チケット購入
2026.09.22

琉球ゴールデンキングスの新キャプテン、松脇圭志の責任感「雰囲気が落ちている時は声掛け、ハドルを増やそうと思っています」

  • バスケット・カウント

松脇圭志

後半22得点と失速「スペーシングが悪くて、アタックするスペースを潰してしまった」

琉球ゴールデンキングスはアルバルク東京とのBプレミア開幕ゲームに73-84で敗れた。

今オフ、琉球は多くのアクシデントに見舞われた。中心選手として獲得したグラント・ジェレットは右下肢静脈血栓症を発症し9月9日にインジュアリーリスト入り。代役としてベテランのケビン・ジョーンズを獲得したが、開幕直前での合流で、チーム練習を満足にこなせない中でいきなりの開幕戦となった。また、デイビッド・ヌワバも家庭の事情により一時帰国し、9月上旬はチームを離れていた。さらに貴重な日本人ビッグマンとして期待された川真田紘也は、7月の日本代表での試合で右手関節舟状骨骨折を負って離脱中など、琉球は突貫工事でなんとか開幕に間に合わせた形となった。

だが、試合の立ち上がりは、そんな不安要素を感じさせないプレーを見せる。今シーズンから指揮を執るアンソニー・マクヘンリーアソシエイトヘッドコーチの目指すアップテンポなバスケットボールを展開し、前半を51-50の互角で終えた。しかし、後半になって走る展開に持ち込めなくなるとオフェンスが一気に停滞し、後半はわずか22得点に終わった。

琉球の松脇圭志は3ポイントシュートを4本沈め13得点と奮闘。しかし、後半に限れば3得点のみと、チームの失速と歩調を合わせる結果となった。このように松脇は試合を総括する。「新しいチームとなった分、全然できていない部分が目立ちました。速いペースを目指していく分、ターンオーバーも増えてしまう。今日に関して言うとファストブレイクを狙った結果、逆にファストブレイクを食らってしまう場面もありました。こういった部分は突き詰めていかないといけないです」

後半にオフェンスが失速した原因については「相手というより、僕らが疲れてきた時のスペーシングが悪くて、アタックするスペースを潰してしまうところがありました。そこは改善しないといけないです。後半は前半に比べてキックアウトが少なかったです」と言い、相手ではなく自分たちから崩れてしまったと反省する。

昨シーズンまでの琉球と言えば、ジャック・クーリーと帰化枠のアレックス・カーク(現川崎ブレイブサンダース)のツインタワーに象徴される、リーグ屈指のサイズを誇るインサイドゲームを強みとしていた。だが、マクヘンリー体制となり、アップテンポなスタイルへと移行していく中、アジア/帰化枠はビッグマンのカークからガードのキーファー・ラベナに変わるなど、全体的にサイズはダウン。その結果、A東京の方が明らかにサイズで上回るロスター構成となっていた。

松脇圭志

高速化の代償として失ったリバウンドのアドバンテージ

松脇も「プレーしてみて相手は本当に僕らより大きくて、これまでみたいにリバウンドで勝てる感じではなかったです」と、サイズの不利を実感した。強力なリバウンダーであるクーリーは健在だが、これまで以上にガード陣も含めたチーム全員でリバウンドを取り切る意識の大切さを感じたという。

「ジャックはものすごくリバウンドが強いので、相手も彼を集中して止めにきます。その分、相手は大きいですけど、日本人選手がもっとリバウンドに絡みにいけば取れるようになれます。これまでリバウンドのチームだったので、リバウンドへの強い意識は変わらずに持ち続けていきたいです」

松脇は新体制となった現在のチームで、クーリーと共にキャプテンを務めている。冷静沈着なタイプで、闘志を前面に押し出して周りを鼓舞するようなタイプではなく、「キャプテンになったからと変わったことはないです」と語るが、今シーズンで在籍5年目と古株になる中で、中心選手としての自覚は確実に強くなっている。

「やっぱりチームの雰囲気が落ちている時とかは声掛けをしたり、ハドルを増やそうと思っています。チームがまとまっていない場面では、誰かしらが声掛けをしています。それは僕かもしれないですし、他の人かもしれないですが、そういう時に自主的にハドルを組んで『こうしていこう』と話すようにはしています」

新たな琉球はこれまでにないスピードと爆発力を手に入れ、その片鱗を今日の前半で示した。しかし、その代償としてインサイドの強みを失ったマイナス面を後半に突きつけられた。帰化ビッグマンのライアン・ロシターと外国籍3人に小酒部泰暉がコートに立つA東京のビッグラインナップに対し、サイズで劣る布陣で対峙せざるを得なかった場面は分かりやすい例だ。

予想通りとはいえ、帰化枠をガードに使ったことで今シーズンの琉球は相手の高さを生かした攻めをいかに防ぐかが大きなテーマとなる。マクヘンリーコーチはこのビッグラインナップを「予想はしていました」と言い、こう続けた。「ただ、グラントが離脱し、KJ(ジョーンズ)が加入したばかりで、戦略面で対策を練る時間が十分にありませんでした。それでも、実際に相手のプレーを見られたので、映像を分析して調整ができれば明日はもう少しうまくいくと思います」

サイズ不足の中でも、チームの根幹である堅守は維持しなければならない。そして、琉球らしいタフな守備には、これまでも外国籍ウイングをしっかり守っていた松脇のディフェンスが欠かせない。