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2025.09.25

【B1クラブ展望/越谷】元NBAコンビ加入で戦力大幅アップ…存在感を示すシーズンへ

  • バスケットボールキング

 越谷アルファーズのB1昇格初年度はその高い壁に阻まれた印象もあるが、19勝のうち12勝がホームでつかんだものであり、ある意味ではB3時代から地域とともに歩んできた姿を垣間見せたシーズンだったということも言えるだろう。

 昨シーズンから残留した選手は5人のみで、一昨シーズンのB1昇格を知る選手は喜多川修平と松山駿だけになった。しかし、小寺ハミルトンゲイリーがカイ・ソット復帰までの限定で再加入し、短期間ながらチームを下支えする。若手の四家魁人や菅原佳依に勝つための心構えを伝授する役割も期待できる。

 新加入選手はバラエティーに富んだ面々が並ぶ。注目すべきはNBA経験者のジャレル・マーティンとセクー・ドゥムブヤだが、ポイントガードのアンソニー・クレモンズを獲得した点も興味深く、昨シーズンとは一味違ったオフェンスを展開できそうだ。日本人選手はB1から鎌田裕也と大庭岳輝、B2から三ツ井利也と池田祐一、B3からジャワラ ジョゼフが加入。カテゴリーを問わず、ポジションやプレースタイルの面でバランスの取れた補強を施した。それぞれの持ち味を活かせれば、攻守に様々な戦術を駆使することができるだろう。

 安齋竜三ヘッドコーチが活動停止のまま開幕を迎える今シーズンは、その先行きが不透明な部分もあるものの、来シーズンはBプレミアで戦うことができないということもあり、各方面に強い印象を残しておきたいところ。クラブとしての覚悟が問われるシーズンとなる。

◆■KEY PLAYER/PG #12 池田祐一

初のB1の舞台で活躍が期待される池田 [写真]=B.LEAGUE

 青森ワッツで計4シーズンプレーし、直近の2シーズンはB2アシスト王。特に昨シーズンは、1試合平均8.7アシストに加えて同12.6得点という高水準の数字を叩き出し、B2を代表するガードの座に君臨した。オフの間にはBリーグ選抜チームに名を連ね、オーストラリアNBL選抜との対戦も経験している。チームの日本人選手で唯一B1でのプレー経験を持たず、絶対的存在だった青森時代とはチーム内の立ち位置も変わるが、闘争心を前面に出す強気なプレースタイルは、B1のコートでも十分にインパクトを残せるレベル。意気揚々とB1に乗り込み、越谷の牽引車となることに期待したい。

文=吉川哲彦

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