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チャンピオンシップ最優秀選手賞(MVP)宇都宮#6 比江島慎「チームメイトやスタッフが僕を信じてくれたおかげです」

2022.05.30

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宇都宮ブレックスが2度目のB.LEAGUE年間チャンピオンに輝き、比江島慎選手がチャンピオンシップ最優秀選手賞(MVP)を受賞した。
比江島はB1リーグ戦を終えた時点では平均11.5得点3.7アシストだったが、「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2021-22」(以下「チャンピオンシップ」)ではギアを上げたかのように得点とアシストを量産した。
千葉ジェッツとの「B.LEAGUE QUARTERFINALS 2021-22」(以下「クォーターファイナル」)GAME1で21得点7アシストをマークし、川崎ブレイブサンダースとの「B.LEAGUE SEMIFINALS 2021-22」(以下「セミファイナル」)GAME2では今シーズン最多となる24得点に加え、6アシストを挙げた。
大一番になるほど本領発揮する“らしさ”を取り戻した比江島の勢いは、「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2021-22」(以下「ファイナル」)でも止まることはなかった。この2戦での比江島は、ともに最終クォーターに爆発。GAME1では計17得点中11得点、優勝を決めたGAME2では24得点中14得点を第4クォーターで記録。チャンピオンシップ期間中、平均18.7得点5.2アシストまでスタッツを伸ばし、チームのチャンピオンシップ6連勝に貢献した。
琉球ゴールデンキングスとのファイナルGAME2を宇都宮は激闘の末に勝利し、歓喜の瞬間を迎えた。優勝決定直後に行われた記者会見では「本当にタフな試合で無我夢中だったので、試合内容は覚えていません」と正直に話した比江島だが、チームメイトの支えがあったからこその活躍だったことを言い忘れることはなかった。
「僕のためにアシストをしてくれる選手がいて、スクリーンやスペースを空けるといったスタッツに残らない部分でも貢献してくれる選手が多いなかで、僕は得点を決めきることが役目でした」
ファイナルGAME2で圧巻だったのは2点リードで迎えた試合終了残り46秒の場面。比江島は迷わずドライブでペイントエリアへ切り込み、琉球のジャック・クーリーからファウルを受けながらバスケットカウントを奪った。感情を爆発させ、戦況を見守るファンヘ向けて鋭い目線を送ったこのプレーについては、「感情のままに喜びを表現しました。苦しい状況の中で決めきれたことは良かったと思っています」とコメントした。

2018-19シーズンに宇都宮に加入した比江島にとっては、今回が初めてのB.LEAGUE制覇となる。「ここまでの道のりは長かった」と振り返り、比江島はこう続ける。

「ブレックスに移籍してきた当初は戦術を理解することに時間がかかりましたし、本当にいろいろなことがありました。だけど、それを乗り越えて、この1年間は本当に成長を感じられましたし、チームメイトや竜三さん(安齋ヘッドコーチ)を含めたスタッフ陣が僕を信じてくれたおかげです。それを結果で証明できたことが一番嬉しいです」

「ひとつの夢だった」B.LEAGUE王者の称号を自らのプレーで勝ち取り、ようやく嬉し涙を流した比江島。勝負強さとともに円熟味も増した31歳は、これからも宇都宮のエース、そして日本のエースとして我々を魅了し続けるだろう。

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