「末恐ろしい」若手の台頭に感嘆…“B1王者”宇都宮の3選手が『島田のマイク』に出演
6月5日、Bリーグ・島田慎二チェアマンのポッドキャスト番組『島田のマイク』第239回が配信。『B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25』の会場にて収録された今回は、2024-25シーズンの年間王者に輝いた宇都宮ブレックスの遠藤祐亮、高島紳司、星川開聖の3選手が登場し、劇的な優勝の舞台裏を語った。
『りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2024-25』は1勝1敗にもつれ、第3戦も琉球ゴールデンキングスが最大14点差のリードを奪う展開。それでも、ハーフタイム明けの後半に反撃した宇都宮は第4クォーター残り1分に逆転すると、ラストプレーまでもつれた大激戦に競り勝ち3年ぶり3度目の優勝を果たした。在籍13年目の遠藤は、過去3回の優勝の中でも今回が最も印象深いものだったことを強調し、「いやぁ、すごかった、本当に。最後の1秒まで、どちらが勝つかわからない状態というのはあまりないですよね」と、島田チェアマンとともに激闘を振り返った。
宇都宮にとっては、2月にケビン・ブラスウェルヘッドコーチが急逝するという大きな困難に直面したシーズンでもあった。遠藤は「亡くなってすぐは結構きつかった」と当時の状況を明かし、「田臥(勇太)さんが先頭きって色々と話をしてくれて。試合は待ってくれないし…」と、苦境の中でも前を向き続けた日々を振り返った。ファイナル第3戦のハーフタイムにも「ケビンのために」という言葉で団結。亡き指揮官とともに「最後の最後まで粘り強く戦って勝ちきれたのかなと思います」と恩師への感謝も言葉に込めた。

[写真]=B.LEAGUE
攻守にチームを支えた高島は、自身初のシャンパンファイトに「まさか自分が体験できるとは思ってなかったですし、いざやるとなったときは本当にうれしくて。もう感情がちょっとおかしくなっちゃいそうでした。(シャンパンを)浴びたときは寒かったですけど、それも気持ちよかったです」と、大興奮だった祝勝会を回顧。栃木県宇都宮市出身の星川は、少年時代に憧れた選手たちと優勝を果たしたことに「本当に夢みたいな感じ」と感激。こちらは1月にプロ入りしたばかりだが、「見本となる選手、経験豊富な選手ばかりで、練習を見るだけでバスケットに対する自分の考え方がすごく変わっていっているのを感じるので、本当に上手くなれる環境だなと思います」と、刺激的な経験を噛みしめるように語った。
今シーズンの宇都宮にとっては、今回出演した高島と星川に加え、22歳の小川敦也も含む“若手の台頭”もトピックの一つだった。Bリーグ初年度からブレックス一筋の遠藤は「Bリーグに入ってくる選手は一流。今はシュートもディフェンスも全部できる子が多い」と前置きしつつ、「小川選手も高島選手も『これを一つ100パーセントで頑張ってみなよ』と言われると素晴らしいパフォーマンスをする」と、導き方一つで一層輝きを放つとの見解を披露。「今回のチャンピオンシップでいうと、千葉ジェッツ戦で相手の攻撃の起点になるポイントガードに2人が前から当たった。レギュラーシーズンではそこまで『やってくれ』という感じではなかったですけど、『頼む』みたいな感じのCSでのあのパフォーマンスを見たら…“水を得た魚”みたいな感じ」と印象を語り、特に若手選手においては一つの役割にフォーカスすることがステップアップにつながると話した。

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島田チェアマンが「みんな若いから末恐ろしいですね」とコメントすると、「高島選手は24歳で、星川選手は20歳で、小川選手も22歳で…。自分がその頃はくすぶりまくってたなと思って(笑)」と遠藤。「頭角を現すのが早いですよね。これがブレックスのカルチャーだな」と島田チェアマンは感心している様子だった。
最後に、全国各地の宇都宮ファンへ向けてメッセージを求められた遠藤は、「日本一のファンの皆さんとチャンピオンになれてすごくうれしいです。ファンのみなさんも『ケビンのために勝ってくれ』とすごく言ってくれて力になったし、CSに入ってからは壁に皆さんのメッセージも貼ってあって、本当に自分たちの力になった。皆さんの応援なしでは優勝できなかったと思うので、これからも日本一のファンでいてほしいなと思います」と、感謝のメッセージで締めくくった。