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2025.09.30

【Bリーグ開幕特集 秋田ノーザンハピネッツ】改革を迫られる局面に突入、ポゼッション増加がチャンピオンシップ出場のカギ

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エースガードが抜けた穴をアジア特別枠で補強

昨シーズンは28勝32敗と負け越してシーズンを終了した秋田ノーザンハピネッツ。チームは昨シーズンにスティール部門でリーグ1位に輝いたが、これでチームトップを記録したヤニス・モラン、そして全60試合に出場し攻撃を牽引していたエースガードの熊谷航が退団し、新たなチームの軸を模索するシーズンとなりそうだ。

リーグワースト4位の平均73.0得点という得点面での課題を踏まえて最も注目するべき補強は、今シーズンからアジア特別枠に加わったレバノン出身のアリ・メザーだ。レバノン代表経験を持ち、自国リーグで6度のアシスト王に輝いた実績を持つ彼のゲームコントロールは、2022-23シーズンから下降線をたどっていたチームのポゼッション数を押し上げる存在になり得る。さらに、オーストラリア代表経験を持つキアヌ・ピンダーも新加入。昨シーズンプレーをしたNBLで平均15.8得点を記録したスコアラーがメザーの創造性と融合することで、攻撃力を最大限に発揮できるだろう。インサイドにディフェンスの注意が集まったところで、ベテランシューターの田口成浩や長崎から加入した髙比良寛治が外角シュートで確実に仕留めたい。

スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月29日時点のもの

予想スタメンは平均身長は194.4cmと、ビッグラインナップの布陣だ。新加入のメザーが的確なゲームコントロールで破壊力のあるビッグマンたちを生かすことができれば、課題の得点も伸びてくるだろう。ディフェンス面でカギを握るのはサイズとアジリティを兼ね合わせる赤穂雷太。外国籍ビッグマンから日本人シューターまでマッチアップが可能で、ローテーションの手助けになる。衰えることのない中山のスティール感覚も相手を苦しめていくだろう。

所属選手一覧

※掲載内容は9月29日時点のもの

【キープレーヤー】

アリ・メザー
レバノンリーグでプロデビュー。新人王を獲得し、キャリアを通じてチームの中心選手を担っていたメザーは、昨シーズンに平均9.2アシストを記録して直近5シーズン連続、通算6度のアシスト王に輝いた。オフェンス面での期待値が高いが、2020-21シーズンにはスティール王を獲得していることからわかるようにディフェンスでの貢献度も高く、秋田のディフェンスコンセプトにもマッチしている。

【若手選手】

元田大陽
昨シーズンは59試合に出場し、そのうちの20試合で先発出場を果たすなど、着実な成長を見せているウイング。得点力こそスタッツ上での変化は見られないが、彼のストロングポイントはディフェンス。B1の強度に慣れてきた3シーズン目、しっかりとその実力を発揮したい。

【新規選手】

髙比良寛治
長崎ヴェルカではチーム創設時からキャプテンとしてチームを牽引し、B3からB1へ導いた。昨シーズンは大型補強の影響でプレータイムは限られてしまったが、マークマンがストレスを溜めるほどの執拗なディフェンスは健在だ。入団記者会見では「地元の長崎を離れることは難しい決断だった」とコメント。キャリアを懸けて挑む今シーズンのカムバックに期待したい。