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『スタッツで見るBリーグ』Bリーグで開花したポテンシャル。新外国籍選手を振り返る!

2024.03.05

選手

【(C) B.LEAGUE】

 

文=しんたろう

Bリーグ23-24シーズンも2/3を消化(執筆時点)。バイウィークを経てチャンピオンシップを見据えた戦いが始まる終盤戦。今回は、開幕前に公開された「『スタッツで見るBリーグ』チームの得点」に最も貢献できる、最強の新外国籍選手は誰だ?」で紹介した得点期待値ランキングと現在のランキングを比較して、Bリーグでその能力を開花させた選手を探していこうと思う。

開幕前の記事はこちら

まずは前回同様、新外国籍選手の平均得点ランキングを見ていこう。

【(C) B.LEAGUE】

新外国籍ランキング1位はロバート・フランクス(名古屋D)。コティ・クラークの三遠移籍によって心配されたオフェンス力低下の不安を払拭する活躍を見せている。昨季は出場30.5分に対して17.6得点平均で開幕前のランキングでも1位を獲得している。全体的に各選手とも平均得点が上昇する結果となった。

このランキングはプレイタイムやシュート試投本数によるところが大きいため、出場時間が比較的少ない選手は下位になってしまう傾向が強い。ということで、前回と同じく得点期待値でのランキングをみてみよう。

得点期待値とは?

一人の選手が一回攻撃した場合に平均何得点することができるのかを数値化したスタッツ。これはその選手の得点を攻撃回数(シュート、フリースロー、ターンオーバーの回数)で除算することで1回の攻撃で期待できる得点を割り出すことができる。

得点期待値 = 選手の総得点÷選手の総攻撃回数
選手の総攻撃回数= シュート本数 + ターンオーバー数 +(0.44 * フリースロー本数)

【(C) B.LEAGUE】

開幕前と同様にアンジェロ・カロイアロ(大阪)がランキング1位を獲得。前評判通りの活躍を見せてくれている。デイビッド・ダジンスキー(三遠)、トーマス・ウィンブッシュ(川崎)はプレイタイムが23分程度と比較的短いため、得点ランキングにおいてはそれぞれ15位と11位であったが、得点期待値ランキングではそれぞれ3位、4位と効率の高さがうかがえる結果となった。途中加入したタナー・ライスナー(秋田)と元NBLMVP、ゼイビア・クックス(千葉J)の高い得点期待値にも注目である。

ではここからメインテーマである、Bリーグにおいて得点期待値が大きく向上、または本来のポテンシャルを発揮した注目の選手たちを紹介しよう。

【(C) B.LEAGUE】

ベン・ベンティル(群馬)

セルビアバスケットボールリーグに所属していた昨季よりも得点、プレイタイムともに倍増。元来高かった3ポイントシュート決定率に磨きがかかっている(40.5%→47.9%)。基本的には試投数が多くなるほど決定率は下がる傾向にあるが、1本しか放っていない左コーナーの0%を除くと他のすべてのエリアにおいて高い決定率を誇っている。さらに、平均試投本数が5本に増えたフリースローも(フリースローは最も得点期待値が高いシュートであるため)得点期待値を押し上げた要因だろう。

【(C) B.LEAGUE】

ダラル・ウィリス ジュニア(北海道)

2ポイント決定率が向上(47%→58%)するとともに、総シュート試投数に対する3ポイント試投割合が18%から30%と大幅に上昇。決定率も35.7%へ向上しストレッチビッグとして能力を開花。開幕時点では途中出場する試合が多かったが、12月からはスターターに定着。20得点を超える試合も多く、その得点力を如何なく発揮している。

【(C) B.LEAGUE】

ジェイク・レイマン(三河)

シーホース三河に加入した今季、プレイタイムは4倍、総得点は7倍になっている。これは才能の開花というよりも。比較対象がNBA在籍時であることによるものである。3ポイント成功率は22.9%から34.4%に向上し、2ポイント成功率は57%から62%(ペイントエリア内決定率は66%)と驚異的な成績向上を達成。速攻の先頭を走り、カッティングやペネトレイションでペイントエリアを攻略し、時にはポップアウトから3ポイントを沈め、三河の5outオフェンス(5人が3ポイント以遠から攻撃を開始)を機能させている。

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