勝利を呼び込んだフリースロー“失敗”…滋賀レイクスのウィンブッシュ「上手く外すことができた」
10月18日に滋賀ダイハツアリーナで「りそなグループ B.LEAGUE 2025-26 SEASON」B1第4節が行われ、滋賀レイクスが大阪エヴェッサと対戦した。
滋賀は第1クォーターから11点のビハインドを背負う立ち上がり。それでも徐々に点差を詰め寄ると、5点ビハインドで迎えた第4クォーター開始からトーマス・ウィンブッシュと野本大智の連続得点で試合をひっくり返した。
その後は拮抗した時間帯が続き、同点のまま最終盤に突入。ウィンブッシュが残り3.8秒に2本のフリースローを獲得し、1本目を確実に沈めた。2本目を決めれば、大阪が残り1回のタイムアウトを請求できる状況。フリースローラインに立った31歳はあえてシュートを外すと、ディフェンスリバウンドを奪った大阪のヴォーディミル・ゲルンはパスを失敗し、結果的にターンオーバーへつながった。
滋賀は公式noteに試合後のコメントを公開。前田健滋朗ヘッドコーチは、2本目を外したのは指示だったと明かし、次のようにコメントした。
「あの場面での最善の判断は非常に難しく、人によって考えは違うと思います。ただ、我々がやろうとしたことと、それによって生まれた結果がプラスに働いたことが大きかったですね。外した理由としては、フリースローを決めてしまうと相手にタイムアウトを取られ、フロントコートからプレーを再開されてしまう可能性があったからです。それよりも、フリースローを外してリバウンドから3.8秒を守り抜く方が、相手は確率の低いショットを打つことになると判断しました。トム(トーマス・ウィンブッシュ)の外し方も、相手がすぐにボールを前に進められないような形になったことが大きかったと思います」
また、ウィンブッシュは「フリースローの成功率が下がってしまうので、正直決めたい気持ちはありました(笑)」と率直な思いを語りつつ、「ただ、戦術を考えた時に、意図的に外すことがベストだと判断しました。外すにしても色々なやり方がありますが、相手がリバウンドを取りにくいコーナー方向にボールが飛ぶように、上手く外すことができたと思います。結果的に相手のターンオーバーを誘発し、勝利に繋がったので『良いミス』だったと捉えています」と振り返った。
滋賀はチーム最多21得点を記録したウィンブッシュの活躍もあり、71-70で勝利。第2節から京都ハンナリーズ、琉球ゴールデンキングス、大阪を破り、ホーム4連勝を達成した。
【動画】トーマス・ウィンブッシュが見せた頭脳プレー