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2026.01.24

ライジングゼファー福岡の特別指定選手、白谷柱誠ジャックが最年少得点記録を更新する4得点の活躍「常に上を目指していきたい」

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白谷柱誠ジャック

「4クォーターは緊張が解けてリラックスした状態でコートに立てました」

1月23日、ライジングゼファー福岡に特別指定選手として加入した福岡大学附属大濠の白谷柱誠ジャックがバンビシャス奈良戦で、Bリーグデビューを果たした。

第1クォーター残り1分17秒、12点ビハインドを背負った状況で出番は訪れた。「全力で点を絶対に取りに行く気持ちで入りました」という白谷だが、オフェンスリバウンドに参加し、ポゼッション保持に貢献するプレーを見せたが得点には絡めない。第2クォーターもそのまま出場したがキャッチミスをして、開始1分半でベンチに退いた。

その後、福岡は劣勢を覆せずに時間が過ぎていく。そして、12点ビハインドと勝敗が決した最終クォーター残り50秒、再び白谷はコートに立った。「ベンチにいる時もずっと自分(の出番)がいつ来るかっていうのを気にしていました。でも4クォーターは緊張が解けてリラックスした状態でコートに立てました」。その言葉通り、白谷はデザイン通りの動きをしてボールを受けると、果敢にドライブし、左手で初得点を記録した。さらに全力プレーを続ける白谷は積極的に3ポイントシュートを狙い、これは外れるも、再びボールを受けミドルシュートを沈めた。

B2、そしてクラブの最年少得点記録を更新(16歳8カ月25日)する華々しいデビューを飾った白谷だが、プロの違いを肌で感じたという。「高校とはフィジカルだったりワンポゼッションの強度が本当に全然違かったです。高校は速い展開でバスケットをすることが多いですけど、Bリーグはセットプレーでゆっくり確実に攻めることが多いので、そこの違いが大きいと思いました」

これまでの白谷はその圧倒的な身体能力と繊細なシュートタッチを武器に得点を取ることを求められてきた。だが、当然ながら福岡ではスコアラーとしてコートに立っているわけではない。そのアジャストに手惑いながらも結果を残した。白谷は言う。

「高校とBリーグでは役割が大きく変わる部分があるので、そこで自分が何ができるかを考えつつ練習しています。少ない時間だったんですけど、アグレッシブさは出せたんじゃないかなと思っています。1歩ずつ自分が目標に向かって進めている証拠だと思うので、ここで満足せず、常に上を目指して頑張っていきたいです」

白谷柱誠ジャック

『エゴ』とどう向き合っていくか

福岡の福島雅人ヘッドコーチは「シュートはちゃんと決めましたけど、ゲームの終盤でしか出ていない」と前置きをしつつ、白谷がB2で通用すると太鼓判を押した。「まだまだ作らなければならないフィジカルはあると思うんですけど、今持っているドリブルやシュートスキルというのは、今の16歳、17歳で学ばなくてはいけないことを彼はもう習得できています。皆さんが注目されるだけの大事なスキルです」

全中を3連覇し、1年生で臨んだウインターカップで優勝。16歳で日本代表候補入りした白谷は間違いなく世代No.1プレーヤーであり、日本バスケ界の至宝だ。しかし、福島ヘッドコーチは良い意味で、彼の『エゴのなさ』を気に掛ける。

「あれぐらいプレーができたら、もっと『俺が』ってなって良いと思うんですが、チームにフィットするために戦術を先輩たちやコーチに聞いたりしています。チームが勝つためにはいろいろとやらなきゃいけないこともありますし、人に気遣いをしなきゃいけないこともありますが、彼はこれからの選手なのでもっとエゴを持ってシュートのアテンプトを増やしたり、今の時点からエゴを持ってほしいという部分は出てくるのかなっていう気がします」

B1でのプレー経験も豊富な大ベテランの寒竹隼人も「希望でしかない」と称賛しつつ、指揮官と同様の見解を示した。「高飛車にならなくて、謙虚でしっかりと話を聞くことができる選手です。いろいろな人にアドバイスをされると思うのですが、彼は自分の中でしっかりと情報を処理して何が自分に良くて何が悪いのかを判断できる賢い子だなと。あとは、俺がやってやるという良い意味での『わがままさ』が備わったら止められないんじゃないかなと思います。協調性があって、周りを尊重する性格は彼の素晴らしいところです。自分がやってやるというエゴと良いバランスが彼の中で見つかっていけば、最強の選手になると思います」

白谷自身も「エゴを出すというのは去年からの課題で、一番意識してやっていこうと取り組んでいる部分です」と、そのバランスを模索中だ。何をすればその課題が解決するかは明確ではない。それでも「1試合でもいいので、15点以上は取りたい」という目標が達成できれば、アンストッパブルな選手への足掛かりになるはずだ。