Bリーグから若手有望株2名を豪州派遣…“第1号”はSR渋谷の大森と琉球の佐取
Bリーグは5月9日、オーストラリアNBLとのパートナーシップの一環として、サンロッカーズ渋谷の大森康瑛と、琉球ゴールデンキングスの佐取龍之介を、NBLの下部リーグおよびその育成リーグに派遣することを発表した。
Bリーグは昨年1月にNBLと両リーグおよび両国のバスケットボールコミュニティの相互発展を目的に、パートナーシップを締結。日本からの選手派遣も盛り込み、その調整が進められていた。Bリーグでは若手選手を対象に各クラブから候補者を募り、これまでの成績等を総合的に評価し2名を選出。両選手は今月中に出国し、8月まで現地の派遣先クラブに帯同する。
なお、現地ではNBLトップリーグの下部組織にあたる「NBL 1 WESTリーグ」に所属するワーウィック・セネターズに参加。並行してNBL 1 WESTの育成リーグである「WABL(ウェスタン・オーストラリア・バスケットボール・リーグ)Championship Men」や、その中でもU20選手を対象とした「WABL U20リーグ」にも参加予定。NBLに所属するパース・ワイルドキャッツの練習施設でのトレーニング参加も予定されているという。
異国の地で武者修行に挑む2人は、ともにBリーグユース出身の有望株だ。
大森は2005年生まれの19歳で、身長194センチのスモールフォワード。SR渋谷U18からBリーグ初となるU22枠選手としてトップチームに加入し、今シーズンはリーグ戦5試合に出場していた。
佐取は2006年生まれの18歳で、身長187センチのシューティングガード兼スモールフォワード。今春まで琉球U18としてプレーしながら、ユース育成特別枠としてトップチームにも参加。現在は練習生としてチームに帯同しており、2025-26シーズンよりU22枠でロスターに名を連ねる。
両選手ともに期待感を口にし、大森は「初めての海外生活、そして高い身体能力とスキルを持つ選手たちに囲まれた環境での挑戦は、不安もありますが、それ以上に自分の英語力やバスケットボールのスキルがどこまで通用するのか、そしてどれだけ成長できるのかが、とても楽しみです」とコメント。佐取は「この経験を自身の成長につなげ、キングスに戻ってきた際には、成長した姿を見せられるよう全力で取り組んでいきます」と意気込んだ。
今回の発表に際して、Bリーグは「サイズやフィジカルに優れた海外選手への耐性向上のみならず、異文化対応能力や人間力の向上を含めた選手の成長機会創出のために、今後も主に若手選手を対象としたグローバルな場での経験を積極的に促進し、リーグ全体での競技レベル向上を目指していきます」と声明文を掲載。継続的なリーグの発展を誓った。
派遣される両選手のコメント全文は以下の通り。
「今回、初めての海外挑戦の機会を与えてくださったB.LEAGUE関係者の皆様、そして温かく迎え入れてくださるワーウィック・セネターズの皆様、色々な面で支えてくださり、快く送り出してくれるサンロッカーズ渋谷の皆様に深く感謝しています。海外でプレーすることは、自分にとって長年の目標の一つでした。プロ2年目のシーズンに向けたこのオフシーズンに、NBL 1という新たな舞台に挑戦できることは、非常に貴重な経験になると確信しています。初めての海外生活、そして高い身体能力とスキルを持つ選手たちに囲まれた環境での挑戦は、不安もありますが、それ以上に自分の英語力やバスケットボールのスキルがどこまで通用するのか、そしてどれだけ成長できるのかが、とても楽しみです。サンロッカーズファミリーの皆さんにより成長した姿をお見せできるよう、1日1日を大切に全力で取り組んできます。今後も応援よろしくお願いします」(大森)
「オーストラリアの強豪チーム、ワーウィック・セネターズでプレーできることを非常に楽しみにしています。チームではポイントガードのポジションに挑戦したいと考えており、コミュニケーションや高さのある選手とのプレーには課題もあるかと思いますが、積極的に声掛けを行い、コート内外でチームに良い影響を与えたいです。この経験を自身の成長に繋げ、キングスに戻ってきた際には、成長した姿を見せられるよう全力で取り組んでいきます」(佐取)