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屈指の高さを誇る横浜BC、福地がカギを握る福岡、粒揃いの才能を持つSR渋谷「インフロニアB.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2025」注目チーム紹介Part.4

2025.11.07

見どころ・レポート

開幕週の悔しさをバネに飛躍を目指す3チームにフォーカス

 

約2ヶ月間にわたって繰り広げられた「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2025」を勝ち抜いた10チームと「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2025 出場決定戦」で出場権を獲得した2チームが総当たりのリーグ戦形式で競う「インフロニアB.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2025」が、9月に開幕を迎えた。トーナメント方式とは違って継続的な試合を通じて王者を決定する本大会は、2026年2月まで長期にわたって展開される戦いとなっている。

B.LEAGUE U18は、将来プロバスケットボール選手としてB.LEAGUEの舞台でプレーすることを目標とする選手が集まるステージである。「世界に通用する選手やチームの輩出」というB.LEAGUEのミッションを実現すべく行われるもので、トップチームの方向性も汲んだコーチング、戦術・戦略を遂行する選手たちによる競り合いが見どころとなる。

今回は、世界基準のバスケを目指す横浜BC U18、キャプテンの#8福地勇太がキーマンとなる福岡 U18、トップチーム譲りの堅守速攻を武器に戦うSR渋谷 U18を紹介する。

横浜ビー・コルセアーズ U18/屈指の高さを生かし世界基準のバスケを目指す

 
【(C)B.LEAGUE】

B.LEAGUE U18随一の高さを誇るのが横浜BC U18である。201cmの#15アダム・エルマスリを筆頭に190cm超が5人。その高さを生かし「コレクティブ(組織的)なバスケットをしよう」と指示を出す白澤卓HCは、開幕2試合について「チームの現在の立ち位置を知れたことが一番の収穫です」と語った。

仙台戦は前半にリードを許したが、#14江原行佐のアイソレーションプレー、#7太壮輝のレイアップと3Pシュート、#12加集煌大、#6斉藤希羽の速攻で加点し、ディフェンスではボールマンにプレッシャーをかけてミスを誘い、#15エルマスリがリバウンドやブロックでも存在感を発揮。第3Qを25-9として逆転すると、最終4Qも攻防が噛み合って逃げ切った。また続く名古屋D戦は16点差で折り返しながらも、後半は28-24と盛り返し、粘りを見せている。

注目は、高さを前面に出すビッグラインナップを採用できる点だ。名古屋D U18戦では#14江原(192cm)、#15エルマスリ(201cm)らを起用して流れを引き寄せた。それでもディフェンスから速いトランジションに繋げるバスケこそが目指す形であり、白澤HCは今後に向けて「ディフェンス強度を高めたい。サイズがあっても速い展開で得点できるという世界基準を目指していきます」と力強く語る。その点では、#14江原と#15エルマスリはトップチームの練習に参加しており、高い基準を浸透させるハブとなりそうだ。高さと速さの融合が進めば、頂点も現実味を帯びてくるだろう。

 

開幕2戦のスタメン

#1岩永 颯(170cm・65kg・PG/SG)
#7太 壮輝(180cm・70kg・SG)
#6斉藤 希羽(183cm・67kg・SF)
#14江原 行佐(192cm・85kg・SF/PF))
#15アダム・エルマスリ(201cm・78kg・PF/C)

高さと技巧を併せ持つエース#14江原行佐【(C)B.LEAGUE】
 

RESULTS

9/5 ○77-61 仙台 U18
9/7 ●58-70 名古屋D U18

ライジングゼファー福岡 U18/開幕戦は大敗も持ち味を披露ディフェンスの立て直しを誓う

 
 

チームの身上はディフェンス。しかし、緊張もあってか大会初戦となるSR渋谷 U18戦で41点差の敗戦を喫した。キャプテンの#8福地勇太は、「ディフェンスのチームなのに、そこで頑張ることができませんでした。色々と試みましたが、相手の勢いに負けてしまいました」と振り返った。

ただ、スコア的には大敗だったものの、第4Qでは本来の戦いを見せた。#13清水蒼真や#18伊藤櫂吏が指令塔となり、個人で打開できる#27真名子風我がペイントアタック。キックアウトから距離のあるシュートを得意とする#8福地が決める。そしてインサイドでは#53稗田諒や#99山下俊一朗も奮闘してみせた。このクォーターは15-17だったが、ボールマンに対してしっかりプレッシャーをかけてミスを誘い、アップテンポなオフェンスにつなげるというやりたい形を出せた10分間だった。

山口昌也HCは「一番の強みはディフェンスですが、オフェンス能力も高い選手、献身的なプレーを見せる選手も揃っています。中でも真名子は素晴らしい得点力を持っている選手です。そしてカギを握るのは福地だと考えています。オフェンス、ディフェンス、いずれにおいても彼が調子に乗ることができれば、そのリズムがチームにいい影響を与えます」と説明する。

また「インフロニア B.LEAGUE U18 REGIONAL LEAGUE 2025」では、男子U16日本代表でシューターの#5有田直生、非凡なスピードを持つガードの#35中川宗之助ら中学3年生も活躍を見せていた。今リーグでも飛び級で出場があるかも注目したい。

今リーグのレベルと強度を知ったうえで、どう巻き返すか。福岡 U18の戦いは、ここからが本番となる。

開幕戦のスタメン

#13清水 蒼真(160cm・59kg・PG/SG)
#8福地 勇太(180cm・60kg・SG/SF)
#27真名子 風我(180cm・76kg・SF/PF)
#99山下 俊一朗(173cm・67kg・SF/PF)
#53稗田 諒(189cm・76kg・PF)

キャプテンの#8福地勇太は攻防で存在感放つ【(C)B.LEAGUE】
 

RESULTS

9/5 ●55-96 SR渋谷 U18

サンロッカーズ渋谷 U18/トップチーム譲りの堅守速攻が武器・岸、山野井などスコアラーも豊富

 
 

開幕週を終えて2勝1敗。その1敗は優勝候補の名古屋D U18に喫したもので、39点もの大差だったこともあり、キャプテンの#15甲斐達弘は「覚悟など気持ちの面で差を痛感しました」と振り返る。同じく名古屋D U18の主力は別格と感じたという秋葉真司HCだが「最初に当たれたことは良かったと思います。今後につながるはずです」と課題が明確になったことを収穫に挙げた。

選手たちが立てた今リーグの目標は9勝。それが十分可能な戦力が揃っている。1番ポジションは#21岸歩武、または中学3年生ながら飛び級で入った#47山野井皓(開幕週はコンディション不良で欠場)が務めるが、#10棚橋康成や#72鏑木捺貴、#15甲斐がハンドラーとなって、得点力のある#21岸や#47山野井を2番ポジションで起用するオプションもある。その5人に加えて、#11礒崎陽向や#19安齋寛都、#91林元気といった選手も3Pシュートを射抜く力を持つ。インサイドでは#25古河シェーン、#34寺澤陸が自慢の身体能力を生かしてリバウンドを奪取する。両者はなんとバスケ歴はわずか1年。「日々成長している」という秋葉HCの言葉通り、このリーグ期間中にさらなる飛躍を遂げるはずだ。

秋葉HCは今リーグで「恐れることなくチャレンジをし続けること。その中で、変化と進化を求めたい」と力強く語る。バラエティー豊富な戦力を生かして、トップチームと同じく堅いディフェンスからのトランジションを展開する。そのチャレンジはどんな成果を生むかに注目したい。

開幕3戦の主なスタメン

#21岸 歩武(171cm・68kg・PG)
#11礒崎 陽向(178cm・73kg・SG)
#10棚橋 康成(179cm・73kg・SG)
#19安齋 寛都(180cm・80kg・SF)
#25古河 シェーン(188cm・88kg・SF/PF)

高校1年生ながらチームの軸となっている#21岸歩武【(C)B.LEAGUE】
 

RESULTS

9/5 ○96-55 福岡 U18
9/6 ●55-91 名古屋D U18
9/7 ○79- 63 滋賀U18

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