『B.LEAGUE DRAFT 2026』に向けた『ドラフト2026コンバイン』が初開催、トップリーグ入りを目指す若者が全力でアピール
島田チェアマン「プロの門戸を開く大きなチャンスの場」
12月18日、Bリーグは初の試みとなる『ドラフト2026コンバイン』を東京都内で開催した。『ドラフトコンバイン』はフィジカルテスティング、スキルテスト、スクリメージの3部門で成り立ち、Bリーグの将来を担う選手の発掘、能力評価のための機会創出、Bプレミアクラブに対するドラフト志望選手の客観的かつ公平な情報提供を目的としている。
視察に現れたBリーグの島田慎二チェアマンは「ドラフトが大きな目的ではあるものの、B1からB3、プレミアからネクストまである中で、プロの門戸を開く大きなチャンスの場だと思っているので、選手たちがつかみ取ってほしいと思いながら今日はここに来ました」と語った。
そして、ドラフトコンバインを一つのイベントとしてとらえ、バスケ界全体の底上げに繋げたいと続けた。「1年目で手探りな部分もありますが、大きなイベントとして育て上げたいという意思は明確にあります。バスケファンの中には高校バスケ、大学バスケ、Bリーグ、NBAなど縦割りな部分がありますが、そこを横串で刺したい。ドラフトをきっかけに、高校や大学からBリーグまでを繋ぐ『接着剤』のような機能を持たせ、バスケ界全体を盛り上げていきたいです」
今回のコンバインには55選手が参加。関東1部リーグを主戦場とする実力者たちはフィジカルテスティングでそのポテンシャルを見せつけ、スクリメージでも存在感を放った。筑波大の岩下准平は「正直、楽しかった」と、自然体でコンバインに臨んだと言う。
「初めて会う人ばかりだったので、どうやって攻めるか守るかはしっかりコミュニケーションを取ってやれたかと思います。一番喋らなければいけないポジションなので、そこは常に意識して喋るようにしてました」
フィジカルテスティングをすることが初めての選手が多い中、青山学院大の新井翔太は「青学も年に2、3回くらい、あのような測定テストをやるので正直慣れていた」と言い、その経験を生かしたようだ。そして「緊張はあったんですけど、とにかく『アピールをしたい』という気持ちが強かったので、そこだけに集中してやりました」というように、スクリメージでは果敢にペイントタッチをし、プルアップなどその得点力を見せつけた。
コンバインは前述のように選手の発掘を目的とする側面もあり、無名の選手が日の光を浴びるチャンスでもある。江戸川大の河野圭佑は助走なしの垂直飛びで94cmを記録して度肝を抜かせた。天理大の白石裕己、山梨学院大を中退し無所属の寺坂優羽はともに助走ありの垂直飛びで95cmを記録と、身体能力の高さをアピールした。
神戸市外国語大の髙橋麟太朗は敏捷性を測る3つのテスト、助走ありなし両方のテストの5つのテストでトップ10入りを果たしている。今回の参加者の中で最年長(24歳)の髙橋は全国の舞台を経験したことはなく、大学も4部だ。それでも、自分で捻出しセルビアにバスケ留学をするなど、本気でプロを志しコンバインに臨んだ。
「セルビアに行った瞬間から、僕はずっとプロを目指してきました。トライアウトも受けましたし、意識はずっとしていて、(ドラフトは)本当にチャンスが降ってきた感じです。持ち味はディフェンスで、新井翔太さんを止めることもできましたし、チームディフェンスを機能させられたんじゃないかと手応えはあります」
12月22日の14時からは、ドラフトにおけるクラブの指名順を決定する抽選会『B.LEAGUE DRAFT 2026 LOTTERY』が開催され、『B.LEAGUE DRAFT 2026』への熱気は加速している。結果的に108人がドラフトに志願したが、今回のコンバインに参加した何人の選手がチャンスをつかみとれるだろうか。
