2024/03/21B.HOPE ACTION#061

リモートコーチング supported by SoftBank

 

「B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2024 IN OKINAWA」において、B.Hopeでは、沖縄県の離島が持つ遠隔性による経験の格差、また様々な家庭背景からあらゆる体験の格差が生じている課題に目を向け、「子どもたちが未来に繋がる経験をする」「夢を持って生活していける体験をする」といった機会を提供することを目指した活動を実施いたしました。

実施背景:離島が持つ経験格差の是正を目指して

 

沖縄県の離島の子どもたちは、本島との物理的な距離や、生まれながらの離島という環境下により、学びや成長の機会が与えられにくいという課題があります。とりわけ、バスケットボールに取り組む子どもたちにおいては、「部員が少なく日頃の練習で5対5が組めない」「島内に1校しかなく、対外試合を組むためには本島へ出なければいけない」「専門的な指導を受けられにくい」等の現状から、子どもたちがバスケットボールに取り組む環境も限定的です。

本取り組みでは、ソフトバンク株式会社様のテクノロジーを活用し、子どもたちが離島にいながらもプロのコーチから専門的な指導を受けられ、オールスターという夢の舞台を目指して「目標を持ってバスケットボールに取り組む機会を提供」することを目指しました。

伊是名島、石垣島の中学バスケ部員が約2ヶ月のスキル向上に励む

【対象校】
・伊是名村立伊是名中学校 男女バスケットボール部
・石垣市立大浜中学校 男女バスケットボール部

【実施期間】
・2023年10月中旬~12月:テクノロジーを活用して、プロのコーチの遠隔指導のもと、シュートを中心としたスキル練習を実施
・2024年1月14日:B.LEAGUE ALL-STAR GAME WKKEND 2024 IN OKINAWAにて、「Jr.スキルズチャレンジ」を実施

【コーチ】
・琉球ゴールデンキングス U18、U15、アカデミーコーチ

【テクノロジー】
・AIスマートコーチ:B.LEAGUEとW LEAGUEの選手がモデルとなったお手本動画を見て学び、AIによる骨格解析で自分の動きと比較してマッチ度合いを点数で出せるもの。本取り組みのオリジナルとして、琉球ゴールデンキングスの岸本隆一選手と、シャンソン化粧品 シャンソンVマジックの知名祐里選手のお手本動画がアップされた。(詳細はこちら:https://smartcoach.mb.softbank.jp/lp/
・スマートコーチ:動画の添削や音声、チャットでのやり取りを通じて、遠隔地にいるコーチから専門的なアドバイスを受けることができるもの。(詳細はこちら:https://www.softbank.jp/mobile/service/smartcoach/

離島の子どもたちはソフトバンク株式会社が提供する2種類のアプリサービスを利用

離島の子どもたちは約2ヶ月間シュートを中心に練習した

オールスターの舞台で練習の成果を披露!沖縄アリーナで離島対決を実施!

本番当日の1月14日、中学生たちは、観客が温かく見守る中で沖縄アリーナのコートに立ち、「Jr.スキルズチャレンジ(※1)」を通した離島対決を実施しました。オールスター出場選手の横浜ビー・コルセアーズの河村勇輝選手と、琉球ゴールデンキングスの今村佳太選手も登場。それぞれ、「(スキルズチャレンジのコツは)思いっきりやることが大切(河村選手)」「悔いのないように思いっきりやってほしい(今村選手)」と、中学生へエールが送られました。

(※1)各校男女がペアを組み、1人がドリブル、パス、フリースローをこなした後、もう1人がドリブル、パス、ジャンプシュートを順に成功させ、両校でそのタイムを競う。

先攻を務めた伊是名中学校のディミトゥリェヴィッチ波夷羅(ハイラ)さん、入江力さんのコンビは、チームメイトがベンチで見守る中、44.6秒でゴール。
続いて石垣大浜中学校のチャレンジでは、女子選手代表の成底やひろさんが「とても緊張します」と話しながらもスムーズに障害物をクリアさせ、男子選手代表の山根斗夢さんへバトンタッチし42.2秒でゴール。中学生が河村選手や今村選手とハイタッチを交わす場面もあり、彼らにとっては夢のような時間となりました。

シュートを打つ伊是名中学校ディミトゥリェヴィッチ波夷羅(ハイラ)さん

チャレンジ終了後にガッツポーズをする入江力さん

仲間が見守る中スタンバイ位置についた成底やひろさん

チャレンジ終了後にハイタッチを交わす今村選手

河村選手も中学生のチャレンジをサポートした

勝利した石垣中学校には選手のサインボールが贈られた

「Jr.スキルズチャレンジ」後のインタビューにて、伊是名中学校の代表選手は、「楽しくプレーできたので良かったです(入江さん)」、「(リモートコーチングで)『指先の向きに気をつけて』というアドバイスをいただいたので、その後のシュート練習では常に指先を意識していました。ボールが安定して、まっすぐ飛ぶようになったと思います(波夷羅さん)」と話してくれました。

同校バスケットボール部顧問の小浜司先生は、インタビューの受け応えをする2人を見て、「彼らが大人の皆さんを前に堂々と話していて、僕自身はビックリしています」と話し、更に「今の時代、インターネットで情報を得ることはできますが、レスポンスをもらうことや、いろいろと教えてもらうことはあまりありません。2人ともそういったところが印象に残っていて、練習していたのだろうなと。子どもたちは嬉しかったと思います。島の人口(1,274人※令和5年12月31日時点)よりも多い観客に見られる中、自分たちの力を発揮できたのは成長だと思います」と語られました。

大浜中学校のインタビューでは、「リモートコーチングで教えてもらったことを意識して挑戦しましたが、最後のシュートがなかなか入らず悔しかったです。ただ、しっかり勝てて嬉しかったです(同校 山根斗夢さん)」と話し、同校の成底さんも「今回のスキルズチャレンジでは、緊張に打ち勝つ方法を教えてもらいました。それを今後も活かして、頑張っていきたいと思いました。」と感想を語ってくれました。

インタビューを受ける大浜中学校の代表選手

大浜中学校(中央)からはサポートしてくれたコーチ(右)とソフトバンク株式会社様(左)へメッセージ色紙のサプライズがあった

今回、中学生の指導にあたっていただいた琉球ゴールデンキングスU15アシスタントコーチの仲村匡世コーチは「大舞台でこれだけのお客さんの前でプレーすることは大人でも滅多にありませんが、子どもたちが思いっきりプレーしてくれたことが本当に感動しました。こういった経験が子どもたちの未来につながっていくと思います」と、本取り組みの集大成を振り返りました。

また、今回の施策をテクノロジーの側面から支えていただいたソフトバンク株式会社佐々木隆成氏は「子どもたちがスポーツに取り組む環境は地域によってばらつきがあります。今回は離島の子どもたちに2つのアプリを使い、成長の機会を提供させていただくことができました」とお話しいただきました。

子どもたちがスポーツに取り組む環境においては、離島のように課題を抱える地域は少なくありません。また、2023年度より、学校教育における運動部活動の地域移行が段階的に進み、受け皿となる指導者や施設の確保等が課題に上がっています。本取り組みが、子どもたちへのスポーツ指導の場面において、解決の一助となっていくことを願っております。

 

B.LEAGUE Hopeでは今後も、子どもたちの可能性を広げ、未来に繋がるアクションを推進して参ります。

【B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2022 IN OKINAWA B.Hope ACTION「DRIVE TO DREAM」リモートコーチング supported by SoftBank】
https://www.bleague.jp/b-hope/hope-action/action_detail/id=233423

【ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2023 IN OKINAWA B.Hope ACTION 「リモートコーチング supported by SoftBank】
https://www.bleague.jp/b-hope/hope-action/action_detail/id=245267