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琉球ゴールデンキングス、マカオ決戦は悔しいオーバータイムでの黒星

2023.12.14

見どころ・レポート

【(c) East Asia Super League Limited. 】

グループBは混戦状態、琉球は暫定2位変わらず

東アジアスーパーリーグ(EASL)に参戦している琉球ゴールデンキングスが、12月13日に同リーグにおける今シーズン4試合目となるメラルコ・ボルツ(フィリピン)戦に臨んだ。結果はオーバータイムの末88-97で琉球の黒星。「メルコ・スタイル・プレゼンツClash of the Champions」と銘打ってマカオのスタジオシティを舞台に行われた特別な一戦は、琉球にとって悔しい結果となった。メラルコはEASLで初の白星。TNTトロパンギガ(4敗)と合わせたEASLにおけるフィリピン勢としての連敗にも6で終止符を打たれている。

メラルコがティップに勝って始まったこの対戦は、ディエゴ・ダリオのレイアップでメラルコが先制したが、琉球はヴィック・ローのインサイド、今村佳太からジャック・クーリーへと渡るアリウープ、今村の3Pショットで7連続得点を記録するなど、クォーター半ばまでに12-6と優位に立つ。ディフェンスでは、メラルコの新たな得点源のザック・ロフトンに対し、マッチアップした小野寺祥太を中心にクォーターの残り約3分半まで無得点に封じる奮闘を見せ、21-17と4点リードして2Qを迎えた。

ロフトンは2Qに入って徐々にギアを高めてきたが、琉球もローの連続フィールドゴールと田代直希のドライビングレイアップ、小野寺の3Pショットで9-2のランを作り、30-23とリードを7点まで広げる。しかしロフトンに1対1から打開される場面が多くなり、前半残り1分を切ってからロフトンがフリースロー3本を沈めたところで、メラルコが38-37と逆転に成功。以降は終盤まで一進一退の展開となった。

琉球は4Qに入ってからもリードする時間が長く、残り14.6秒の時点でも80-76と4点のリードを維持していた。しかしタイムアウト空けのメラルコのオフェンスでクリス・ニューサムの3Pショットが決まり、このプレーで小野寺がファウルをコールされてしまう。ニューサムはこのプレーで得たフリースローを決めて値千金の4Pプレーを成功させ、土壇場で80-80の同点に持ち込んだ。

オーバータイムは岸本隆一の3Pショットで琉球が先制したが、開始から1分と経たずにその岸本がファウルアウト。その後は徐々に流れがメラルコに傾いていった。メラルコはレギュレーションの時間帯にはロフトンを中心にオフェンスを組み立てていたが、オーバータイムでは調子を上げてきたニューサムが勝負強いフィニッシュで得点を重ね、完全に流れを掌握。最後もニューサムがフリースローを2本沈めて勝ち切った。

メラルコはロフトンが期待通りの活躍で35得点を挙げ、ニューサムも27得点。ビッグマンのプリンス・イベも15得点、12リバウンドに3ブロックと支配的なパフォーマンスで勝利に貢献した。琉球ではローがチームハイの27得点に9リバウンドを記録。今村も19得点で続き、岸本(15得点)とクーリー(10得点、13リバウンド)も2桁得点に乗せた。また渡邉飛勇がEASLでのデビューを果たし、特にリムプロテクションの役割で非常に大きな存在感を示したことは収穫と言えるだろう。ただ、勝負とは別に、ローが終盤足に違和感を持っているようなしぐさを見せ、オーバータイムの途中でベンチに下がったことは気がかりだ。

この結果、EASLグループBにおける琉球は2勝2敗となり、暫定順位は2位で変わらないものの決勝ラウンド進出に向けて予断を許さない状況となった。グループBは現時点で勝率5割以上を確定したチームがなく、どこが勝ち上がってもおかしくない状況だ。

グループBでの琉球の残り試合は、現時点まで負けなしの2勝で首位に立っているニュー台北キングス(チャイニーズ・タイペイ)との“キングス対決”2試合のみ。ニュー台北は元NBAのジェレミー・リンが所属するチームで、琉球は年明けの1月10日(水)にまずはアウェイで対戦し、さらに1月24日(水)に沖縄アリーナで迎え撃つ日程となっている。琉球にとってこの2試合は、決勝ラウンド進出に向け是が非でも勝たなければならない対戦となった。

【(c) East Asia Super League Limited. 】

 

EASL は2025年までに世界トップ3のプロバスケットボールリーグになるというビジョンを持つリーグ。第1回大会となる前回大会ではBリーグから宇都宮ブレックスと琉球が出場し、韓国、フィリピン、チャイニーズ・タイペイの優勝チームなど合計8チームが参戦。結果、安養KGC(韓国)が初代王者に輝いている。2023-24シーズンは出場8チームが2つのグループに分かれてホーム&アウェーで1回ずつ対戦(10月11日~2024年3月10日で計28試合)し、各グループ上位2チームがファイナルフォー(2024年3月8日~10日予定)に進んで優勝を決めるスケジュールで行われる。
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