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2025.05.25

「彼は必ずやってくれる」“宇都宮のコービー”比江島慎…不発も中1日をプラスにファイナル第3戦へ

  • バスケットボールキング

 5月25日、Bリーグの年間王者を決める「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2024-25」が横浜アリーナで開催され、琉球ゴールデンキングスが87-75で勝利した。先勝し王手をかけていた宇都宮ブレックス(東地区1位)にとっては逆王手をかけられた格好。宇都宮の日本人エースでもある比江島慎は8得点、フィールドゴール成功率25.0パーセント(2/8本)と不発だった。

 第1戦でも5得点止まりだった比江島。この日は前半に放ったシュート4本がいずれも失敗に終わり、フリースローを2本続けて外してしまうなど精彩を欠く場面があった。第3クォーター終盤に一時勝ち越しとなるコーナースリーを決めたものの、劣勢となった第4クォーターに思いを込めた長距離砲は決まらず。勝負どころでチームを勢いづけられなかった。

 比江島はGAME2について、「今日に関してはリバウンドに尽きると思っていて、こういうのが琉球の強みだと思いますし、それを引き出してしまった。ディフェンスでもローテーションのミスや気の緩みだったり、一瞬でも隙を見せてしまうと確実に決められてしまった」と総括。両チームの実力が拮抗しているだけに、第3戦へ向けては細部の修正とプレー強度の向上、そして「どれだけ勝ちたいか」というメンタル面の重要性についても言及した。

 今シーズンの比江島は、レギュラーシーズンでリーグトップの3ポイント成功率44.3パーセントを誇ったが、ファイナルに入ってから2戦合計で9本中2本(成功率22.2パーセント)と不発。それでも「ケビン(・ブラスウェルHC)も打ち続けろと言ってくれているので」と、今年2月に急逝した指揮官の言葉を振り返りつつ、「自分を信じて打ち続ければ感覚はつかめてくると思う。打ったシュートはそんなに悪くないと思っているし、チームとしても打っていいと指示を受けているので。1日空くというのは、リフレッシュできる期間になると思っているので、そこはポジティブにとらえて準備していきたい」と、27日に行われる第3戦を見据えた。

 その後、比江島がケビン・ブラスウェルHCに関する質問に答え終わると、隣に座るジーコ・コロネルHC代行が自らマイクを握り、「ブラスウェルHCは比江島選手のことを“コービー”と呼んでいた」と語り始め、次のように続けた。

「彼がプレーし続ける限りは、彼に合わせていくというメンタリティでやっていたと思う。彼がやりたいように、自分たちはそれについていくだけという思いでいます。彼は第3戦、必ずやってくれると思います」

 指揮官が往年の名選手を引き合いに出して信頼するエースは、運命の最終決戦で爆発するのか。ファイナル第3戦は27日19時5分ティップオフ予定だ。

【動画】Bリーグファイナル第2戦…宇都宮vs琉球のハイライト映像