【BCL Asia 2025】試合レポート 宇都宮ブレックス vs タビアット・バスケットボール

6月11日、ドバイのコカコーラ・アリーナにて、バスケットボール・チャンピオンズリーグ・アジア2025(BCL Asia 2025)準々決勝戦が行われ、宇都宮ブレックスがタビアット・バスケットボール(イラン)と対戦した。
タビアットはFIBA WASL(West Asia Super League)の準優勝チームとして今大会に出場。グループフェーズではグループAを無敗で勝ち抜き、決勝トーナメントに駒を進めた。
宇都宮は#6比江島慎、#9遠藤祐亮、#10竹内公輔、#25 D.J・ニュービル、#42アイザック・フォトゥが、タビアットは#0 Rasoul Mozafari、#3 Sina Vahedi、#12 Arman Zangeneh、#24 Stedmon Lemon、#25 Ivan Buvaが先発メンバーに名を連ねた。
フィールドゴール成功率25%(5/20)とシュートに苦戦する宇都宮に対して、タビアットはB.LEAGUEでのプレー経験もある#25 Buvaを中心にインサイドで得点を重ねた。宇都宮は13-21のビハインドで1Qを終えた。
2Qが始まると、#7小川敦也が早々に得点を決める。続いてトランジションで#25ニュービルがレイアップを決め、反撃の姿勢に入った。さらに#42フォトゥと#25ニュービルの3Pシュートで宇都宮が逆転に成功する。
#6比江島と#70フィン・ディレイニーによる3Pシュートで加点し、シュートタッチを取り戻した宇都宮が37-30のリードでハーフタイムを迎えた。
後半に先制したのはタビアット。#24 Lemonと#25 Buvaによる連続得点で宇都宮はリードを奪われる。その後もリングに嫌われ続けた宇都宮は、一時は8点リードされる展開となったものの、#25ニュービルの連続3Pシュートで追い上げを見せ、54-55の1点ビバインドで3Qを終えた。
追う展開の続く重苦しい雰囲気のなか、試合開始から9本連続でシュートが外れていた#10竹内のプットバックで宇都宮が逆転する。#6比江島がフリースローを3本獲得し、3本中2本決めて76-73とリードするも、#12 Zangenehのフリースローで同点を許す。そのまま76-76のスコアで試合はオーバータイムに突入した。
オーバータイムでは、序盤に#12高島紳司と#6比江島の得点で宇都宮が5点リードを作るも、タビアットも3Pシュートと#25 Buvaのインサイドアタックで対抗。どちらも主導権を握れないまま86-86の同点でダブルオーバータイムへともつれた。
ダブルオーバータイムでは#0 Mozafariの3Pシュートで91-93とリードされたものの、試合残り18秒で決まった#25ニュービルのディープスリーで宇都宮が逆転。最後の相手のシュートを守りきり、勝利を手にした。
準決勝進出を決めた宇都宮は#25ニュービルが29得点、6リバウンド、10アシスト、#6比江島が18得点、8リバウンド、4アシスト、#70ディレイニーが15得点、4リバウンド、#10竹内が7得点、12リバウンドをマーク。
一方、敗退となったタビアットは#25 Buvaが27得点、15リバウンド、#3 Vahediが19得点、5リバウンド、6アシスト、#24 Lemonが18得点、5リバウンド、#12 Zangenehが15得点、17リバウンド、7アシストを記録した。
準決勝は6月12日22時(日本時間)から、メラルコ・ボルツ(フィリピン)とブロンコス(モンゴル)の勝者と行われる。
記者会見
ジーコ・コロネルHC
──試合の総括。
「『ロード・オブ・ザ・リング』よりも長い試合でした。なんとか勝利を見出すことができて嬉しいです。タビアットも素晴らしく、ビッグプレーを連発するタフなチームでした。彼らのここまでの足跡を讃えたいです。決して下を向く必要のない、素晴らしい戦いぶりでした。」
──ニュービルのようなスーパースターがチームにいる恩恵は?
「彼は今シーズン何度も、何度もこういった活躍を見せてくれた。彼の素晴らしいところは、スーパースターでありながらもとてもコーチしやすく、素晴らしいチームメイトでもあることです。それはこのチーム持つカルチャーでもありますが、彼がいることでそれがより高まっているのです。」
#25DJ・ニュービル
──試合の総括。
「両チームによる素晴らしい試合でした。綺麗な試合ではなかったかもしれませんが、両チームが戦った結果です。我々は結束し、お互いを信じて、最後まで戦い抜きました。本当に素晴らしい試合でした。」
──決勝シュートはどんな気持ちで打ったか?
「今日は3Pシュートが16本中5本となかなか入らなかったのだけど、とにかく自信を持って打とうと決めていました。コーチも信頼してボールを預けてくれ、チームメイトも僕を信頼してくれました。いずれ入るはずだという気持ちで打ち続け、幸いなことに、勝利を呼び込む一本を決めることができた。」