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【WINNERS' VOICES】宇都宮ブレックス チームレポート

2022.05.30

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ワイルドカード枠から出場した「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2021-22」(以下「チャンピオンシップ」)を6連勝で駆け抜け、5シーズンぶりの年間チャンピオンに輝いた宇都宮ブレックス。安齋竜三ヘッドコーチは、胸を張ってこう答えた。

「本当に最高のチームが出来上がったと思います」

「B.LEAGUE QUARTERFINALS 2021-22」ではディフェンディングチャンピオンの千葉ジェッツに昨季のリベンジを果たし、「B.LEAGUE SEMIFINALS 2021-22」では天皇杯2連覇中の川崎ブレイブサンダースに連勝。破竹の勢いを見せて東京体育館に辿り着いた宇都宮は、今季B1リーグ戦で最高勝率を収めた琉球ゴールデンキングスとの「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2020-21」(以下「ファイナル」)でも2連勝を飾り、王座奪還を成し遂げた。
ファイナルGAME2で15得点7リバウンド5アシストを挙げ「日本生命ファイナル賞」を受賞したのは鵤誠司。チャンピオンシップ最優秀選手賞(MVP)に輝いた比江島慎とともにチームを牽引したポイントガードは「本当にチーム一丸となって、選手だけじゃなく、スタッフやコーチ陣、ファンの皆さんの力添えがあったからこそチャンピオンシップを戦い抜くことができました。幸せな気持ちです」と、優勝後に笑みを浮かべた。
今シーズンの宇都宮は、決して順調なスタートを切れたわけではない。オフシーズンには長らくチームのインサイドを支えてきたライアン・ロシター(現アルバルク東京)やジェフ・ギブス(現長崎ヴェルカ)が移籍し、レギュラーシーズンはホーム2連敗からのスタートだった。それでも、決して大崩れしない堅守と結束力を武器に徐々にチーム力を向上させ、チャンピオンシップという大一番を前に最高の状態にもっていくことができた。
キャプテンとしてチームをまとめ上げた田臥勇太は、その要因をこのように語る。

「『成長し続けよう』と全員で言い続けて、練習も試合もやり続けたシーズンでした。チャンピオンシップに入ってからも成長できたことが非常に大きかったです。正直、僕は苦しんだとは思っていません。もちろんアップダウンはありましたけど、絶対にこのチームは成長し続けられると思いましたし、本当にチームのためにプレーできる選手が揃ったという感触が最初からありました」

現在の宇都宮には、たとえメンバーの入れ替わりがあったとしても揺るがないチームのスタイルが築き上げられている。その中心を担う存在が2016年のB.LEAGUE開幕前からクラブに在籍する田臥勇太やバイスキャプテンの渡邉裕規、さらに当時からのメンバーである遠藤祐亮だ。安齋HCもその1人だが、「うちのチームにはバスケット界で『ブレックスメンタリティー』といわれているような特徴があり、(田臥)勇太をはじめとする全員でそのカルチャーを作ってきました」と話し、「それをしっかり理解している日本人選手が残っているので、新たに加わった外国籍選手、チェイス(・フィーラー)とアイザック(・フォトゥ)に伝えてくれていました。ジョシュ(・スコット)もインサイドでリーダーシップをとってくれた結果が、チームとして崩れなかった要因であり、ファイナルに最高の状態で臨めた要因かなと思います」と選手たちの成長を称えた。

今回のチャンピオンシップで見せた宇都宮の無類の強さは、これまで積み上げてきたものを信じ続けたことが結実した――。そう感じさせる優勝であった。

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