熱戦続々!福岡 U16、Nengren U16がグループ1位で決勝Tへ「インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2025 Aug.」

予選リーグから見応えある試合が相次ぐ
8月22日、「インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2025 Aug.」(東京・アリーナ立川立飛)が開幕。大会初日は予選グループ6試合が行われ、それぞれの順位が決まった。「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」の上位4チームとチャイニーズ・タイペイのNengren Vocational School U16(以下Nengren U16)、韓国のSeoul SK Knights U16が出場する今大会は、B.LEAGUEのミッションである「世界に通用する選手やチームの輩出」という目的に合致するものだ。
[グループA] 激闘のA組首位決戦! Nengren U16が琉球とのシーソーゲームを制す
グループAでまず行われたのは、出場チームの中で最もサイズのある横浜BC U16とNengren U16の対戦。横浜BC U16は187cmの#9 宋俊輝がハンドラーとなりオフェンスを展開すると、#14 江原行佐がフィジカルの強さを見せて得点源となり、好スタートを切る。しかし、Nengren U16は、#14 ポーハン・タイが一瞬の速さを生かして得点にアシストにと活躍。そして15-15で迎えた2Q、Nengren U16がさらにディフェンス強度を上げてミスを犯させ、27-38と一気に2桁差を付けハーフタイムを迎えた。流れを変えたい横浜BC U16だったが、後半に入ってもミスが目立つ展開となって反撃ならず。トランジションから得点を重ねたNengren U16が73-51で勝利した。

敗れた横浜BC U16の白澤卓HCは、22本とターンオーバーが多くなったうえ、「ガードがコントロールできなかった」と敗因を語ると、続く試合に向けて「しっかりプライドを見せようと話をしました」と語った。その言葉が、選手たちを奮起させたか、速いテンポのバスケを得意とする琉球 U16に対して、サイズを生かし一進一退の攻防を繰り広げた。それでも3Qに入ると琉球 U16が好守からチャンスを握るとトランジションから#3 金城煌太、#4 金城聖が連続得点し、12点のリードを作って4Qを迎えた。負けられない横浜BC U16はここで粘りを見せる。クォーター序盤、#10 磯田陸斗の連続得点をきっかけに12-5のランで点差を縮めたのだ。それでも、琉球 U16はB.LEAGUE U17選抜チームにも選ばれた#88奥間翔がステップアップ。3Pシュートを2本成功など一人で10得点を奪う活躍を見せると、横浜BC U16の反撃を絶って74-48で勝利した。実は2月開催の「インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2025」の3位決定戦で対戦している両者。その際は3点差で敗れただけに、琉球 U16の泉川寛太HCは「この試合を意識していました」と語ると、「選手たちが自分たちの強みを理解し、ゲーム中に必要なことを話し続け、取りこぼすことなくやり続けられた結果が、この点差でのリベンジという結果に繋がったと思います」と勝利を喜んだ。

結果、グループA最終戦は1位を賭けての試合となった。「我々のチームと似ている印象です。サイズはなくても、ディフェンスからしっかり作ってトランジションでの攻めが非常に上手いですね」とNengren U16の印象を語った泉川HC。試合は互いの長所を披露し合う展開となった。
試合開始から速い展開を見せるNengren U16は#13 イーガ・イェー、#7 イーノ・スーのペイントアタックから得点を重ね、12-6というスタートを切る。対する琉球 U16はコート内でコミュニケーションを図ってディフェンスを引き締めると、#18 宮城昊河がレイアップ、#88 奥間がプットバックを決めるなどで連続得点。逆転に成功したが、一気にリードを広げられない。Nengren U16は再び流れを掴み、24-18で1Qを終えた。2Qに入っても速いテンポの攻撃を仕掛けた両者だが、Nengren U16は#7 イーノが連続して決めるなど3Pシュートの精度がアップ。13点差までリードを広げて後半を迎えた。
「強みであるディフェンスをやり続けること」とNengren U16戦のポイントを語っていた泉川HC。琉球 U16は3Q、その持ち味を発揮しミスを引き出すと#3 金城、#8 仲本秀也の3Pシュートなどでリードを縮め、9点差で3Qを終了。さらに最終クォーターでも攻めの姿勢を崩すことなく点差を縮めていくと残り4分、#10 カマラ武佐のパスを受けた#3金城がコーナー3Pシュートを射抜いて74-72と逆転に成功した。しかし、ここで再びNengren U16のスイッチが入る。#12 ウェーアン・シェーが3Pシュートを決め返したのだ。対する琉球 U16はまたも#3 金城が3Pシュートを決めて77-75としたが、これが最後の得点に。Nengren U16が84-77で勝利し、グループA1位となった。

[グループB] 福岡が2連勝で首位通過!準決勝で因縁の琉球と激突へ
グループB初戦は SR渋谷 U16 対 SK Knights U16。SR渋谷 U16は、出だしから強度の高いディフェンスを展開。いきなり16-0というランを作ると1Qだけで23点のリードを奪う。出鼻をくじかれたSK Knights U16だが、2Qに入るとペイントアタックにうまく対応。トランジションから#9 ヒョンホ・ヨン、#1 キュミン・キムがレイアップを決めるなど速いプレーで得点を伸ばした。それでも、SR渋谷 U16は収縮したディフェンスに対して3Pシュート攻勢。#30 鶴岡海に続いて、#35 齋藤篤、#50 長谷川真大らが高確率で決め、ハーフタイムで62-23とした。後半に入ってもディフェンスの強度が下がらなかったSR渋谷は最終的に50本のターンオーバーを奪取し、125-40で大勝。それでも、キャプテン#21 岸歩武は「試合序盤で思うようにプレーできない時間帯がありました。チームは(U15のチームにU16が加わり)急造的な部分があるので、キャプテンとしてしっかり引っ張りたいです」と意気込んだ。
そのSR渋谷 U16が続いて対戦したのが、ロスター全員が中学3年生という福岡 U16。試合は立ち上がりから激しいディフェンスの応酬となる。その中で福岡 U16は#5 有田直生が得点源となると、SR渋谷 U16は#47 山野井皓が激しいプレッシャーを受けながらも得点にパスと存在感を発揮。1Qを終えて14-14、2Qを終えてSR渋谷 U16の28-27と一歩も引かない展開で後半を迎えた。3Qに入っても拮抗の状況が続いたが、残り2分から福岡 U16が流れを掴む。#5 有田が左ウイングで3Pシュートを射抜くと、キャプテンの#35 中川宗之助がレイアップを成功。さらに#60 鷹野遼磨の3ポイントプレーも最後に飛び出し、8点差を付けて3Qを終えた。さらに福岡 U16は4Q開始3分でリードを2桁に乗せたが、SR渋谷 U16も粘りを見せて4点差まで縮める。福岡 U16は#5 有田が4Q5本連続で外していた3Pシュートを連続成功させて残り1分半で9点のリードを作った。
窮地に立ったSR渋谷 U16だったが、「キャプテンとしてしっかり引っ張りたい」と語っていた#21 岸も3Pシュートを連続成功。さらに#25 古河シェーンの連続得点で残り6.5秒で1点差に迫った。このあと福岡 U16は#35中川がフリースローを2本決め、残り2.2秒で3点差に。タイムアウトを取ったSR渋谷 U16は、#21 岸に託して3Pシュートを放ったが、無念のエアボールに。74-71で福岡 U16が接戦をものにした。3Pシュート7本を沈め、チームトップの28得点を奪った#5 有田は「チャンピオンシップのあと、ディフェンスから走ることを徹底してきました。その成果を出せ、最後まで全力を出し切れて良かったです」と笑顔を見せた。

福岡 U16は続くSK Knights U16戦でも、攻防が噛み合って118-39で勝利。グループB1位となり、明日の準決勝(13:00開始予定)でグループA2位・琉球 U16と対戦することが決まった。両者は「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」決勝で対戦し、琉球 U15が71-53で優勝を果たした。当時の中学3年生のメンバーはいないが、福岡 U16としてはリベンジを期す試合となるだけに、キャプテンの#35 中川は「大会に入る前から、琉球とやりたいなという思いはありました。かなり手強い相手です。それでも、去年の3年生の思いも背負って、絶対に倒したいです」と決意を口にした。

「インフロニア B.LEAGUE U16 CHALLENGE CUP 2025 Aug.」
開催日程
2025年8月22日(金)~24日(日)
会場
アリーナ立川立飛(〒190-0015 東京都立川市泉町500-4)
出場チーム
<グループA>
琉球ゴールデンキングス(「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」優勝)
横浜ビー・コルセアーズ(「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」4位)
Nengren Vocational School U16(チャイニーズ・タイペイ)
<グループB>
ライジングゼファー福岡(「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」2位)
サンロッカーズ渋谷(「インフロニア B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025」3位)
Seoul SK Knights U16(韓国)
大会形式
2グループ(1グループ3チーム)に分かれて予選リーグを開催。上位2チームが決勝トーナメントに進出。交流戦も実施。
配信
B.LEAGUE公式YouTube
https://youtube.com/playlist?list=PLjg1nryCJk4bkNzX5JuqrPVnInyq1VLhw&feature=shared
試合予定・結果
<8月22日(金)>
<グループA>
Nengren U16(1勝) 73-51 横浜BC U16(1敗)
琉球 U16(1勝) 74-48 横浜BC U16(2敗)
Nengren U16(2勝) 84-77 琉球 U16(1勝1敗)
<グループB>
SR渋谷 U16(1勝) 125-40 SK Knights U16(1敗)
福岡 U16(1勝) 74-71 SR渋谷 U16(1勝1敗)
福岡 U16(2勝) 118-39 SK Knights U16(2敗)
<8月23日(土)>
[9:30~]<交流戦①>横浜BC U16(A3位)×SK Knights U16(B3位)
[11:15~]<準決勝①>Nengren U16(A1位)×SR渋谷 U16(B2位)
[13:00~]<準決勝②>琉球 U16(A2位)×福岡 U16(B1位)
<8月24日(日)>
[10:45~]<交流戦②>グループB3位×準決勝①または②の敗者
[12:30~]<交流戦③>準決勝①または②の敗者×グループA3位
[14:15~]<決勝>