B.LEAGUE DRAFT 2026レポート…SR渋谷が山﨑一渉を1位指名、新たな歴史の幕開けとなった「運命の日」

1月29日、Kanadevia Hall(TOKYO DOME CITY HALL)で「B.LEAGUE DRAFT 2026」が開催された。
Bリーグは『B.革新』の目玉の一つとして、将来的な戦力均衡を図るためドラフト制度を導入。2026-27シーズンの「B.LEAGUE PREMIER」に参入する26クラブのうち、宇都宮ブレックス、シーホース三河、名古屋ダイヤモンドドルフィンズを除く23クラブがドラフトへの参加を表明した。
2026年12月22日に行われた抽選会「B.LEAGUE DRAFT 2026 LOTTERY」で指名順が決定。新リーグの順位を反映できないため、全クラブの倍率を均一に設定して実施された。サンロッカーズ渋谷が指名順1位を獲得し、2位に茨城ロボッツ、3位に千葉ジェッツ、4位に横浜ビー・コルセアーズ、5位に群馬クレインサンダーズが入った。
迎えた運命の日。Bリーグの島田慎二チェアマンが「ドラフトは私たちの『B.革新』における、大きな、重要な目玉施策の一つとなります。今日は1人でも多くの選手がプレミアの舞台でプレーすることを心から願って、Bリーグドラフト2026をスタートしたいと思います。最後までどうぞよろしくお願いします」と挨拶し、Bリーグにとって初のドラフトが幕を開けた。
最初はドラフトを経由せず、「ユース優先交渉権」でトップチームと契約した選手が登場。レバンガ北海道 U18の西村優真、仙台89ERS U18の阿部真冴橙、名古屋D U18の若野瑛太が舞台に姿を見せ、現在の心境や、来るべきプロキャリアへ意気込みを語った。

ドラフトは1巡目、2巡目、3巡目それぞれの指名開始前に、クラブが参加するか否かを意思表示。参加を表明したチームのみが指名でき、指名順が回ってきた際に指名回避も可能となった。
島田チェアマンが名前を呼び上げる形で発表され、注目のSR渋谷は結果的に唯一の海外組となった山﨑一渉(ノーザン・コロラド大学)を指名。「(彼と)コンタクトは取っていないです。NCAAには独自のルールあると思うので、あくまでコンタクトなしで、単独で指名に踏み切りました」と話したSR渋谷の松岡亮太ゼネラルマネージャーは「その(1巡目1位)価値があるのではないかというのが最後の決め手だったと思います。最初のドラフトで1巡目1位。僕は夢のある制度だと思っています。リスキーな部分もあると思いますけど、チャレンジさせてもらいました」と続けた。

茨城はドラフト志望届申請締切の直前にエントリーを発表した赤間賢人(東海大学)を指名。指名選手のなかで最年少の20歳は「この順位で選ばれるとは思っていなかったので、驚いていますし、うれしく思っています」と率直な心境を口にしつつ、「2位で選ばれたのはうれしいことですけど、これ(指名順)は今後も自分についてくると思います。この順位に見合った結果を残せるように頑張りたいと思います」と気を引き締めた。
2位指名を獲得した茨城は「即戦力」、「中長期的に見てチームの顔になる選手」を求めていたという。高校や大学の視察を重ねた茨城の落慶久GMは「今のチームはシューティングのアベレージが低いので、学生界ナンバーワンのシューターである赤間選手の一択だなと思って決めました」とコメント。「大学生のリクルートで苦労していた部分はあります」と胸中を明かし、「こういった機会をドラフトという制度で用意してくれたリーグには本当に感謝しています。今回は2位指名でしたけど、今後(2028年以降)は順位によるウェバー方式なので変わってきます。今回は恩恵を預かれたと思っていて、すごく幸運です」と喜んだ。

千葉Jが不参加で、次に参加した横浜BCの指名は新井楽人(日本大学)。「すごくうれしいです」と指名直後の思いを口にした新井は、ドラフトまでに横浜BCの練習に参加し、「雰囲気が良く、強度も高く、すごくいいチーム」だと思っていたという。「Bリーグは昔から見ていた世界で、僕が目標にしている選手がいます。憧れではなく、倒してやるというか、ライバル心を持って、これから挑んでいきたいと思っています」と力を込め、目標の選手として比江島慎(宇都宮)の名前を挙げた。
その後、1巡目は全体4位で長崎ヴェルカが岩下准平(筑波大学)、同5位で秋田ノーザンハピネッツが岩屋頼(早稲田大学)、同6位で広島ドラゴンフライズが松野遥弥(専修大学)を指名。2巡目は2名、3巡目は3名が指名を受け、計11名がドラフトの舞台で脚光を浴びることになった。
最後に島田チェアマンから名前を呼ばれたのは、佐賀バルーナーズから指名を受けた武富楓太(東海大学九州)。海外組の山﨑を除けば、関東大学リーグ以外から唯一の指名で、佐賀出身のポイントガードは「小さい頃から地元でプレーしたい思いがあったので、とてもうれしいです。いろいろな人に恩返しできるようなプレーをしていきたいと思っています」と決意を新たにした。

なお、長崎が指名した岩下と、滋賀レイクスが2巡目で指名した田中流嘉州(大東文化大学)は、いずれも選手契約締結に至った場合、育成契約選手制度に基づいて期限付移籍することがドラフト後に発表された。
初のドラフトを終え、島田チェアマンはユース優先交渉権によりプロ契約に至った3名に加え、大学生11名が指名された結果について「ポジティブ」と評価した上で、次のように見解を示した。
「今シーズンは難しい要因が2つあって、1つはサラリーキャップ。現行の戦力を調整しないと収まらないようなクラブがあるなかで、若い選手にどこまで投資するかの判断は少し難しかったのかなと。もう1つは、今シーズンに関してはシーズン開幕までにプロ契約を結べば、このドラフトを回避して意中のクラブに加入できたこと。ドラフトにかかったであろう10数名の選手が参加しなかった状況でいうと、彼らを合算すれば来季のBプレミアに参加するクラブ数ぐらいにはなります。3巡目までいくかどうかはさておき、1クラブ1人ぐらいの状況になったと考えているので、来年以降はもっと良くなっていければと思っています」

B.LEAGUE DRAFT 2026指名選手一覧
1巡目
全体1位:サンロッカーズ渋谷→山﨑一渉(ノーザン・コロラド大学)
全体2位:茨城ロボッツ→赤間賢人(東海大学)
全体3位:横浜ビー・コルセアーズ→新井楽人(日本大学)
全体4位:長崎ヴェルカ→岩下准平(筑波大学)
全体5位:秋田ノーザンハピネッツ→岩屋頼(早稲田大学)
全体6位:広島ドラゴンフライズ→松野遥弥(専修大学)
2巡目
全体7位:京都ハンナリーズ→西部秀馬(日本体育大学)
全体8位:滋賀レイクス→田中流嘉州(大東文化大学)
3巡目
全体9位:秋田ノーザンハピネッツ→堀田尚秀(早稲田大学)
全体10位:富山グラウジーズ→泉登翔(日本大学)
全体11位:佐賀バルーナーズ→武富楓太(東海大学九州)
文=酒井伸
構成=バスケットボールキング
