「心残りはあります」大阪の“Bプレミア降格”に島田コミッショナー…リーグへ報告不備も再挑戦を後押し

◆■クラブとの情報共有に「心残り」
10月28日、Bリーグは「2026年10月B.LEAGUEクラブライセンス判定結果発表」のメディアブリーフィングを実施。継続審議となっていた大阪エヴェッサへの2028-29シーズンBプレミアライセンス不交付が発表された。会見に出席した島田慎二コミッショナーは、今回の判定について「率直に残念」と胸中を明かし、クラブとの情報共有が十分であれば、今回の事態を回避できた可能性があったとの認識を示した。
大阪はホームアリーナである「おおきにアリーナ舞洲」の改修計画を巡り、施工会社との契約が無効となったことで、必要書類を期限までに提出できず、Bプレミアライセンスの継続資格を失った。クラブは同日、公式サイトで一連の経緯を説明し、リーグに対して事実と異なる報告をしていたことや、改修計画の変更を適切に報告していなかったことを明らかにした。2027-28シーズンは引き続きBプレミアに所属するものの、罰金5000万円を科されることが決定。さらに、2028-29シーズンから下位カテゴリーへ降格することが決まった。
クラブ側の報告内容と実態の違いをリーグが把握できなかったことについて、審査制度に改善の余地があるか問われた島田コミッショナーは、「基本的にリーグとしての瑕疵は無いと考えています」と回答。リーグとしては改修計画に関するスケジュールや契約書などの提出を求め、その内容をもとに審査を進めてきたと説明した。ただ、クラブ側との情報共有が十分でなかったことには、悔いも残している。
「2026年6月の段階(アリーナ審査用資料の提出期限)で、もう少し精緻な進捗状況をお伝えいただければ、それをもって判断に影響したと思いますし、もしかすると一緒に並走することで、今の状況を回避することもできたかもしれないという心残りはあります」
島田コミッショナーは、ライセンス不交付に至った経緯について、審査制度自体の問題というよりは、クラブ側の状況変化や報告体制が影響したとの見解を示した。
◆■「率直に残念」Bプレミアだけが選択肢ではない
Bリーグのスタンスや経緯を説明した島田コミッショナー
新リーグ体制への移行後、初めて降格するクラブが生まれたことについては、「率直に残念です」とコメント。ただ、売上高、平均入場者数、ホームアリーナを主な条件とする「B.革新」の成長戦略については、今回の結果をもって制度の方向性に問題があるとは考えていないと説明した。
その上で、島田コミッショナーは、これまでも繰り返し発信してきた「Bプレミアがすべてではない」という考えを改めて説明。Bワンの優勝賞金を5000万円に引き上げ、プレーオフ出場枠を16クラブに拡大したことなどを挙げ、Bワンの重要性を改めて説いた。
競技成績による昇降格を伴わない新制度だからこそ、クラブが地に足をつけて中長期的な経営戦略を描けると説明。「ワンでやるのか、プレミアでやるのか、プレミア目指すにしても、いつ目指すのか」と、クラブが将来の方向性を慎重に判断することの重要性を改めて訴えた。
◆■再挑戦を支援「クラブ関係者に敬意を」
一方、理事会では大阪の経営陣から「もう一回プレミアを目指す」との意向が示されたという。これに対して島田コミッショナーは「リーグとしては全面的にバックアップをしていきます」と明言。「何が何でもプレミアということではなくて、そこは冷静にちゃんと見ながら、一緒になって頑張っていきましょう」と、クラブ側に伝えたことを明かした。
そして、質疑応答の最後には島田コミッショナー自ら「最後に」と切り出し、大阪がこれまで積み重ねてきた努力についても言及した。
「大阪エヴェッサはここまでたどり着いているということは、プレミアに行くために4000人を入れようということで、必死になってクラブの皆さんも頑張って実現してきた。(売上高)12億円を超えようというところから、今では20億円を超えるところまで大きくなってきた。アリーナも2024年12月にギリギリでしたけど、なんとかやってクリアしてきた」
島田コミッショナーは、これまでの歩みを評価した上で、「ここまで努力されてきて結果としてたどり着かなかったことを、ものすごくネガティブに捉えるのではなくて、本当にそこまで努力をしてきたクラブの関係者の皆さんに敬意を表するべきだと思います」と語った。
「これから少ししんどい局面もあるかもしれませんが、リーグとしては全面的にクラブとともにありたいなと思っているので、一緒に頑張っていきたいなと思います」
大阪は2028-29シーズンの所属カテゴリーが決まっておらず、2027年4月にBワンまたはBネクストのライセンスを申請し、同年10月に審査を受ける予定。また、2025-26シーズンの平均入場者数が基準の4000人に届かなかったため、2029-30シーズンのBプレミアライセンスを申請できず、最短でのBプレミア復帰は2030-31シーズン以降となる。
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