2025.08.25
「完成度が非常に高い」、台湾・能仁家商ウェーアンが感じた日本チームの特徴[インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2025 Aug.]
見事4強入りした能仁家商
8月22~24日、東京・アリーナ立川立飛で開催された「インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2025 Aug.」。台湾からはNengren Vocational School」(能仁家事商業職業学校)のU16チームが参加。「速く、激しく、正確に」をモットーとするチームは、実力を発揮して予選グループ戦を1位で通過。決勝トーナメントに駒を進めたが、準決勝でサンロッカーズ渋谷 U16に惜敗し、ベスト4で姿を消した。
チームの中心として活躍した#12ウェーアン・シェー(PG/SG)は、爆発的な身体能力を武器に攻守で存在感を放つキャプテン。大会を振り返って「少しずつ試合のリズムに慣れてきました。チームメイトとの連係がもっと必要だと感じましたが、みんなが積極的にボールを要求するようになったことは良かったと思います。スペースを見つけて走り込む動きが増えたことでオフェンスの選択肢が増えたので、チャンスを多く作れました」と収穫があったと語った。そのうえで「ディフェンス面でのコミュニケーション一番の課題と感じています。誰がボールに行くのか、誰がカバーするのか、もっと声を掛け合って明確にしないといけないと感じています」と課題も挙げた。

爆発的なスピードでチームをけん引した
今大会では横浜BC U16(○73-51)、琉球 U16(○84-77)、SR渋谷 U16(●52-64)と3つの日本チームと対戦している。台湾のバスケとの違いについて、#12ウェーアンは「日本のチームはとても組織的です。チームとしての完成度が非常に高いと感じましたし、一人一人が自分の役割を正確に理解していて、常に5人が連動して動いています。特に、パスワークの速さと正確さ、そしてディフェンスの連係には本当に驚かされました。学ぶべき点が多い大会でした」と貴重な試合経験になったと答えている。
台湾の高校バスケは、トーナメント中心ではなく、HBL(High School Basketball League)と言われるリーグを軸にシーズンが進む。能仁家商はHBLで何度となく優勝しているうえ、唯一20年連続でベスト8入り。数多くの台湾代表選手を輩出しているという名門だけどい、#12ウェーアンをはじめ、今回日本でプレーした選手の中からも、将来の代表選手が生まれる可能性がある。

#12ウェーアン・シェーはMIPに選ばれた
そんな#12ウェーアンが、憧れの存在として名前を挙げたのが八村塁(レイカーズ)だった。
「八村選手は、本当にすごい選手です。同じアジア人として誇りに思います。サイズがあってフィジカルが強いだけでなく、スキルもあって外からのシュートも上手い。フィジカルと技術を両立させて、クレバーなプレーができるところが本当に尊敬しています」と語ると「彼のように、世界で通用するオールラウンドな選手になるのが僕の目標です」と将来の夢を語った。

閉会式後、日本のチームと交流。試合中には見られなかった笑顔が見られた
記事提供:月刊バスケットボール