
FOCUS OF THE GAMES
見どころ解説
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見どころ解説
協力:データスタジアム株式会社、佐々木クリス
FINALS
SEMIFINALS
QUARTER
FINALS
宇都宮の#25ニュービルと#6比江島は、アウトサイドの脅威と卓越したゲームメイクで試合を支配する、まさに風神雷神だ。彼らを中心にFINALSの地に嵐を巻き起こす。ブレックスファミリーの想いを一つに、故ブラスウェルHCへ優勝を届けることができるか。一方の琉球は、#45クーリーを軸としたビッグラインナップによるインサイドの支配力を武器に、巨大にして揺るがないその姿はまるで不動の山。闘志を燃やし、幾度となく窮地を乗り越えてきた彼らが、いまFINALSの舞台を揺るがす鳴動を起こす。昨季FINALSで敗れた雪辱を胸に、王座奪還なるか。
4つの注目ポイント
3年前のFINALSの再戦でもあるこのカード。前回は宇都宮が2連勝で頂点に立った。あれから#25ニュービルらを加えて新たな武器を手に入れた宇都宮と、#45クーリーを軸に強みをさらに磨いてきた琉球。両者の対戦は、宇都宮のアウトサイドと琉球のインサイドのどちらが上回るかが見どころとなるだろう。
オフェンスリバウンド獲得率:自チームのシュートが外れた際にオフェンスリバウンドを獲得する割合 ORB/(ORB+OPP DRB)
試合の鍵を握る選手たち
3Pシュート成功率(RS)
37.9 %
3Pシュート成功率(CS)
42.9 %
勝負強さが光る宇都宮の神。CHAMPIONSHIPではリーグ戦以上の確率で3Pシュートを沈めている。彼の3Pシュートが決まれば、ディフェンスが引き寄せられ、チームメイトのオープンスリーの機会も増える。神の引力で宇都宮に3Pシュートの嵐をもたらすことができるか。
平均オフェンスリバウンド(RS)
4.4 本
平均セカンドチャンスポイント(RS)
5.7 点
インサイドで圧倒的な存在感を見せるチームの大黒柱。リーグ戦ではリーグ最多のオフェンスリバウンドをもぎ取り、平均セカンドチャンスポイントでは2位の選手に3点近い差をつけての1位。彼がインサイドを制圧することができるかは、勝敗を左右する大きな鍵となるはずだ。
平均3Pシュート成功数(RS)
1.6 本
平均3Pシュート成功数(CS)
2.2 本
インサイドでの豪快なダンクに加え、3Pシュートで外からも得点が取れるビッグマン。CHAMPIONSHIPではリーグ戦以上の3Pシュート成功数を記録している。琉球のビッグマン達をインサイドから引き出すためにも、彼の3Pシュートは重要な鍵となりそうだ。
平均得点(RS)
16.0 点
平均得点(CS)
22.2 点
高い得点力でチームを引っ張る絶対的エース。CHAMPIONSHIPでは相手のマークが厳しくなる中でも、リーグ戦以上に得点を伸ばしており、勝敗を左右するような場面での活躍も光る。FINALSでも、チームを勝利へ導くビッグショットを沈めて見せるのか。
RS:レギュラーシーズン / CS:チャンピオンシップ
3つの注目ポイント
GAME1を制し、優勝に王手をかけた宇都宮。GAME2も連勝で飾り、故ブラスウェルHCに優勝を届けることができるか。対する琉球は、窮地に立たされたいま、逆境に強いカルチャーがその真価を発揮するか。GAME2も宇都宮のアウトサイドと琉球のインサイドの激突に注目だ。
オフェンスリバウンド獲得率:自チームのシュートが外れた際にオフェンスリバウンドを獲得する割合 ORB/(ORB+OPP DRB)
ノーチャージエリア:リング下のセミサークルエリア
試合の鍵を握る選手たち
得点(GAME1)
15 点
3Pシュート成功率(GAME1)
60.0 %
初のFINALS出場で躍動を見せる期待の新星。GAME1では3Pシュートを高確率(60.0%|3/5本)で沈め、15得点を挙げる大活躍を見せた。彼の3Pシュートへの警戒が強まれば、得意のドライブもさらに活きてくるはず。GAME2でも勢いを維持し、再びXファクターとなることができるか。
平均ペイント内試投数(RS)
4.4 本
平均ペイント内試投数(CS)
7.2 本
今季、琉球の中心選手へと急成長を遂げた大型ルーキー。CHAMPIOHSHIPでは得意のペイントアタックが冴え渡っており、ペイント内での平均試投数をリーグ戦から大幅に増やしている。琉球がGAME1以上にインサイドで主導権を握るためには、彼の果敢なペイントアタックが重要な鍵となるだろう。
平均得点(CS)
15.2 点
3Pシュート成功率(CS)
45.8 %
献身的なプレーでインサイドを支えるビッグマン。CHAMPIOHSHIPでは平均得点を大きく伸ばし、3Pシュートも高確率で沈めている。琉球のビッグマンを相手にインサイドで肉弾戦を繰り広げながら、3Pシュートでスペースを広げる役目も担う。GAME2でも大車輪の活躍を見せるのか。
平均ペイント内試投数(RS)
5.8 本
平均ペイント内試投数(CS)
7.2 本
GAME1でもチームを牽引した絶対的エース。CHAMPIOHSHIPではリーグ戦以上にペイント内での試投数を増やしている。#45クーリーと#53カークがインサイドで厳しいマークを受けているだけに、彼が自らペイント内に攻め入り、ペイント内得点を伸ばせるかが重要となりそうだ。
RS:レギュラーシーズン / CS:チャンピオンシップ
4つの注目ポイント
宇都宮が再びFINALSの地に嵐を巻き起こせるか。琉球が横浜アリーナを揺るがす鳴動を起こすのか。アウトサイド覇者とインサイドの最高峰による頂上決戦から目が離せない。
オフェンスリバウンド獲得率:自チームのシュートが外れた際にオフェンスリバウンドを獲得する割合 ORB/(ORB+OPP DRB)
ノーチャージエリア:リング下のセミサークルエリア
ベンチポイント:スターティング5以外の選手による得点
試合の鍵を握る選手たち
3Pシュート成功率(RS)
44.3 %
平均アシスト(RS)
4.2 本
リーグ屈指のスコアリングハンドラー。リーグ戦No.1の3Pシュート成功率を誇り、ドライブからのキックアウトでチームメイトのオープンスリーをアシストすることにも長ける。宇都宮が3Pシュートの嵐を起こすためには欠かせない存在だ。宇都宮の象徴がGAME3でついに覚醒を見せるのか。
ペイント内得点(GAME1)
4 点
ペイント内得点(GAME2)
12 点
強気なプレーでチームを勝利へ導くスーパールーキー。GAME2では果敢なアタックを続け、チーム最多のペイント内得点を記録。終盤には、華麗なドライブからのレイアップを決め、勝利を大きく手繰り寄せた。琉球がGAME3でもインサイドで主導権を握るためには、恐れ知らずの若武者の強気なペイントアタックが必要不可欠だ。
3Pシュート成功率(CS)
39.6 %
平均アシスト(CS)
6.1 本
FINALSでもチームを牽引し続ける宇都宮の神。CHAMPIONSHIPでの3Pシュート成功率はリーグ戦を上回り、強力なディフェンスを相手にしてもリーグ戦と同等のアシスト数を記録。自身の3Pシュートによる脅威と強力なドライブでディフェンスを引き付ける「神の引力」は、GAME3でも猛威を振るうのか。
平均オフェンスリバウンド(RS)
4.4 本
平均オフェンスリバウンド(FINALS)
6.0 本
FINALSでもチームを支え続ける大黒柱。FINALSではリーグ戦(1位)以上の勢いでオフェンスリバウンドを奪っており、琉球が歴史的なオフェンスリバウンド獲得率を記録しているのは彼の奮闘によるところも大きい。今季最後の戦いとなるGAME3でも、ゴール下でチームを救う活躍を見せるのか。
RS:レギュラーシーズン / CS:チャンピオンシップ
2024-25 SEASON
主要スタッツ比較
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
宇都宮ブレックス
琉球ゴールデンキングス
84.6点
85.5点
37.2本
43.4本
20.5本
19.3本
2.37本
2.27本
6.97本
5.92本
35.6%
33.4%
71.0%
77.9%
クラブリーダー
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
背番号
#25
ポジション
PG/SG
平均得点
17.1PPG
背番号
#4
ポジション
SF/PF
平均得点
16.0PPG
背番号
#34
ポジション
PF
平均リバウンド
6.8RPG
背番号
#45
ポジション
C
平均リバウンド
9.9RPG
背番号
#25
ポジション
PG/SG
平均アシスト
6.1APG
背番号
#4
ポジション
SF/PF
平均アシスト
3.6APG
宇都宮
千葉J
三遠
琉球
2人の強大なボールハンドラーを擁する宇都宮。 "神"の異名を持つ#25ニュービルと、"神がかった"プレーで幾度となくチームを救ってきた#6比江島はまさに風神雷神。 彼らが日環アリーナ栃木に3Pシュートの嵐を巻き起こす。 対する今季の千葉Jは、#1渡邊、#2富樫、#10ホグ、#33ムーニーの4人が全員出場したのは13試合に留まるなど、怪我に苦しんだ。 それでも終盤、主力は復帰しつつあり、さらにチーム全体での完成度も成熟を見せている。 眠れる獅子が牙を剥き、真価を示す瞬間が迫っている。
勝利へのカギ
3Pシュートを制する者がゲームを制す
宇都宮は今季1試合平均の3Pシュートによる得失点差が+10.6でリーグ1位を記録している。
CHAMPIONSHIPでは数字を+13.5に伸ばし、3Pシュートの優位性で相手を凌駕する特徴を見事に発揮した。
一方で、千葉Jは相手のeFG%をリーグで最も低い47.7%に抑えており、CHAMPIONSHIPではさらに低い30.6%を記録している。
相手をタフショットに仕向ける質の高いディフェンスが特徴のチームだと言えるだろう。
最大の注目ポイントは、3Pシュートによる得失点差だ。
宇都宮はこの差が+12以上だった試合で勝率.900を誇る。
対する千葉Jも+12以上で勝率.933と非常に高い。
つまり、この対戦は互いの3Pシュート成功数の差が勝敗を分けると言えるだろう。
そこで鍵になるのが、自らのドリブルから3Pシュートを生み出せる存在だ。
アシストの付かない3Pシュート成功数に着目すると、宇都宮が1試合平均2.9でリーグ1位となっている。
これを牽引しているのが、#25ニュービルと#6比江島だ。
彼らが生み出す3Pシュートはやがて引力となり、周りの選手のオープンも作りだす。
それは千葉Jにとって脅威となるだろう。
一方で、千葉Jもアシストの付かない3Pシュート成功数は平均2.7でリーグ2位とこちらも非常に多い。
これを牽引しているのは#2富樫で、直近の試合でも見せたその爆発力は宇都宮にも引けを取らない。
自ら3Pシュートを生み出せる選手の活躍に注目が集まる。
もう一つの注目ポイントがペイント内を巡る攻防だ。
宇都宮はペイント内成功率でリーグ1位の62.1%を記録している。
これはコートを広く深く使った戦術と、それを遂行できるロスターが揃った宇都宮ならではの特徴だと言える。
一方、千葉Jは相手のペイント内成功率をリーグで最も低い51.7%に抑えている。
リーグ屈指のセンターである#33ムーニーを中心とした千葉Jのディフェンダーたちがいかに宇都宮のペイントアタックを封じるかも見どころになりそうだ。
タレントの揃った両チームの対戦は、3Pシュートを制したチームが、FINALSへの切符を手にすることになるだろう。
相手のeFG%:3Pシュートに比重(1.5倍)をかけて補正した相手のフィールドゴール成功率 (OPP FGM+0.5×OPP 3PM)/OPP FGA
試合の鍵を握る選手たち
ポジション
SG
3Pシュート成功率
44.3 %
正確無比な3Pシュートと代名詞"比江島ステップ"で相手を翻弄する。
ポジション
PG
3Pシュート成功率
38.8 %
QUARTERFINALSの5連続3Pシュートが物語る爆発力の持ち主。
ポジション
PG/SG
平均得点
17.1 点
昨季レギュラーシーズンMVPの座を欲しいままにした最恐デュオの一角。
ポジション
SG/SF
平均得点
17.0 点
幾度となくチームを救ったシュート力で会場を沸かせる点取り屋。
ポジション
PF
平均リバウンド
6.8 本
強靭なフィジカルから繰り出される豪快なダンクシュートは必見。
ポジション
PF/C
平均リバウンド
10.6 本
ペイントエリアを主戦場にゴール下を支配する千葉Jの番人。
2024-25 SEASON
主要スタッツ比較
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
宇都宮ブレックス
千葉ジェッツ
84.6点
81.9点
37.2本
38.5本
20.5本
18.8本
2.37本
3.28本
6.97本
5.23本
35.6%
35.0%
71.0%
75.8%
前線から激しいプレッシャーディフェンスを仕掛け、ひとたびボールを奪えば目にも止まらぬ猛スピードで相手ゴールに襲いかかる。 獰猛なドーベルマンの如きスタイルで、史上最強の得点力を誇る三遠。 対する琉球はリバウンドという揺るがぬ強みを磨き続け、今季のリバウンド力はついに史上最強レベルに到達。 どんな相手に対してもこの強みを全面に押し出し、不動の山の如く迎え撃つ。 史上最強の得点力とリバウンド力の激突は見逃せない名勝負となるだろう。
勝利へのカギ
史上最強の得点力と史上最強のリバウンド力が激突
三遠の一番の特徴は平均得点の高さだ。
大野HC就任以来、ハイペースなオフェンスに年々磨きがかかり、今季の平均得点90.8点はB1史上最高という歴史的な数値に。
相手のディフェンス強度が上がるCHAMPIONSHIPにおいても、88.0点という高い数値を残している。
今季は87得点以上の試合で32勝1敗と非常に強く、SEMIFINALSでもどこまで得点を伸ばせるかは重要となるだろう。
対する琉球はオフェンスリバウンド獲得率の高さが際立つ。
直近6シーズンに渡って、この指標で常にリーグトップ3に入ってきたが、今季の39.1%はB1史上最高値。
さらに、CHAMPIONSHIPではこの数字が43.8%に上昇。
今季オフェンスリバウンド獲得率が45%以上の試合で13勝1敗というデータもあり、SEMIFINALSでもオフェンスリバウンドの強みを発揮できるかが鍵となる。
さらに、三遠の速攻での得点、ファストブレイクポイント(FBPS)にも注目したい。
ハイペースなオフェンスを得意とする三遠は、FBPSが1試合平均14.4点でリーグ2位。
対する琉球は相手のFBPSをリーグで5番目に低い平均9.6点に抑えている。
これは琉球のトランジションディフェンスが優秀であることに加え、オフェンスリバウンドの強さにより、相手がディフェンスリバウンドからの速攻を容易に出せないということを示すデータだ。
速攻から勢いに乗りたい三遠が、速攻を許さない琉球を相手にFBPSをどこまで伸ばせるか。
もう1つの注目点は琉球のオフェンスリバウンド後の得点、セカンドチャンスポイント(2NDPTS)。
三遠は相手の2NDPTSが平均11.8点でリーグ13位。
相手に比較的多くの2NDPTSを許す傾向が見られる。
対する琉球は2NDPTSが平均16.9点でリーグ1位。
琉球としては2NDPTSが伸びる程、三遠のディフェンスリバウンドからの速攻機会を奪うことにもつながるため、2NDPTSを伸ばしていきたいところだ。
史上最強レベルの強みを持つチーム同士の対戦。どちらの強みが上回るのか目が離せない戦いとなりそうだ。
オフェンスリバウンド獲得率:自チームのシュートが外れた際にオフェンスリバウンドを獲得する割合 ORB/(ORB+OPP DRB)
試合の鍵を握る選手たち
ポジション
SG/SF
平均得点
17.1 点
ダイナミックなプレーで最強オフェンス軍団の中核を担う。
ポジション
SF/PF
平均得点
16.0 点
類まれなる得点力と勝負強さで琉球オフェンスを牽引する絶対的存在。
ポジション
PF
平均セカンドチャンスポイント
4.2 得点
相手ビッグマンとのサイズ差はなんのその。攻守に渡り強さと巧さが光るチームの根幹。
ポジション
C
平均セカンドチャンスポイント
5.7 得点
チームの大黒柱はオフェンスリバウンドからの得点でFINALSへの切符を掴み取れるか。
ポジション
PG/SG
平均アシスト
6.5 本
ハイペースな攻撃を牽引する圧倒的なスピードと高いシュート力が武器。
ポジション
SG
平均スティール
1.0 本
ルーキーとは思えない落ち着いたプレーと、果敢なゴールアタックで勢いをもたらす。
2024-25 SEASON
主要スタッツ比較
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
三遠ネオフェニックス
琉球ゴールデンキングス
90.8点
85.5点
40.4本
43.4本
22.6本
19.3本
3.88本
2.27本
7.07本
5.92本
35.7%
33.4%
66.8%
77.9%
宇都宮
三河
A東京
千葉J
琉球
島根
三遠
群馬
勝利へのカギ
"神"が生み出す3Pシュート VS "カイゼン"し続けるペイント内
今季安定した強さを見せる宇都宮を支えているのは、攻守両面の完成度の高さだ。
1試合平均の3Pシュートによる得失点差は+10.6でリーグ1位。特にこの差が+15以上の試合では22勝1敗と、無類の強さを誇る。
この優位性は、相手の3Pシュートを抑える総合力の高いディフェンスがあってこそだが、自チームのFG試投数に占める3Pシュートの割合が52.4%で今季リーグ1位、B1史上2位という突出したオフェンススタイルの影響も大きい。
その3Pシュート攻勢の中心にいるのが、#25ニュービルと#6比江島だ。
彼らのピックアンドロールから繰り出す3Pシュートや、ペイント内を切り裂くドライブは三河にとって脅威となるだろう。
また、彼らの引力は#9遠藤らシューター陣のオープンスリーを生み出す効果もあり、宇都宮は3Pシュートへのアシスト数が1試合平均9.3でリーグ1位となっている。
彼らがどのように3Pシュートチャンスを創出するかが見どころになりそうだ。
一方の三河は、昨季からリッチマンHC体制の下、見事なディフェンスの“カイゼン”を続け、今季もCHAMPIONSHIPの舞台に辿り着いた。
三河は1試合平均のペイント内の得失点差が+8.2で、これは今季リーグ1位、B1史上4位の数字だ。
この差が+14以下の試合での勝率は.571に対し、+16以上では勝率.833と際立つ。
この優位性を生みだしているのが、相手にペイント内でシュートを打たせないディフェンスだ。
相手のFG試投数に占めるペイント内の割合42.8%はリーグで2番目に低く、チーム一丸でペイント内を死守している。
また、ノーチャージエリア内のFG成功数は1試合平均9.8でリーグ2位と、ペイント内のオフェンスも光る。その中核を担っているのが#0オーガストと#54ガードナーのビッグマンコンビだ。サイズとスキルを兼ね備えた彼らがペイント内の深くまで侵入して得点を奪うオフェンスからも目が離せない。
神の異名を持つ#25ニュービルと、神がかった活躍が期待される#6比江島。2人の"神"が巻き起こす3Pシュートの嵐に対し、"カイゼン"し続ける三河のペイント内が"超えて"いけるか。#0オーガストと#54ガードナーの奮闘にも注目しながら、それぞれの得失点差に注目したい。
ノーチャージエリア:リング下のセミサークルエリア
2024-25 SEASON
主要スタッツ比較
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
宇都宮ブレックス
シーホース三河
84.6点
81.7点
37.2本
36.9本
20.5本
20.2本
2.37本
2.52本
6.97本
6.60本
35.6%
32.2%
71.0%
74.9%
注目選手
背番号
#25
ポジション
PG/SG
平均得点
17.1PPG
背番号
#54
ポジション
PF/C
平均得点
15.7PPG
背番号
#34
ポジション
PF
平均リバウンド
6.8RPG
背番号
#0
ポジション
PF/C
平均リバウンド
8.8RPG
背番号
#25
ポジション
PG/SG
平均アシスト
6.1APG
背番号
#7
ポジション
PG
平均アシスト
4.6APG
勝利へのカギ
最強の要塞と無限の可能性。上回るのはどちらか
A東京はリーグ最強のディフェンス力を誇り、その堅牢さはまさに要塞だ。
総合的なディフェンス力の高さを示すディフェンシブレーティングは99.6で、2位の102.6を大きく引き離しての1位。
フィジカルな選手達が連携してハードショウやスイッチを駆使するディフェンスはアウトサイドでも一切のズレを作らせず、3Pシュートによる失点はリーグで最も少ない。
他にも数多くのディフェンス指標でトップ3に入っており、ディフェンス面での隙は見当たらない。
オフェンスで目立つのはアシストの多さで、100ポゼッションあたりのアシスト数はリーグ5位。
アシスト20以上の試合では勝率.889を誇り、チームで連携して得点を伸ばしている。
反面、アシスト19以下での勝率は.500に留まり、個の打開力が求められる展開では苦しんだとも言えるだろう。
CHAMPIONSHIPで個の打開力が必要となる場面で、誰がステップアップするのかが鍵となる。
千葉Jはレギュラーシーズンでの成績以上の可能性を秘めた眠れる獅子とも言えるチーム。
シーズンを通じて安定したディフェンス力を見せており、特に相手のeFG%をリーグで最も低い47.7%に抑えている。
一方で、主力に負傷者が続出した影響も大きく、#1渡邊、#2富樫、#10ホグ、#33ムーニーの4人が全員出場できた試合は13試合に留まった。
4人が揃った試合では11勝2敗と好成績を残しており、ファストブレイクポイントも今季平均10.6点に対して、4人が揃った試合では11.8点まで伸びている。
レギュラーシーズンでフルメンバーが揃った試合が少なかった分、CHAMPIONSHIPを通じてもケミストリーが構築されていくはずだ。
今季ファストブレイクポイントが14点以上で12勝2敗の成績を残しているが、CHAMPIONSHIPで14点以上を記録する可能性も十分にあるだろう。
CHAMPIONSHIP出場経験豊富な両チームだが、CHAMPIONSHIPでの対戦成績は2勝2敗の五分。勝ち越しもかかった対戦を制するのはどちらだろうか。
ディフェンシブレーティング:100ポゼッションでの平均失点 OPP PTS×100/(OPP FGA+0.44×OPP FTA-OPP ORB+OPP TOV)
eFG%:3Pシュートに比重(1.5倍)をかけて補正したフィールドゴール成功率 (FGM+0.5×3PM)/FGA
2024-25 SEASON
主要スタッツ比較
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
アルバルク東京
千葉ジェッツ
76.1点
81.9点
39.3本
38.5本
20.1本
18.8本
2.87本
3.28本
6.58本
5.23本
32.7%
35.0%
70.2%
75.8%
注目選手
背番号
#11
ポジション
PF/C
平均得点
14.2PPG
背番号
#34
ポジション
SG/SF
平均得点
17.0PPG
背番号
#22
ポジション
PF/C
平均リバウンド
10.0RPG
背番号
#33
ポジション
PF/C
平均リバウンド
10.6RPG
背番号
#3
ポジション
PG
平均アシスト
5.8APG
背番号
#2
ポジション
PG
平均アシスト
5.0APG
勝利へのカギ
不動のインサイドと機動のディフェンスのぶつかり合い
琉球は不動の山の如く確立したスタイルを誇るチームだ。
直近6シーズンに渡って、オフェンスリバウンド獲得率は常にリーグトップ3に君臨してきたが、今季の39.1%はB1史上で見ても1位という凄まじい数値。
加えて、ペイント内得点はリーグ5位、ゴール付近でファウルを獲得する機会も多く、フリースローによる得点もリーグ1位。
インサイドでの強さが如実にデータに表れている。
ペイント内得点が38点以上の試合でチームの勝率は.906と非常に高く、インサイドを制することができるかは、チームの勝敗を占う上でも重要となってくるだろう。
どんな相手に対してもインサイドの強みを全面に押し出して真っ向勝負を挑むという揺るぎないスタイルを武器に、史上初の4シーズン連続FINALS進出を狙う。
島根はスピード感に溢れ、疾風の如きディフェンスが光るチームだ。
機動力を活かしたスイッチディフェンスにより、相手にオープンスリーの機会を与えず、相手の3Pシュート成功率をリーグで4番目に低く抑えている。
機動力に加えてサイズも十分にあり、ディフェンスリバウンド獲得率リーグ4位とリバウンドの強さも光る。
オフェンスを率いるのは日本人エースの#3安藤。
チーム全体のFG試投数の4分の1に迫る22%を#3安藤が放っており、彼の得点が20点以上まで伸びるか否かでチームの勝率は4割近く変動する。
彼がオフェンスで大きな役割を担っていることは明白だが、一方で彼のクォーター別の得点とFG成功率を見ると、共に4Qが最も低い。
試合終盤まで#3安藤の得点力を持続させるためには、オフェンスの負担を分散できる相棒の存在が不可欠。
負傷から復帰した#1クラーク、爆発力のある#13津山らの活躍を期待したい。
両チームのCHAMPIONSHIPでの対戦は2021-22シーズンのSF以来。変わらぬスタイルを貫く琉球と、よりディフェンシブなチームへと生まれ変わった島根の対戦がどんな展開となるのか注目したい。
オフェンスリバウンド獲得率:自チームのシュートが外れた際にオフェンスリバウンドを獲得する割合 ORB/(ORB+OPP DRB)
ディフェンスリバウンド獲得率:相手チームのシュートが外れた際にディフェンスリバウンドを獲得する割合 DRB/(DRB+OPP ORB)
2024-25 SEASON
主要スタッツ比較
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
琉球ゴールデンキングス
島根スサノオマジック
85.5点
79.8点
43.4本
40.0本
19.3本
20.2本
2.27本
1.87本
5.92本
6.25本
33.4%
33.2%
77.9%
71.0%
注目選手
背番号
#4
ポジション
SF/PF
平均得点
16.0PPG
背番号
#3
ポジション
PG
平均得点
16.3PPG
背番号
#45
ポジション
C
平均リバウンド
9.9RPG
背番号
#14
ポジション
PF/C
平均リバウンド
9.7RPG
背番号
#4
ポジション
SF/PF
平均アシスト
3.6APG
背番号
#3
ポジション
PG
平均アシスト
3.9APG
勝利へのカギ
不死鳥のリベンジか、下剋上の再来か。ターンオーバーが運命を左右する
三遠は今季22連勝を記録するなど、昨季のQUARTERFINALS敗退のリベンジに向けて勢いを見せている。
ダイナミックなオフェンスが注目されがちだが、真に彼らの強さ支えているのはディフェンスである。
スティール数は1試合平均7.1でリーグ5位。中でもスティールを9以上記録した試合では18勝0敗と、無敗神話を築いている。
このシリーズでも、獰猛なディフェンダーたちが相手のオンボールプレーヤーに襲い掛かり、どれだけボールを奪えるかが勝敗を左右するだろう。
また、三遠は平均得点90.8でB1史上最多を記録するなど、ずば抜けた攻撃力を誇る。
特に目を引くのがペイント内得点で、1試合平均40.7はリーグ1位。
三遠オフェンスを牽引する#24佐々木らのペイントアタックにも注目だ。
対する群馬は、近年着実にロスターを強化してきたクラブで、今季は昨季下剋上で優勝を果たした広島からミリングHCを招聘。
新天地で再びの下剋上を狙う。
オフェンスの核となるのはボールムーブで、100ポゼッションあたりのアシスト数は28.7でリーグ4位。
アシスト19以下の試合の勝率は.514に対し、20以上では.840と大きく上昇しており、連動性の高いオフェンスこそが群馬の真骨頂だと言える。
一方で、群馬のディフェンスも三遠に劣らずハイレベルだ。
相手のターンオーバーを誘発する確率は16.2%でリーグ3位と高く、さらにペイント内失点は1試合平均28.6でリーグ最少を誇る。
前からのプレッシャーで相手のミスを誘いつつ、自陣のペイントまで守り切る豊富な運動量からは選手層の厚さもうかがえる。
多様なディフェンスを駆使し、三遠のペイントアタックをどこまで封じ込められるかが、群馬にとってのテーマとなるだろう。
ペイント内をめぐる攻防は勿論のこと、両チームともにディフェンシブな色が濃いため、ターンオーバーが勝敗に直結する可能性が高い。このカードは戦術や判断の質が試されるハイレベルな戦いになるだろう。
相手のターンオーバー%:1回のオフェンスで相手チームがターンオーバーをする確率 OPP TOV/(OPP FGA+0.44×OPP FTA+OPP TOV)
2024-25 SEASON
主要スタッツ比較
※2025年5月4日(B1レギュラーシーズン終了)時点
三遠ネオフェニックス
群馬クレインサンダーズ
90.8点
77.5点
40.4本
35.9本
22.6本
19.8本
3.88本
2.55本
7.07本
6.83本
35.7%
34.9%
66.8%
74.8%
注目選手
背番号
#2
ポジション
SG/SF
平均得点
17.1PPG
背番号
#4
ポジション
SF
平均得点
14.6PPG
背番号
#1
ポジション
PF
平均リバウンド
7.8RPG
背番号
#32
ポジション
PF
平均リバウンド
7.5RPG
背番号
#24
ポジション
PG/SG
平均アシスト
6.5APG
背番号
#4
ポジション
SF
平均アシスト
4.9APG