強力なライバル出現で真価を問われるアルティーリ千葉の黒川虎徹「一つのチームで長くプレーしてフランチャイズプレーヤーになりたい」

同じポジションの補強に「悔しかったが楽しみでもある」
B1初挑戦となった昨シーズンのアルティーリ千葉は、19勝41敗とトップカテゴリーの洗礼を浴びて東地区11位でシーズンを終了した。創成期からチームを支えた大塚裕土が現役引退し、転換期を迎えたA千葉は今夏に大型補強を断行。3年連続レギュラーシーズン最優秀選手賞を受賞したガードのD.J・ニュービルと、日本代表としても活躍した超攻撃型ポイントガードの安藤誓哉を獲得。強力なバックコートを形成させた。
このニュースはBリーグ界隈でも大きな話題を呼んだが、最も衝撃を受けたのは、特別指定選手時代を含め4シーズンにわたってA千葉で司令塔を務めた黒川虎徹だろう。その彼は「そのこと(2人の加入)を聞いた時は悔しかったですが、すぐに楽しみな気持ちが湧き上がりました」と当時の心境を振り返る。同じポジションを補強されると言うことは、少なからず戦力として物足りなかったことを意味している。それが黒川の悔しさに繋がっているが、下を向いているだけではない。
「負けたくないですし、そこを倒さないと試合に出られないという明確なメッセージです。チームメートですが練習からバチバチやっていきたいです」
黒川はA千葉で着実にプレータイムを勝ち取ってきた。2シーズン目のプレーオフでは平均15.5得点、5.0アシストを記録しB1昇格に大きく貢献。昨シーズンも先発出場数を前シーズンの4から24に増やし、平均プレータイムも15分38秒から23分06秒へと増加させた。結果で信頼を勝ち取ってきたからこそ、この挑戦にも真っ向から挑んでいくつもりで、勝機も見出している。
「他の2人と比べると、スピードは僕のほうが速いと思います。僕の武器は試合に出た時にゲームの流れを変えられるスピードだと自負しているので、そこをもっと伸ばしていきたいですね」
チーム内での競争が高まれば、自ずとして総合力は上昇していく。黒川自身も闘争心を燃やすだけでないと続ける。「ニュービルは、いつも余裕を持ってプレーしています。ターンオーバーも少なく、仲間がどこにいるか常に把握しながらプレーしているので、去年だったら来なかったパスが飛んできて良いシュートも打てています。良い選手が入ってきたことで練習から競い合うことができ、上達できるチャンスをもらっています」
彼らの加入を自らの成長を促す補強ととらえ邁進する黒川だが、プレータイムを奪い合うライバルとの争いが激化したことで、今シーズンが今後のプロキャリアを占う重要なシーズンになることは間違いない。なぜなら黒川にはA千葉で果たしたい大きな目標があるからだ。
「プロでやるからには、一つのチームに長く在籍したい気持ちを持っていました。将来どうなるか分からないですが、フランチャイズプレーヤーとしてやっていきたいと思っています」
大塚に次ぐA千葉の新たなフランチャイズプレーヤーへの道に、新たな乗り越えなければいけない壁が現れた。しかし、その壁が高ければ高いほど乗り越えた先に絶景が待っている。真のフランチャイズプレーヤーへ。黒川は必ずたどり着いてくれるはずだ。
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