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【CS出場チーム紹介③】三遠ネオフェニックス「リーグトップの爆発力でリベンジ期す不死鳥」

2025.05.03

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今シーズンB1最速でCS進出を決めた三遠【(C)B.LEAGUE】

 

 レギュラーシーズン上位8チームによる「りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2024-25」がいよいよ幕を開ける。本稿ではチャンピオンシップの出場チームを紹介。3チーム目は2シーズン連続で中地区を制した三遠ネオフェニックスをピックアップする。

 大野篤史ヘッドコーチ体制2年目の昨シーズン、圧倒的な強さで初の中地区王者に輝いた三遠ネオフェニックス。しかし、チャンピオンシップではワイルドカードから勝ち上がった広島ドラゴンフライズに痛恨の2連敗。「自分たちが行きたい場所」(大野HC)には辿り着くことができなかった。

 その無念を晴らすように、今シーズンはハイペースなオフェンスとフィジカルなディフェンスを武器に順調に勝ち星を伸ばして、早々に独走体制を築く。12月以降はさらにギアを上げてクラブ記録を更新する22連勝を達成。リーグ最速で「りそなグループ B.LEAGUE CAMPIONSHIP 2024-25」出場を決めた。

 レギュラーシーズン最終節を残している段階で、平均90.8得点、22.5アシスト、3.9ブロック、3Pシュート成功率36.0パーセントはいずれもリーグトップ、40.2リバウンドもリーグ2位の好成績。17.1得点(リーグ7位)のデイビッド・ヌワバを筆頭に、ヤンテ・メイテン(15.0得点)、デイビッド・ダジンスキー(12.1得点)、佐々木隆成(11.4得点)、吉井裕鷹(11.1得点)と、5人が平均二桁得点を記録する盤石な戦いぶりを披露している。

 しかし、中地区優勝を目前にして3連敗と急ブレーキ。4月23日のアウェーでの横浜ビー・コルセアーズ戦に辛くも勝利して2シーズン連続の中地区チャンピオンに輝いたが、続く名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦GAME1で81-96と再び敗戦。昨シーズンの悪夢が頭をかすめた。

 苦い経験を繰り返すわけにはいかない。「夜ご飯を食べている間もずっとバスケの話をして」(佐々木)、名古屋D戦のGAME2ではリバウンドとルーズボールを改善。「何試合ぶりかわからないくらいの自分たちのスタイルのディフェンス」(大野HC)を遂行して、79-64で快勝。三遠らしいバスケを取り戻してCSに挑む。

 2年連続でCSをホームで開催できることも、強いモチベーションになる。大野HCは就任以来、「三遠地域の人に愛され、誇りに思ってもらえるクラブになりたい」と言い続けてきた。それゆえ、ホームで優勝を決められなかったことは大きな心残りだろう。「自分自身のためだけではなく、誰かのために戦える人の方が強い」(大野HC)。支えてくれる全ての人のために、不死鳥には戦う理由がある。

KEY PLAYER/PG #20 根本大

期待の有望株がCSでも輝きを放つか【(C)B.LEAGUE】

 

 白鷗大学から12月に特別指定選手として加入。今年の全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)で、3試合に出場して3Pシュート4本を含む22得点10リバウンド3アシスト3スティールの活躍で3位入賞に貢献した22歳は、3連敗と苦しむ三遠を持ち味であるディフェンスで救った。

 地区優勝を決めた横浜BC戦では、最終クォーターにスティールでチームを勢いづかせて逆転勝利の呼水となった。名古屋DとのGAME2で初先発すると、相手のキーマンである今村佳太を封じ、大野HCも「ディフェンスは100点」と絶賛。「CSでは1個のルーズボール、1本のリバウンドを取りに行くマインドを持った選手が必要」と勝ち方を知る指揮官が「Xファクター」として期待を寄せる。

文=山田智子、構成=バスケットボールキング

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