王者奪還を狙う北海道、スタイル一新の千葉J、下級生主体の三河「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2025」チーム紹介 Part.1
B.LEAGUE U18の精鋭による負けられない戦いが開始!
約2ヶ月間にわたって繰り広げられた「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2025」を勝ち抜いた10チームと「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2025出場決定戦」で出場権を獲得した2チームが総当たりのリーグ戦形式で競う「インフロニアB.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2025」が、9月に開幕を迎えた。トーナメント方式とは違って継続的な試合を通じて王者を決定する本大会は、2026年2月まで長期にわたって展開される戦いとなっている。
B.LEAGUE U18は、将来プロバスケットボール選手としてB.LEAGUEの舞台でプレーすることを目標とする選手が集まるステージである。「世界に通用する選手やチームの輩出」というB.LEAGUEのミッションを実現すべく行われるもので、トップチームの方向性も汲んでのコーチング、戦術・戦略を遂行する選手たちによる競り合いが見どころである。
本企画では、3回に分けて参加12チームを紹介していく。
シーホース三河 U18/粒ぞろいの下級生主体チームここからの巻き返しに期待!
【(C)B.LEAGUE】
高校1、2年生主体のチームながら「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2025」では7戦全勝。中地区1位で「インフロニアB.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE」初進出を決めた三河だったが、開幕3連敗というスタートになった。初戦のあと、キャプテンの#8野田佳吾は「緊張や相手の重圧に引いてしまい、やるべきことができずに終わった」と悔やんだ。それでも3試合ともに「インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2024」で4強に入った相手だったのだから、タフな組み合わせだったことは否めない。
柏木真介ユース巡回コーチが「ポテンシャルの高い選手が多い」と語るように粒ぞろいの選手が揃う。チームの軸となるのは3Pシュートで存在感を見せた#8野田と170cmというサイズ以上のダイナミックなプレーを見せる#13三浦湊。2ガードとして連係を取る両者のコンビプレーは、必見である。また#10三上寛太はチームの特徴であるディフェンスを体現する選手で、ボールマンに激しいプレッシャーを展開し、ミスを引き出していた。ほろ苦い出だしとなったものの、強豪との対戦を先に経験したことは今後にプラスとなるはず。
「強みであるディフェンスを徹底すること。引いて守るのではなくディフェンスから足を動かし、オフェンスで良い展開を作っていきたい」と#8野田が語る三河のバスケを見せてくれるはずだ。
開幕3戦のスタメン
#8野田 佳吾(165cm・61kg・PG)
#13三浦 湊(170cm・61kg・PG/SG)
#2松澤 煌生(176cm・65kg・SF/PF)
#11ビンガム 城(187cm・78kg・SF/PF)
#10三上 寛太(188cm・70kg・SF/PF)
RESULTS
9/6 ●53-92 琉球 U18
9/6 ●40-98 千葉J U18
9/7 ●66-80 北海道U18
サイズ以上のダイナミックなプレーを見せる#13三浦湊【(C)B.LEAGUE】
千葉ジェッツ U18/チームスタイルが様変わり! 目指すは昨年超えのW優勝
【(C)B.LEAGUE】
「インフロニアB.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2024」では初の決勝進出を果たした千葉J U18。原動力となった関谷間(セントトーマスモアスクール)、クーリバリ セリンムルタラ(横浜EX)ら3年生は卒団し、吉村康夫HCが新たに就任とチームは様変わりした。スローガンは「BEYOND」。ディフェンス強度を高くし、走るバスケを目指しているとしたキャプテンの#10武田勇晟は「やりたいバスケが定着してきた」と手応えを語る。また吉村HCは「今季の選手は平均値が高い選手が揃うからこそ、誰もが危険な選手になりうる」と指摘。チーム作りの中では福岡第一や福岡大附大濠といった強豪校と接戦を演じたと明かした。目指すのは速いテンポのオフェンスだが、ハーフコートでもピックを巧みに使ってズレを作っていただけに攻略は簡単ではない。
強みはそれだけではない。トップチームから学ぶ環境もある。#10武田は「原修太選手や田代直希選手のオフボールの動き、決断力から多くを学んだ」と語ると、宇都宮戦で20得点、14リバウンド、7アシストと活躍した#17佐藤亮太も「西村文男選手から助言してもらい、課題だったシュートが改善している」と成果を実感している。目標は「ELITE LEAGUEとCHAMPIONSHIPのダブル優勝」と#10武田。その達成はなるか。今リーグでの戦いぶりが楽しみである。
開幕3戦のスタメン
#10武田 勇晟(177cm・76kg・PG)
#2酒井 志穏(179cm・65kg・PG)
#6橋倉 誠人(179cm・75kg・SG)
#17佐藤 亮太(188cm・76kg・PF)
#30林 空翔(189cm・84kg・PF)
RESULTS
9/6 ○98-40 三河 U18
9/7 ○80-61 宇都宮 U18
キャプテンの#10武田勇晟以下、フィジカルの強さが光る千葉J U18【(C)B.LEAGUE】
レバンガ北海道 U18/西村、安藤ら頼れる3年生が下級生の成長を促し、2年ぶり頂点を狙う
【(C)B.LEAGUE】
CHAMPIONSHIPでは2021年から3連覇を達成。「インフロニアB.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2024」では3位に終わったものの、B.LEAGUE U18切っての強豪は依然として高い戦力を維持している。
チームのエースは、1年生から活躍する#9西村優真。爆発的なドライブでいつでも得点できる力を持つが、齋藤拓也HCが「トップチームの練習に参加したあと、周りを見るプレーができるようになった」と語るように新たな一面も見せつつある。同じく1年生から試合に出場を続ける#11安藤煌太朗も高い得点力を持つが、「リバウンドや泥臭いプレーでチームを救うのが自分の役割」とチームのためにプレーする覚悟だ。スタメンの#6木村颯太、シックススマンとして出場する#4中川稟太郎と3年生が多くコートにいる局面では得点力はもちろん、高いディフェンス強度を展開しており隙が見当たらない。
一方で課題となるのが、「1・2年生が出場した際にプレー強度が落ちてしまう点」(#11安藤)だ。齋藤HCは「そこを縮めることがチーム力向上の鍵になる」と語っており、リーグの中でディフェンスの底上げを図る意向を示している。そのためのキープレーヤーとなりそうなのが、1年生でスタメン起用されている#8倉賀野斗唯。#11安藤は「オフェンス力が高い選手。未熟な面もあるが、3年生が引き上げて良い選手にしたい」と期待を寄せている。連戦の中で、下級生がいかに成長するかは注目ポイントとなりそうだ。
開幕3戦のスタメン
#6木村 颯太(175cm・70kg・PG)
#8倉賀野 斗唯(180cm・73kg・PG/SG)
#7小松 知矢(176cm・73kg・SG)
#9西村 優真(184cm・81kg・SG/SF)
#11安藤 煌太朗(182cm・86kg・SF)
RESULTS
9/5 ○89-57 佐賀 U18
9/6 ○76-58 琉球 U18
9/7 ○80-66 三河 U18
エースとしてけん引する#9西村優真のドライブは必見!【(C)B.LEAGUE】