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2026.10.24

調子を上げる琉球ゴールデンキングス、指揮官アンソニー・マクヘンリーの手応え「私たちはフィジカルで多様性のあるチーム」

  • バスケット・カウント

群馬に競り勝つ「チーム一丸となってつかんだ勝利でした」

10月23日、琉球ゴールデンキングスは群馬クレインサンダーズとの激闘を93-85で制した。これで琉球は19日から中1日で続いたホーム3連戦すべてで93得点以上と、オフェンス爆発によって全勝と調子を上げている。

試合の出だし、琉球はトレイ・ジョーンズ、スタンリー・ジョンソンと群馬の2大スコアラーに確率良くシュートを決められると、自分たちはオープンシュートを決めきれずに第1クォーターで2桁のリードを許してしまう。だが、第2クォーターに入ると激しい守備で群馬オフェンスのリズムを崩すと、攻守の素早い切り替えからノーマークの3ポイントシュートを連続で成功させるなど、33-18のビッグクォーターを作り逆転。

後半に入ると一進一退の攻防が続くが、最後まで強度の高いディフェンスを維持した琉球は、4点リードの残り3分半にデイビッド・ヌワバがジョンソンからスティール。速攻を止めようとしたジョンソンのディスラプティブファウルを引き出すなど、堅守で一気に流れを引き寄せた。その後、33得点を許したジョンソンの奮闘などで粘られるも、残り1分20秒に琉球は、18本をもぎとったオフェンスリバウンドから、大浦颯太が8点差に広げるダメ押しの長距離砲を沈め熱戦に終止符を打った。

琉球のアンソニー・マクヘンリーアソシエイトヘッドコーチは、次のように勝因を語る。「攻守の両方とも、素晴らしいチームプレーが見られました。そして何人かの選手がステップアップしてくれ、特にサド(佐土原遼)がスタンリーをマークする大役を引き受け、本当によく守ってくれました。スタンリーは多くの得点を挙げましたが、大半はタフショットによるものでした。普段ミスの少ない群馬さんから14のターンオーバーを誘発し、ベンチメンバーの貢献も素晴らしかったです。チーム一丸となってつかんだ勝利でした」

相手スコアラーの得点「本来やりたいオフェンスから外れた形での得点だった」

琉球は10月8日、ホーム開幕戦で群馬に65-76とオフェンスが沈黙して完敗を喫した。しかし、この敗戦以降は4勝1敗で、唯一の黒星も横浜ビー・コルセアーズ相手に85-87と惜敗だった。開幕当初と比べて自分たちのやりたいバスケットができているかをマクヘンリーに問うと「100%、間違いないです」と言い切る。

「群馬に対して敬意を欠くつもりはないですし、群馬は素晴らしいチームです。ただ、最初に対戦した時の私たちは攻守とも本来の力を発揮できていなかったと思います。コーチングスタッフも変わり、新しいチームとなりました。まだまだ解決しないといけない課題はありますが、今のチームは正しい道を歩んでいると思います」

今、琉球が右肩上がりにパフォーマンスを上げている最大の要因は、指揮官の期待に応え日本人選手たちのパフォーマンスが上がってきたことが大きい。開幕節に取材した時、マクヘンリーは次のように日本人選手たちへの信頼を語っていた。「私たちの日本人選手は(外国籍ウイングを)守れる力を持っています。これまでも彼らは何度も外国籍選手を守ってきました。だから私は彼らを信頼していますし、今日のような状況になったら同じように日本人選手で守れると信頼して起用していきます」

この宣言にブレがないことは、この試合の起用法が示している。マクヘンリーはジョンソンに佐土原、ジョーンズには松脇圭志と、日本人ウイングを外国籍スコアラーに当てた。試合終盤、ヌワバがジョンソンから値千金のスティールを奪ったが、このビッグプレーも佐土原の密着マークで、ジョンソンの体力を削っていたからこそ。数字だけを見ればジョンソンは33得点、ジョーンズは21得点を挙げたが、マクヘンリーは次のように2人の守備を称える。「彼ら(ジョンソンとジョーンズ)は得点を重ねましたが、その多くが本来のやりたいオフェンスから外れた形での得点だったと思います。そうやって相手をリズムに乗らせないことで、終盤に連続してシュートを止めることができ、勝利をつかみました」

戦術の引き出しを増やす川真田紘也の復帰

また、琉球にとって右手の負傷で開幕から欠場していたビッグマン川真田紘也が、8日の試合から復帰したことも大きい。群馬戦ではピック&ロールからのパスを受けると、スピードに乗ったドライブでエージェー・エドゥの上から豪快にダンクを叩き込んだ。その後、接触プレーで痛めてベンチに下がり、この試合は5分半のプレータイムに留まったが、ローテーションの一員として1試合10分近くプレーしている。ゴール下の要であるジャック・クーリーの負担軽減に加え、クーリーとは違った持ち味を発揮することで戦術の幅を広げている。

マクヘンリーは「マイキー(川真田)は今日1本決めただけですが、優れた身体能力とスピードを生かした得点でした」と身体能力を称え、ヌワバは川真田の戦術理解力の高さについて言及した。「マイキーは身体能力が高いだけでなく、ハードに正しい方法でプレーしてくれます。彼はこのチームで大きな役割を担っていて、これからもっと多くの時間、コートに立つ姿を見るのが楽しみです」

また、脇真大は「マイキーは優れたスクリーナーです。僕がアンダーで守られた時、下がった位置にいる僕のマークマンも巻き込んでスクリーンをかけて、僕がレイアップにいける道を作ってくれます。本当に助けてもらっていますし、ディフェンス面でもハードショウが素晴らしいです」とスタッツに出ない貢献度の高さを強調する。

この試合の琉球は93得点中51得点を、日本人選手がマークしたように、オン・ザ・コートフリーの中でも日本人が得点面でも牽引できるのが強みとなっている。マクヘンリーは「非常に良いユニットができていて、出場した選手全員がチームに貢献できています。マツ(松脇)やサドのように外国籍を守れる選手がいることで、私たちの外国籍選手は相手のエースにつく以外の役割を担うことができます。今のチームはタフでフィジカルですし、同時に非常に多様性があると思います」と確かな手応えを得ている。

ここから琉球が今の好調をキープするには、「あとはコートで、自分たちのスタイルをいかに遂行できるかにかかっています」と指揮官が語る安定感が肝となる。それは簡単なことではなく残り50試合で様々な浮き沈みはあるはずだ。それでも今の琉球にはこの難題も乗り越えられる期待感がある。そう思わせるホーム3連勝となった。