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【CS出場チーム紹介⑧】シーホース三河「進化した“全員スター“の仕事人集団」

2025.05.08

クラブ

充実の布陣でCSに臨む三河【(C)B.LEAGUE】

 

レギュラーシーズン上位8チームによる「りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2024-25」がいよいよ幕を開ける。本稿ではチャンピオンシップの出場チームを紹介。8チーム目はワイルドカード下位で2大会連続5度目となるチャンピオンシップ出場を決めたシーホース三河をピックアップする。

 

 ライアン・リッチマンヘッドコーチ(HC)就任後、2シーズン連続でチャンピオンシップ(CS)の出場権を獲得したシーホース三河。今シーズンの強みの一つは、ファーストユニットとセカンドユニットの両方が高いパフォーマンスを発揮し、対戦相手や時間帯によってスタイルを変えられるところにある。

 全員が高い得点力を備え、アドバンテージを生かした多彩なオフェンスを展開する、久保田義章、須田侑太郎、西田優大、ザック・オーガスト、 ダバンテ・ガードナーのファーストユニット。長野誠史を司令塔に据えた、機動力のあるディフェンスとテンポの速い攻撃を武器とする、石井講祐、西田公陽、角野亮伍、ジェイク・レイマン、シェーファーアヴィ幸樹で構成するセカンドユニット。両ユニットが互いにカバーをし、切磋琢磨しながら、「全員がそれぞれの役割の中でスター性を発揮できる」(リッチマンHC)チームが出来上がりつつある。

 

「エース」「エースキラー」という役割を求められている西田優大の成長も、チームの進化に直結している。プレシーズンに開催された「AICHI CENTRAL CUP 2024」では、三遠ネオフェニックスのデイビッド・ヌワバに圧倒されたが、オフから取り組んできたフィジカル強化の成果が目に見えて表れ、シーズンが進むにつれて、マッチアップする外国籍選手にも当たり負けしなくなってきた。勝負どころでは自ら得点を取りにいき、確率高く決めきる。「三河に来て4シーズン目になって、チームを勝たせたい気持ちがすごく強い」とメンタル面でのたくましさも格段に増し、目標とする「モンスター」に着実に近づいている。

 クォーターファイナルは、2シーズン連続でリーグ最高勝率をマークした宇都宮ブレックス(東地区1位)とアウェーで対戦する。今シーズンの直接対決は2連敗しているが、エースを中心に全員が「ベストバージョン」(リッチマンHC)を出せれば、高い壁も“超えて”いけるはずだ。

KEY PLAYER/SG・SF #18 角野亮伍

3Pシュート成功数&成功率ともにキャリアハイを記録した角野【(C)B.LEAGUE】

 

 西田優大とともに“新生三河”のWエースの一角として期待された世代屈指のスコアラーは今シーズン、その才能を全解放している。元々ドライブからのミドルシュートが武器で、ディフェンスはやや苦手としていたが、指揮官の信頼を勝ち取るため、持ち前の勤勉さを発揮して、ディフェンスやキャッチ&3Pシュートに取り組んできた。

 今シーズンは全60試合に出場して、リーグ7位となる3Pシュート成功率40.2パーセントをマーク。相手チームのマークは厳しくなっているが、「それを超える速さと高さと駆け引きで打ちきることを続けることで道は開ける」とモチベーションにしている。「6勝」を勝ち取るためには、角野の磨き続けたスコアリングスキルが不可欠だ。

文=山田智子 構成=バスケットボールキング

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