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2017.05.13

「感謝の気持ち」CSに挑む田臥勇太の思い

  • COLUMN

B.LEAGUE初代王者が決まるB.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2016-17(以下、CS)が遂に始まる。B1 東地区1位でCSに挑む栃木ブレックス、田臥勇太もひとつしかない頂点を目指す。リーグの顔役としてシーズンを通じて日本のバスケットボールを前に進めた彼に、B.LEAGUE開幕元年の2016-17 B1リーグ戦(以下、リーグ戦)とCSへの思いを聞いた。

取材・構成◎秋元凜太郎(FLY Magaizne

■ 改めて感じたB.LEAGUEになって変化したこと

B.LEAGUEになってから今までよりも、注目してもらえる機会がすごく増えた印象を受けています。その分、僕もそうですけど、プレーヤーたちがプロ意識と自覚を、しっかりと持ってやっていかなければいけない。そんな思いにさせてもらえています。メディアへのご対応もバスケットボールの一部と思ってやっています。もちろん時間も取られるので、自分のコンディションを整えながらやらなきゃいけないですが、それは自分にとっても勉強だと思うし、当然対応しなくてはいけない部分だと思っています。

■ 今年のリーグ戦は特に期待感をもって挑めた

年々チームとしてパワーアップをしているなと思ってやってきてはいたんですが、新しいメンバーも入ってきてくれて、今年は特に自分にとっても期待感があるチームとしてスタートできたと思います。シーズン中いろんなアップダウンはありましたが、全体的にすごくやりがいのある、毎試合、毎試合良い意味で強くなれるチームだなっていうのを感じながら戦ったリーグ戦でした。チームとしても一体感がどんどん強まってきて、もちろん毎年そういう思いでやってはいるのですが、今年は特にそう感じました。

■ チームが勝つことが第一優先、個人のスタッツは気にしない

長いシーズンですので、いかに最後に良い状態に持っていけるかっていうのを大事にしてやっています。自分のパフォーマンスとチームの勝利とを同じようにとらえ、毎試合毎試合勝つために自分に何が必要なのかを考えてやっているので、スタッツは気にしていないです。たとえば、自分が20分前後のプレータイムで出来ているのは、チーム力がなければ出来ないことだと思います。それは自分だけのことじゃなくて、そうやって考えてくれて、協力してくれるチームスタッフや、コーチ陣、もちろん控えで出ている渡邉(裕規)だったりもそうだし、チーム全員で補えあえたからこその数字だと思っています。

■ CS初戦の千葉の勝負のポイントは気持ち

お互い分かりきっている相手でどっちもどっちだと思いますので、いかに自分たちのバスケを貫くか、そして相手の得意なところをやらせないか、ということがポイントになると思っています。あとは、戦術もそうですけど気持ちの部分。ひとつのルーズボールだったり、リバウンドだったり、泥臭いことをやり続けられるかが勝負を分けるように思いますね。自分たちから受け身にならずにオフェンスでもディフェンスでも仕掛けていけるようにやりたいと思っています。

■ 先ずは目の前の相手のことだけに集中する

正直、CS初戦の後のことは考えていないです。それくらい集中して挑まないCSは勝てないと思うし、特にこの戦い方2(戦先勝)-2(戦先勝)-1(戦決着)というフォーマットで、僕たちはやったことがない。そういう意味では、より1試合1試合に集中しやすいと思っているので、先のことは考えていないですね。もし勝てれば有り難いことに1週間あくので、決まったらそこで準備するしかないと思っています。とにかくまずは、千葉戦に備えなければいけないということです。

■ 目指すはB.LEAGUE初代王者、CSにかける思い

もちろんずっとその思いを持ち続けてシーズンをスタートしたんですけど、地区優勝を決めた時(2017年5月3日)にさらにその思いが強くなってきました。一つの目標だった地区優勝を達成できた時に、もちろんここで満足している選手は誰もいないし、自分たちが目指しているものはリーグ優勝だっていうのを改めて感じたというか、強く思いました。ホームコートアドバンテージを取れたのも大きいです。ホームコートでファンと一緒になって戦えるのが本当に嬉しい。

■ ファンからの期待やプレッシャーに感謝したい

ファンから注目してもらえたり、メディアで取り上げてもらえたりっていうことは誰でも出来たり、ましてや、与えられることじゃなくて、選ばれた選手しかないことだと思います。特にこうやって年齢を重ねれば重ねるほど、その有り難みをより感じるので、感謝の気持ちをずっと忘れずにやり続けたい。そんな思いにさせてもらえているんです。とにかく感謝の気持ちなんです。本当にそれだけです。