宇都宮ブレックスが優勝に王手…ベテラン遠藤祐亮はXファクターの活躍を評価「そういった選手がチャンピオンシップでは必要」
5月24日、横浜アリーナを舞台にした「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2024-25」が開幕。宇都宮ブレックスと琉球ゴールデンキングスが対戦しました。両チームがファイナルで激突するのは2021-22シーズン以来2度目。当時は宇都宮が2連勝を飾り、B.LEAGUE初年度2016-17シーズン以来の優勝を飾りました。

1Q中盤までは琉球がリードしていたものの、残り4分39秒から#25D.J・ニュービル選手、#34グラント・ジェレット選手、#7小川敦也選手の連続3Pシュートで宇都宮が逆転。#6比江島慎選手にも長距離砲が飛び出し、4点リードで最初の10分間を終えました。2Qは宇都宮リードのまま進み、オフィシャルタイムアウトの時点で36-26と10点差。食らいつきたい琉球は#18脇真大選手、#4ヴィック・ロー選手、#45ジャック・クーリー選手が連続で得点を挙げると、#4ロー選手が終了間際に3本すべてのフリースローを成功させ、41-35でハーフタイムを迎えました。

3Qは宇都宮がリードを広げる展開。#25ニュービル選手が1人で2本の3Pシュートを含む12得点を挙げれば、相手を10得点に抑え、59-45と14点差をつけました。4Qは#3伊藤達哉選手の得点で始まり、#15松脇圭志選手の長距離砲で琉球が追い上げ。それでも、宇都宮は#25ニュービル選手のドライブ、#34ジェレット選手の3Pシュートなどで再び突き放し、73-57でオフィシャルタイムアウトに突入しました。その後は試合の形勢が変わらず、81-68でタイムアップ。宇都宮がGAME1を制しました。

琉球の桶谷大ヘッドコーチは「今日は(15得点の)小川選手がゲームを決めたと思っています。Xファクターとして好シューターと言われる選手が3Pシュートを3本決めて、そこから僕たちがビハインドを背負いました。相手がアドバンテージを取って、気持ち的にも楽になり、3Pシュートがどんどん入ったと思います」と振り返り、「簡単にXファクターを出させないようにすることが明日の秘訣かなと思います」とコメントしました。

#4ロー選手とともに琉球のキャプテンを務める#34小野寺祥太選手は「相手の思うようにやられてしまう時間が長くありました。特に3Pシュート、セカンドチャンス。そこを修正して、いい流れを持ってこられたらいいなと思っています」と、25日に行われるGAME2に目を向けました。後半に3Pシュートでチームを勢いづけた#15松脇選手は「自分たちより、宇都宮に3Pシュートを多く決められたのが痛かったです」と述べ、「オフェンスではもっと個人、個人がアグレッシブにプレーできれば良かったと思います」と悔やみました。
19分20秒の出場で15得点を挙げた宇都宮#7小川選手は「アグレッシブにプレーできた結果、今日は得点につながりました」と明かし、「明日も引き続きミスを恐れず、オフェンスでも、ディフェンスでもアグレッシブに取り組んでいきたいと思います」と意気込みを語りました。#6比江島選手は22歳のPG・小川選手について「すごく自信を持ってプレーしています。ベンチから勢いを与えてくれて、今では欠かせない選手になっていると思います」と評価し、「もう明日で決めるつもりです。本当にチームとしては特別な思いでチャンピオンシップ(※)に臨んでいるので、明日の試合に勝って、ケビン(ブラスウェル前HC)とジーコ(コロネルHC代行)を日本一のコーチにさせて、みんなで優勝したいと思います」と決意も口にしました。
※チャンピオンシップ…りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2024-25

宇都宮で2度の優勝を経験するベテラン#9遠藤祐亮選手も「今日は小川選手が流れを作るような3Pシュートを連続で決めてくれました。そういった選手がチャンピオンシップ※では必要です」と活躍を認め、同じくベンチから勝利に貢献した#12高島紳司選手にも触れました。
「(チャンピオンシップでは)僕、小川選手、高島選手の3人がPGへのプレッシャーという仕事を与えられて、そこにフォーカスできているのが大きいと思っています。彼ら2人の脚力はすごいですから。(セミファイナルの)千葉ジェッツ戦も相手を苦しめていましたし、今日もいい場面が多くありました。自分たちの新しい良さを見つけられたチャンピオンシップなので、明日もしっかりと脚力を活かして頑張ってほしいです」
2月に他界した前HCに代わって指揮を執るコロネルHC代行は、次の言葉を掛けて選手たちを送り出したようです。
「今シーズンの初日から築き上げてきた“Habit”(習慣)をしっかりと出せるように、今まで積み重ねてきたものを今日のこのコート上にすべて出していこうという話をしました」
レギュラーシーズンでリーグ最多試投数の3Pシュートを最大限に発揮した宇都宮が、勢いのままに連勝を飾るのか。それとも、琉球が優勝に待ったをかけるのか。注目のGAME2は25日13時10分ティップオフです。