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2025.06.09

宇都宮、BCL Asia初戦で黒星スタート 王者メラルコに惜敗

  • 月刊バスケットボール

初戦はメラルコに惜敗


2024-25シーズンのBリーグ王者・宇都宮ブレックスが、「バスケットボール・チャンピオンズリーグ・アジア2025(BCL Asia 2025)」のグループステージ初戦に臨んだ。対戦相手はフィリピンPBA王者であるメラルコ・ボルツ。現地6月8日、UAE・ドバイで行われた一戦は、宇都宮が86-97で敗れた。

試合の立ち上がりは宇都宮が主導権を握った。#25 DJ・ニュービル が2本、#6比江島慎が1本と、立て続けに3本の3Pシュートを決め15-8とリードしたが、メラルコは#5グリン・ワトソンを中心に反撃。18-20と逆転を許して1Qを終えた。2Qに入ると、宇都宮は速い展開で攻め込まれ、38-50と12点のビハインドを背負う展開となった。

3Qは開始から取り合いになるが、中盤に#6比江島の2Pシュート、#9遠藤祐亮の3Pシュートに続いて、今大会だけの契約を結んだ#70フィン・ディレイニーがレイアップを沈めて51-58と詰め寄る。いい流れに見えたが、ミスも出て再び12点差まで引き離された。4Q、#7小川敦也が3Pシュートを連続するいい流れもあったが、86-97で敗れた。

試合後、指揮を執ったジーコ・コロネル代理HCは「2週間チームとしての通常の活動から離れていたことも影響したかもしれない」とコメント。一方で、チームがここまでの10ヵ月でBリーグ制覇という成果を得たことに誇りを持っているとし、トーナメントの中で調子を取り戻していきたいとの意欲を示した。

また、20得点と気を吐いた#42アイザック・フォトゥは、「我々は最初から必要なエナジーや集中力を持って試合に臨めなかった」と振り返ったうえで、「彼らは優れた外国籍選手と、役割を全うする地元選手を擁し、良いチームだった」と相手チームを称えた。

メラルコは5人が2桁得点を記録。バルナド、バンチェロ、ワトソンがそれぞれ17得点、ホッジが16得点、エグブヌが12得点13リバウンドを挙げるなど、バランスの取れた戦いぶりで勝利を掴んだ。

宇都宮はフォトゥが20得点、ディレイニーが14得点、ニュービルが13得点、8アシスト、比江島が11得点をマーク。だが、ディフェンスで後手に回り、相手に主導権を渡し続けたことが響いた。

BCL Asia 2025は、3チーム×3グループで構成され、各グループの上位2チーム+ワイルドカード2チームの計8チームが決勝トーナメントに進出する。すでにグループAの浙江ライオンズが2敗を喫しているため、宇都宮は6月9日23時(日本時間)に行われるグループ最終戦・シャバブ・アル・アリ戦で勝利すれば決勝トーナメント進出が決定する。敗れた場合は、他グループの2敗チームとの得失点差勝負に持ち込まれる可能性がある。

次戦は、昨季準優勝の強豪・シャバブ・アル・アリが相手。フォトゥは「高い壁だが、マインドを切り替えて臨みたい」と語った。アジアの頂を争う戦いの中で、宇都宮は王者としての底力を見せられるか。

<主なスタッツ>
#⑥比江島 慎:PTS11、REB1、AST4
#7小川 敦也:PTS8、REB1、AST1
#⑨遠藤 祐亮:PTS6、REB0、AST1
#⑩竹内 公輔:PTS9、REB9、AST0
#12高島 紳司:PTS3、REB2、AST2
#13渡邉 裕規:PTS2、REB0、AST4
#14村岸 航:PTS0、REB0、AST0
#17星川 開聖:PTS0、REB1、AST0
#18鵤 誠司:PTS0、REB0、AST0
#㉕D.J・ニュービル:PTS13、REB5、AST8
#㊷アイザック・フォトゥ:PTS20、REB6、AST1
#70フィン・ディレイニー:PTS14、REB6、AST1
※丸数字はスターター