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【B2プレーオフ】歴代最高勝率を記録したアルティーリ千葉、必勝を誓う大塚裕土「絶対的な自信を持って臨みたい」

2025.05.01

選手

 

アルティーリ千葉は、りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 B2リーグ戦を57勝3敗の東地区1位で終え『りそなグループ B2 PLAYOFFS 2024-25』(以下、プレーオフ)のクォーターファイナルで熊本ヴォルターズと対戦する。5月3日に迫ったプレーオフに向けて、現在のチーム状況や意気込みを大塚裕土に聞いた。

【(C) B.LEAGUE】

 

「地区優勝で喜んでいる選手やスタッフはいません」

 

──レギュラーシーズンを過去最高勝率で終えました。振り返りをお願いします。

大塚 良い形で終えることができましたが、誰一人として地区優勝で喜んでいる選手やスタッフはいません。2年連続で敗退している悔しさを持ちながら、プレーオフで勝つことを掲げて1年間練習に取り組んで、試合でもハードにプレーしてきました。いよいよ始まる、という気持ちです。

 

──昨シーズンに比べて、手応えを感じていることを教えてください。

大塚 ヘッドコーチはディフェンスに重きを置いて、アグレッシブに40分間プレッシャーをかけ続け、速い展開のオフェンスに繋げていくことを軸にしていました。自分は昨シーズンまでスタートで出てましたが、今シーズンは若手選手が出るようになって、よりアグレッシブに動ける選手がそれを遂行してくれました。仮に彼らが良いスタートを切れなくてもベンチから出る選手に経験があるので、非常にフィットしたシーズンになりました。

【(C) B.LEAGUE】

 

──キャプテンとして、今のチームのまとまりをどう見ていますか。

大塚 アルティーリに来た最初のころは自分が発言することが多かったですが、自分以外の選手も発信力をつけていかないとチームの底上げができなかったり、いろんなところに良い影響が出てこないと思います。そこは年々良くなって今シーズンは特に良くなっている感触です。

 

──今シーズンは長谷川智也選手が加入しましたが、大塚選手にとっても良い影響があったのではと想像します。

大塚 キャプテンの自分をサポートしてくれるという意味で、彼の加入は非常に大きかったですね。昨シーズン、彼は越谷(アルファーズ)でキャプテンをやっていて、オフコートでも繋がっていました。以前からお互いにキャプテンとして大変なことを共有していたので、僕が感じていることを言わなくても彼が補って発言してくれていて助かっています。

──黒川虎徹選手や渡邉伶音選手(3月で特別指定選手の活動終了)など若手選手とのコミュニケーションも必要な立場だと思います。

大塚 自分がチームに還元できるのはやはりシュートなので、一緒になってシューティングのメニューをやっています。もちろん自分のこともやらなきゃいけないんですけど、練習に付き合ってシュートの話をしたり、何か良いきっかけを与えられればと思って取り組んでいますね。2人とも非常に努力家で、自分が伸びるために必要なことをどんどん吸収しようとする姿勢があるので、かなり伸びています。

【(C) B.LEAGUE】

 

「自分自身を証明するためにパフォーマンスを出す」

 

──昨シーズンまでは多くの試合で先発起用でしたが、今シーズンは全試合ベンチスタートでした。

大塚 スタートで出るのは『チームの顔』みたいなもので、そこへのこだわりはもちろんあります。ただチーム内競争はあって当然ですし、それがないと全員が良いパフォーマンスはできません。それぞれが切磋琢磨してコートで表現することが重要で、勝っても負けてもチームが良くなるためにコミュニケーション取り続けたことが、このレギュラーシーズンの結果に結びついたと思います。

──役割が変わることで難しさを感じましたか?

大塚 レギュラーシーズン中はいつ出番が来てもいいように常々準備していました。ベンチスタートはコートに出るタイミングが分からないですし、すぐ交代したりもありました。アルティーリでの感覚は少し違いますが、川崎(ブレイブサンダース)時代もベンチスタートの経験はあったので、自分自身を証明するために何としてもパフォーマンスを出す気持ちはあります。それが結果として数字に出てきたかなという感じです。

──その中で、2年連続でベスト3P成功率賞を受賞しました。

大塚 スタートで出てもベンチで出ても3Pシュートを決めようという気持ちは変わらないんです。富山(グラウジーズ)や信州(ブレイブウォリアーズ)をはじめ、自分がB1の時にマッチアップしていた選手も今はB2には多くいて、厳しいマークを受ける中でもしっかり決めなければなりません。B1でやってきた自負もありますし、変わらずにパフォーマンスを出してやりきろうと思っています。

──ベテランと言われる年齢になり、バスケに対する考え方が変わってきたことはありますか?

大塚 自分が経験してきたことを早めに若手に還元することで、自分がかけてきた年月よりももっと彼らの伸びしろが増えると思っています。そこもアルティーリに来た自分のミッションですので、かなり意識しています。プレーの面では、変わらず3ポイントシュートを決めるのはもちろんですが、その前の段階も重要だと考えています。チームメイトをしっかりフリーにさせる動きをすることで結果的に自分がオープンになるというのがシューターのセオリーで、チームとしての動きがある中で、もっと味方を生かすにはどうしたらいいかと年々考えるようになりました。

 

【(C) B.LEAGUE】

 

「やってきたことが間違いじゃなかったと証明したい」

 

──B.LEAGUE PREMIER参入が決定していますが、今回は実力でB1昇格をつかめる最後のチャンスとなります。プレーオフへの気持ちは強いと思いますが、勝つためにはどんなプレーが必要ですか?

大塚 本当に自分たちのバスケットボールをやれるかどうかですね。強度に関しては、レギュラーシーズンでいろんなことを試しながらやってきたので、それをどれだけプレーオフに出せるかです。昨シーズンもですが、特別に何か変えることはないです。今シーズン、ディフェンスに重きを置いてやってきたので、自分たちがやってきたことが間違いじゃなかったと証明したいです。

──昨シーズンと気持ちの違いはありますか?

大塚 もちろん2年連続負けてしまっているので、自分たちにかかる期待やプレッシャーは計り知れないものがあるとシーズン前から話しています。いろんな不安はありますが、コミュニケーション量もかなり多くなっているので、みんなで自信を持って臨めると思います。

 

【(C) B.LEAGUE】

──不安というのは、具体的にどんな部分でしょうか?

大塚 競ってしまったら、どうしても「もしかしたら……」という気持ちが出てきてもおかしくないと思います。何があるか分からないのがプレーオフです。ファウルトラブルやケガなど、言いだしたらキリがないですが、自分たちはホームゲームで一度も負けてないので、そこには絶対的な自信を持って臨みたいです。

 

──A千葉で4シーズン目。大塚選手のキャリアの中で最も長く所属したクラブになりました。クラブへの思いを教えてください。

大塚 ゼロから始まったクラブに参画させてもらって、自分も自由に意見を言わせてもらいながらやってきました。オーナーやアルティーリ千葉を作った人たちの意見をチームメイトに共有する役割もやってきていて、自分のバスケットボールキャリアの最後をここで出し切る気持ちでアルティーリのユニフォームを着ています。クラブとして成長している中、自分がクラブに落とし込んできたことが間違いではなかったという実感も少なからずあるので、やりがいを感じながらプレーさせてもらってます。

【(C) B.LEAGUE】

──最後に応援してくださっている方へメッセージをお願いします。

大塚 自分たちのパフォーマンスを出して、クォーターファイナルの熊本との初戦をまずはしっかり取ります。2年続けてセミファイナルで負けているということで、皆さんも悔しい思いをされていると思うので、初戦から会場も満員にして後押ししてもらえるとうれしいです。最後まで一つひとつ勝ち上がって、一緒に優勝をつかみましょう。

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