2025.12.15
EASLがBCL Asia公式予選リーグに認定
国内リーグ→EASL→BCL Asiaとクラブの道筋が一本化
12月15日、東アジアスーパーリーグ(EASL)は、FIBA主催のアジア大陸最高峰クラブ大会「バスケットボール チャンピオンズリーグ・アジア(BCL Asia)」の公式予選リーグとして正式に認定されたと発表。これによりEASLは東アジアを代表する“チャンピオンズリーグ”としての位置づけをさらに明確にした。
EASLは東アジアの7つの国・地域にまたがるリーグ構造を持ち、各国・地域の国内リーグを代表する上位クラブが定期的に対戦する国際大会である。今回の認定により、FIBAのシーズンカレンダーとの整合性を保ちながら、高水準の国際競技環境を継続的に提供する役割を担うことになった。
注目は、BCL Asiaへの出場枠がEASLの仕組みの中に組み込まれた点だ。日本のB.LEAGUE、韓国KBL、フィリピンPBAを代表してEASLに出場するクラブのうち、各国の最上位クラブ(各国1チーム)がBCL Asiaへの出場権を獲得する。国内リーグの優勝クラブおよび上位クラブがEASLに出場し、その結果に基づいてアジア大陸大会、さらに世界大会へ進むという流れが、制度として整理された形である。
EASLが示したクラブ競技の導線は以下の通りだ。
国内リーグ → EASL → BCL Asia → FIBAインターコンチネンタルカップ
EASLで実戦的な国際戦経験を積んだうえでBCL Asiaに挑む構造が明確になり、アジアの強豪クラブが毎年高レベルの国際試合を経験できること、クラブの育成や強化を体系的に進めやすくなること、そしてファンにとっても大会の位置づけが理解しやすくなることが利点として挙げられている。
実際、日本勢は近年EASLでも存在感を高めてきた。EASL 2024-25シーズンは広島ドラゴンフライズが優勝し、Bリーグ勢としては昨季の千葉ジェッツに続く連覇となった。一方で、BCL Asia 2025では宇都宮ブレックスが初のアジア制覇を成し遂げ、FIBAインターコンチネンタルカップ出場権を獲得している。今回の認定は、こうした国際舞台での挑戦が“点”ではなく“線”としてつながることを意味する。
EASL CEOのヘンリー・ケリンズ氏は、公式予選リーグとしての認定について「EASLにとって大変光栄であり、歴史的な瞬間です。今後もアジアのバスケットボール発展のために尽力してまいります」とコメントしている。EASLが国際競技体系の中で果たす役割が明確になったことで、東アジアのクラブが世界へ向かうルートは、今後さらに現実味を帯びていく。
記事提供:月刊バスケットボール