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2025.07.16

渡邉伶音が東海大を退学、A千葉と契約「更に自分を追い込む環境に身を置きたい」

  • 月刊バスケットボール

地元クラブA千葉に加入


7月16日、東海大学は男子バスケットボール部に所属していた渡邉伶音(体育学部競技スポーツ学科1年)が退学し、プロ選手としてのキャリアを本格的に目指すことを発表した。渡邉は今年4月に同大学へ進学したばかりだったが、自らの夢であるBリーグ、そして日本代表、さらには2028年ロサンゼルス五輪出場を見据え、競技に専念する道を選んだ。

そして同日、B1クラブのアルティーリ千葉は、渡邉との契約合意を発表。今年1月から3カ月間、特別指定選手として同クラブに在籍していた経緯もあり、出身地・千葉県のクラブで新たな一歩を踏み出すこととなった。

渡邉は千葉県出身。柏市立土中学校から福岡大学附属大濠高校に進学し、2年時のウインターカップで準優勝。3年時にはインターハイ4強、ウインターカップ優勝を経験し、U18日本代表としてU18アジアカップに出場。さらに2024年11月には男子日本代表の一員としてFIBAアジアカップ予選Window2・グアム戦にベンチ入りしている。年明けの2025年1月にはアルティーリ千葉に特別指定選手として帯同し、B2の舞台で11試合に出場している。

4月からは東海大に進学し、スプリングトーナメントに続いて関東新人戦でも活躍。同大会では優勝に貢献し、優秀選手賞を受賞した。



退学という決断に際し、渡邉は以下のようにコメントしている。「この度、東海大学バスケットボール部を退部することになりました。まずは3カ月という短い期間での退部において、入野監督、陸川コーチをはじめとした東海大学バスケットボール部関係者のみなさん、チームメイト、ファンの方々など多くの方に多大なるご迷惑をおかけしてしまうことを大変申し訳なく思っています。

日々バスケットと向き合う生活をしていく中で、僕の夢であるBリーグで活躍する選手、日本代表、そして3年後のロス五輪を目指し、今より更に自分を追い込む環境に身を置きたいと思いました。

そして今回このような決断となりました。この申し出に対し、何度も相談に乗ってくださり、僕の気持ちを最優先に考えてくださいました。入野監督、陸川コーチをはじめとするコーチ陣、学生スタッフ陣、チームメイトの想いを絶対に無駄にせずに自分の決断に責任と覚悟を決めて進んでいきます。

約3カ月という短い間でしたが、東海大学に入学したこと、出会えた方々にとても感謝しています。このチームでバスケットボールができて幸せでした。本当にありがとうございました。」

また同大の入野貴幸監督は「私たち指導陣・部員一同、彼の決意を尊重し、今後のさらなる飛躍を心より応援しております」とエールを送っている。



前述のとおり、新たな舞台はかつての特別指定先でもあったA千葉。渡邉は同クラブとの契約に際し、「プロ選手としてステージを変えることに、責任と覚悟を持って決断しました。僕の夢と目標をこの場所で叶えるために努力し、アルティーリ千葉の夢と目標にも貢献できるよう頑張ります。特別指定選手としての活動中、大学在学中の試合でもA-xxの皆さんの応援がとても嬉しかったです。また皆さんの前でプレーできる日を楽しみに、しっかりと準備していきます」と発表。

クラブの代表取締役CEO・新居佳英氏は「渡邉選手は恵まれた体格と3Pシュートも打てるスキルを持つオールラウンドな選手。特別指定期間にチームへ新たな風を吹き込んでくれた。今後は若手ならではのエナジーで、勝利へのマインドセットとともにチームに貢献してくれると期待している」とコメントしている。

将来の日本代表、そしてロサンゼルスの舞台を見据え、地元クラブとともに歩むプロキャリア。渡邉の次なる挑戦が、今ここから始まる。


1/25の山形線第4Q、ブラックネイビーのユニフォームでデビューを果たした渡邉