件について裁定委員会に諮問し、その答申を受けて、制裁を決定いたしました。

【事案】
秋田ノーザンハピネッツ所属選手によるBリーグ新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン遵守義務違反

【認定された事実】
関係証拠を総合すると、下記の事実が認定された。
1. 秋田ノーザンハピネッツに所属する多田武史選手が、自覚症状を有する状態で2022年9月3日、新型コロナウイルスへの感染が判明したにも関わらず、Bリーグが定める新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン及びこれが準拠する当時の厚生労働省基準に反し、自宅療養期間中である9月7日及び9月8日、不用意に、不特定多数の者が利用する民間トレーニング施設に赴いてトレーニングを行った事実
2. 上記事実に対する秋田ノーザンハピネッツの監督責任

【適用条項】※規約は行為当時のものが適用される
認定事実1:Bリーグ規約第3条の2〔Bリーグ新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインの遵守義務〕 及びBリーグ規約第82条〔禁止事項〕第1項第11号
認定事実2:Bリーグ規約第127条〔両罰規定〕

【制裁内容】
● 多田武史選手:けん責
● 秋田ノーザンハピネッツ(法人名:秋田ノーザンハピネッツ株式会社):けん責

【制裁理由】
1. 選手について
本件は、Bリーグが新型コロナウイルスの感染予防・感染拡大防止に全力を挙げて取り組む中、感染した選手が自宅療養中に不特定多数が利用するトレーニング施設でトレーニングを実施したという事案である。国民が厳しい行動制限を遵守している状況下で、安易に外出をして感染拡大の危険をおかした行為は非難に値する。
他方で、当該選手は、秋田ノーザンハピネッツから処分を受けるなど既に一定の社会的制裁を受けていること、当時の安易な考え方を改める旨誓約しており、真摯に反省している様子がうかがわれること等の事情も認められ、これら諸事情を総合考慮の上、けん責とするのを相当と判断した。
2. クラブについて
クラブは、所属選手が新型コロナウイルスに感染した際の自宅療養中の行動監督、行動支援について、十分な役割を果たしたとは認められず、制裁は避けられないものの、他方で、普段から選手に対するコンプライアンス研修を行うなどの一定の取組みも認められ、本件を認知後、適切な対応を行ったと認められること等の諸事情を総合考慮すると、けん責とするのを相当と判断した。

【経緯の概要】
1. 2022年9月15日、本件につき情報提供を受けた日本バスケットボール協会から、Bリーグに対して、情報提供がなされる。
2. 同日、Bリーグコンプライアンス事務局により調査を開始。
3. 同月16日、クラブが、選手に対し、「けん責、罰金および東北カップ期間中の活動及び出場の停止」を内容とする処分決定。
4. 同年10月17日、Bリーグにて本制裁決定に至る。