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2026.03.27

【EASL】足を痛めるも、責任を胸に優勝に貢献した宇都宮ブレックスの竹内公輔「自分が絶対に出ないといけないと思った」

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竹内公輔

「『今日は最初から行くぞ』とみんなで話していました」

数々の栄冠を手中に収めてきた宇都宮ブレックスが、まだ持っていないタイトル。EASL(東アジアスーパーリーグ)のチャンピオンがそれだった。

「獲ったことのないタイトルだったので、うれしいです。チームメートに恵まれましたし、 他のチームより9試合も多く戦って苦労した分もうれしいですね」と、竹内公輔は言った。

外国籍選手が3人まで、アジア特別枠ないし帰化枠選手が1人までロスター入りできるBリーグと異なり、EASLは外国籍のロスター入りが2人までに制限される。竹内は昨年10月のEASL開幕戦から替えの利かない控えビッグマンとして、いくつもの重要な局面で仕事を果たし、勝利に貢献した。

上位6チームによって争われる『EASLファイナルズ マカオ2026』でもそれは同様で、初戦のニュータイペイ・キングス戦では19分42秒出場で5得点11リバウンド。続く準決勝の琉球ゴールデンキングス戦は5分の出場にとどまったが、決勝の桃園パウイアン・パイロッツ戦でも10分29秒出場し、桃園の強力なビッグマンたちを相手に5リバウンドを記録した。

グループラウンドを4勝2敗で突破し、準決勝の琉球戦は逆転勝利。序盤に大量リードを奪った桃園戦も、終盤の相手の追い上げをシャットアウトした。ファイナルを終えた後、竹内は次のように大会を振り返った。

「今日の第1クォーターはちょっとびっくりしたというか、『こんなにシュート入る?』って感じました(笑)。 良い形は作れていたにせよ、大一番でこんなに入るかって。準決勝の出だしでふわっと入ってしまったのが反省点としてあったし、タイペイ戦も琉球戦も出だしが良くなかったので、ロッカールームで『今日は最初から行くぞ』とみんなで話していました」

「BCL Asiaではリードされて、そこからまくるパターンが多かったし、琉球戦もそうだったんですけど、 今日みたいに20点パッと開いて追い上げられるパターンはあまりなかったから、ちょっと焦っていたかもしれないです。でも『自分たちのディフェンスをしっかりすれば相手は追いつけない』とはハーフタイムに思っていました」
竹内公輔

ケガが再発せず「ホッとしました」

竹内はニュータイペイ戦で足を痛め、以降は足の状況を見ながらの「恐る恐るのプレー」だったという。

「琉球戦はプレータイムが多くなかったのでうまく休養に使えましたが、今日、ウォーミングアップをしてる時にまたちょっとすごい嫌な感じがして。『(痛みが)爆発しないでくれ』と思っていました」

その痛みはレギュラーシーズンだったら欠場していたようなものだった。しかし竹内は以降も試合に出ると判断した。EASLにおける自身の重要性をよく分かっていたからだ。

「ビッグマンが外国籍2人しか出られないとなったら、自分が絶対に出ないといけないと思って。とりあえず爆発しなかったので、ホッとしました。優勝はもちろんうれしいですけど、そっちのほうが正直うれしかったですね」

現在41歳。同世代の選手が次々にユニフォームを脱ぐ決断をする中、入念なケアを行い、全力でコンディションとパフォーマンスを整え、希少な日本人ビッグマンとしてコートに立ち続けている。いつしかついた『竹内世代』という呼称を報道陣に向けられ、「最初は『黄金世代』だったのに誰が言い出したんですか」と笑ったが、それは彼(とその弟の譲次)がそれだけ長い間実績を残し続けていることに対する勲章だ。

「引退していった選手がいっぱいいるから、そういう選手の分もやりきろうという気持ちもありました。しっかり自分たちの世代の実力を証明したかったです」

戦いは再びBリーグに戻り、クラブの最大の目標であるリーグ連覇に向けた一本道が始まる。自らが現役でいられる時間はそれほど長くないと考えている竹内は、以前の取材で「精いっぱい、楽しくやりたい」という気持ちで今シーズンを戦っていると話していた。

ここからの道のりはおそらく「楽しい」だけのものとはならないだろうが、最後まで全力でシーズンのフィナーレを駆け抜けられることを願いたい。