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2026.10.13

変革のアルバルク東京で危機感を語る大倉颯太「ポイントガードとしての強みを証明しないといけない」

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大倉颯太

「自分のことを『1、2分を繋ぐ』プレーヤーだと思ってはいないです」

アルバルク東京はここまで6勝1敗とスタートダッシュに成功している。この好成績に大きく寄与しているのがベンチメンバーの活躍だ。クアドラプルオーバータイムの激闘を制した10月2日の千葉ジェッツ戦でラクラン・オルブリッチが負傷離脱し、さらに10月10日の川崎ブレイブサンダース戦の後半からテーブス海が出場していない中でも、安定した戦いができているのは平岩玄、飯田遼、大倉颯太、中村浩陸らの貢献も大きい。

今シーズン、A東京はライアン・リッチマン新ヘッドコーチの下で抜本的な戦術変更を実施。ルカ・パヴィチェヴィッチ、デイニアス・アドマイティスの下でのハーフコートオフェンス重視から、トランジション重視のアップテンポなスタイルへと変わっている。その結果、これまでハーフコートオフェンスでほぼポイントガードのエントリーから始まっていたのが、今はキヨンテ・ジョンソン、ディー・ジェイ・ホグ、ライアン・ロシターらのボールプッシュからそのままオフェンスが始まるケースも多い。そもそもポイントガード不在のラインナップを敷くことも珍しくなくなった。

オン・ザ・コートフリーの新ルール導入も含め、この変化によって起用法に大きな影響を受けているのが大倉だ。昨シーズンまでの大倉は、テーブスに次ぐ2番手ポイントガードとしてローテーション入りを果たしていたが、今シーズンはここまで起用法が安定せず、プレータイム(平均7分8秒)は昨シーズン(15分2秒)から半減している。

10日の川崎戦後、大倉にリッチマン体制による変化へのアジャストについて聞くと、「チーム全体としてアジャストしないといけないところはあります。ただ、個人として難しさを感じていることはないです」と語る。ただ、琉球ゴールデンキングスとの開幕節で、出番が少なかったことについては「プレシーズンでは出番があったので、びっくりした部分はありました」と率直な思いを明かす。

日本人ガードに対する起用法が大きく変わっているが「ルールはルールですし、ライアンのスタイルも勝つために必要だと思っているので否定的ではないです」と、大倉はチームファーストで受け入れている。ただ、同時にイチ選手として、出番が減っている現状を甘んじて受け入れるつもりはない。

「もちろんプレーしてなんぼの世界です。自分のことを『試合が決まってから出る』とか『1、2分を繋ぐ』プレーヤーだとは思っていないです。ポイントガードとしての強みというのは正直あると思っているので、それをどんどん証明しないといけないです」

「全体のサイズを大きくしてスイッチディフェンスをやりやすくしたい部分はあると思います。そういったところで、ディフェンスをハードにできることを示したり、しっかり取り組んでいかないといけないです」

大倉颯太

「コートに出た時にやれる自信はあるのでどんどんアピールしていきたい」

そして、「プレータイムは勝ち取るもの」とあくまで自分に矛先を向ける中、自身がアピールすべき点をこう語る。

「やっぱりペースです。ただ、速くするだけでなく、的確な状況判断で『アルバルクらしいペース』でやっていくことを体現したいです。あとはディフェンスで、今日はスイッチしてうまく止められた場面もありました。それができればヘッドコーチも使いやすいと思います。サイズの不利でやられてしまうと、サイズを大きくし、ディフェンスにフォーカスしたメンバーが出ます。ヘッドコーチにそういう判断をさせないように、ガードとしてスムーズなオフェンスを作り、ディフェンスをしっかりやっていきたいです」

今の大倉は自身の立ち位置について危機感を募らせているが、ここまで好調なA東京はやり方を大きく変える必要性はない。だからこそ、大倉は「焦っても仕方がないとは思っています」と冷静な中にも闘志を燃やしている。

「もちろんチームの勝利が第一で、みんなと一緒により良いチームにするためのビルドアップに取り組んでいます。その上で、今の使われ方が続くと、自分は繋ぎの選手と思われてしまうので、『僕はそういう選手ではない』ことを示したい。そのためにコートに出た時にやれる自信はあるのでどんどんアピールしていきたいです」

この取材の翌日、A東京はインジュアリーリスト入りしたオルブリッチに代わる外国籍選手として、デジョン・ジャロウの加入を発表。ビッグマンのオルブリッチの穴埋めに、196cmのウイングを獲得したことは驚きだった。そして、大倉にとっては出番確保がより厳しい環境になったことを意味する。

この逆境の中でも出番を取り戻すには、本人も強調する外国籍にはない『ポイントガードとしての強み』をいかに発揮できるかにかかっている。そして彼のプレータイムへの渇望は、チーム内競争を活性化させるためにも大事だ。ローテーション入りの戦いは続いていくが、大倉は自身のできることでチームにしっかり貢献している。