規約違反による制裁決定について

公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ (東京都文京区、チェアマン：島田慎二　以下「B.LEAGUE」) は、下記の事案におきまして、裁定委員会に諮問し、その答申を受けて制裁を決定いたしましたのでお知らせいたします。

【事案】
滋賀レイクスによるBリーグ規約、選手契約および登録に関する規程違反

【認定された事実】
関係証拠を総合すると、下記の事実が認定された。なお、下記の事実はいずれも2023年3月より前の時点で生じたものである。
1. 滋賀レイクスが、新人選手1名との間で、特定の1シーズンの年俸につき、新人選手の年俸上限金額460万円を上回る金額とするプロ選手契約を締結した事実
2. 下記事実に対する滋賀レイクスの監督責任
①　滋賀レイクスに当時所属していたアシスタントゼネラルマネージャー（以下「本件AGM」という）が、滋賀レイクスおよび選手双方が押印した上記1.のプロ選手契約に係る契約書に記載された年俸金額を、新人選手の年俸上限金額である460万円となるよう改ざんした事実
②　本件AGMが、上記①の改ざんを行った契約書を真正なものとしてBリーグに提出した事実

【適用条項】※規約は行為当時のものが適用される
認定事実1：
Bリーグ規約　第86条第3項、第92条
選手契約および登録に関する規程　第10条第6項(現7項)、同第3項
認定事実2：
①Bリーグ規約　第127条、第3条第2項
②Bリーグ規約　第127条、第3条第2項

【制裁内容】
けん責および制裁金150万円

【制裁理由】
本件は、公平、公正な新人選手獲得手続を確保し、Bリーグの持続的発展を目的とするために規定された年俸上限規制に違反し、これを隠蔽するため、新人選手との間で締結した契約書を改ざんした上、これをBリーグに提出して欺いたというものであり、その行為態様は悪質といわざるを得ない。
他方で、クラブは、本問題を認識した後、直ちに社内調査を行い、違反事実を素直に認めた上、再発防止策を策定して実行していると認められ、率先して対応を行ったことは、制裁を考える上で十分に評価されるべきである。
以上から、上記事情を総合考慮し、クラブに対し、けん責および制裁金150万円の処分が相当と判断する。

【経緯の概要】
1. 2023年9月から10月にかけて、Bリーグが認定事実1を認識し、クラブに対し事実確認を求めるとともに、Bリーグコンプライアンス事務局が調査を開始。
2. 同年11月14日、クラブが本件AGMとの契約解除を発表。
3. 同年12月12日、Bリーグにて本制裁決定に至る。