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琉球ゴールデンキングスは桃園パウイアン・パイロッツに初戦黒星、決定力の差が明暗を分ける

2025.10.09

国際連携

【(C)EASL】

リズムをつかんだ序盤、流れを断たれた中盤

 

『東アジアスーパーリーグ(EASL)2025-26シーズン』が10月8日(水)に開幕し、琉球ゴールデンキングスはチャイニーズ・タイペイの桃園パウイアン・パイロッツと対戦。アウェーの地で奮闘を見せたが、勝負どころで決定力の差が出て80-94で初戦を落とした。Bリーグ開幕節で連敗を喫した琉球としては、巻き返しをはかりたい一戦だったが、悔しさの残る結果に終わった。

琉球のスターターは、#14 岸本隆一、#34 小野寺祥太、#18 脇真大、#4 ヴィック・ロー、#45 ジャック・クーリーと、Bリーグ開幕戦から#8 佐土原遼をベンチスタートに変更した布陣で挑んだ。序盤の主役となったのは#14 岸本。距離のある位置からも冷静に連続3ポイントシュートを沈め、チームを牽引する。守護神である#45 クーリーのリバウンドとそこからのセカンドチャンス、#30 小野寺のアタック、#18 脇の果敢な1対1など、琉球らしいアグレッシブなオフェンスが展開された。

しかし第2クォーターに入ると、桃園に#69 ルー・ジュンシャンのドライブや高確率な3ポイントシュートで一気に流れを奪われる。昨シーズンのEASLベスト5にも選ばれた要注意プレーヤーの存在感が際立つ中、琉球はスクリーンプレーでのオフェンスファウルやターンオーバーが増え、攻守のリズムを失った。桶谷大ヘッドコーチはハーフタイムに「相手の69番を止めたい」と語っていたが、以降もディフェンスの起点を作れず、得点力を封じられなかった。

【(C)EASL】

フィニッシュの精度に苦しみ、攻撃が停滞

 

この試合の勝敗を決定づけたのは、第3クォーターのオフェンスの停滞だ。ターンオーバーから速攻を許し、外も中も決まらない時間が続いた。桶谷ヘッドコーチは「入りは良かった」と語るも、琉球の持ち味である粘り強さが発揮されなかった。一方の桃園は要所で確実に得点を積み上げ、琉球が反撃ムードを作るたびに3ポイントシュートで突き放す冷静さを見せた。

また、琉球はシュートチャンスは作れども、フィニッシュの精度に欠いた。チーム全体のフィールドゴール成功率は43.1%。3ポイントシュート成功率は29.1%。フリースローに至ってはわずか38.2%。一方の桃園は3ポイントシュートが50%、2ポイントも56.7%と高確率で、リバウンドは琉球38、桃園35とほぼ同等ながら決定力の差がスコアに直結した格好だ。#4 ローが3本の3ポイントシュートを含むチーム最多の29得点を挙げて意地を見せたが、得点源が偏り、他の選手のアウトサイドでの得点が伸びなかった点も痛かった。#45 クーリーは14得点14リバウンドと奮闘したが、序盤好調だったセカンドチャンスからの得点が続かず、後半は攻め手を欠く時間帯が目立った。

Bリーグに引き続きEASLも黒星スタートとなった琉球だが、修正点は明確になった。シュート精度の向上、ターンオーバーの抑制、そして『琉球らしい守備からのリズム』を取り戻せるか。リバウンドで主導権を握る強みは健在なだけに、ディフェンスから速い展開を作り、いかに自分たちのテンポに持ち込めるかが今後の浮上のカギを握るだろう。連戦が続く中で、チームとしての完成度をどれだけ高められるかに注目したい。

琉球の次戦は10月22日(水)、ホームの沖縄サントリーアリーナ(沖縄県沖縄市)でフィリピンのメラルコ・ボルツを迎え撃つ。

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