第3回プロレフェリーキャンプを開催、コート内外で学びを得て終盤戦へ

B.LEAGUEは3月6日、日本バスケットボール協会公認プロフェッショナルレフェリーを対象としたキャンプを開催しました。
B.LEAGUEは9月に独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下「JSC」)と、スポーツくじWINNERの取り組みに加え、JBA公認プロフェッショナルレフェリーを中心とした審判支援、リスペクト精神の浸透を目指したパートナーシップ契約を締結。その取り組みの一環として、9月に第1回、12月に第2回に続いて3回目のキャンプが実施されました。
当日はB.LEAGUE SCS推進チームスポーツパフォーマンス&サイエンススペシャリストの吉田修久氏によるトレーニングセッション、株式会社ユーフォリアの安永華南絵氏によるケア・リカバリー、一般社団法人日本スポーツビジョン協会によるスポーツビジョントレーニング、國學院大學人間開発学部健康体育学科准教授でアルバルク東京の栄養士も務める小林唯氏による栄養講習会が行われました。

吉田氏は第1回目のキャンプから継続して指導。シーズン終盤戦に差し掛かる状況でも「いい感触を得ているレフェリーから全然疲れないという話も聞いており、日々のトレーニングの成果が出ているようです」と話します。続けて「今日の動きを見るだけでも改善されていて、しっかりと取り組んでいたのだろうと感じました」と手応えを口にしました。

アスレティックトレーナーの安永氏は今回が初の参加。吉田氏と連携しながら、レフェリーにケアメニューや試合稼働後のリカバリー方法を提示しました。

「下半身の疲労はもちろん、デスクワークでの姿勢が影響し、腰に不調がある方も多くいましたので、それぞれが抱える悩みに対して、改善方法を伝えました。それをレフェリーが知識として得られたのは、シーズンをとおしてケガなく戦える体作りにつながっていくと思います」と話しました。

市川雄介レフェリーは今シーズンからプロとして活動する4人のうちの1人。これまでのトレーニングでは「筋肉を大きくすること」に重点を置いていましたが、吉田氏をはじめとした専門家から指導を受けたことで変化があったようです。
「例えば、素早く切り返すとか、止まった状態から素早く走り出すといった審判に必要な動きにフォーカスしてトレーニングできています。それが試合中にもつながっている実感があり、ケガを防ぐ要因にもなっていると感じます」

同じく今シーズンからプロとして笛を吹く内田祥平レフェリーも「試合に向けた疲労は、昨シーズンとは比べ物にならないほど少なく、試合に集中して臨めています。体組成計で筋肉量などの数値を確認でき、体の状態を把握できているのも自分のためになっています」と、充実した日々を送っているようです。
すでに「りそなグループ B.LEAGUE 2026-27 SEASON」のカーディングが決定。週末試合と平日試合がバランスよく開催されます。吉田氏は「基本的にはレフェリーも選手たちと同じようなスケジュールになっていき、特にシーズン中は体をしっかりと作るのが難しくなります。ですので、オフシーズンに体をしっかりと作って、それをメンテナンスしていくことの重要性がなおさら上がると思っています」と話し、移行前の1シーズンで3回のキャンプを開催できたことについても触れました。

「開催の意義はとても大きいと思います。レフェリーの意識がより高まっています。トレーニングで変わることがわかれば、それを継続して、習慣になっていきます。そのスタンダードをセットできたという意味でもとても意義があるものでした」

スポーツビジョントレーニングでは専門の機器を用い、動体視力や瞬間視、眼と手の協応動作、周辺視野に関する数値を測定。一般社団法人日本スポーツビジョン協会理事の須藤大輔氏は「会場ごとに照明が異なり、それによって見え方が変わるといった話を聞きました。また、瞬間的に判断するという面で、触ったのか、触っていないのかとか。素早い展開でそれを見極めるのがすごく難しいという声も多かったです」と、レフェリーが抱える視覚的な悩みを明かしました。レフェリーの測定結果は「一般人よりはるかに良く、アスリートの標準値ぐらい」とのこと。スポーツビジョンは眼だけでなく、体全体が関わっているようです。
※スポーツビジョン…動体視力や瞬間眼などスポーツを行う上で必要な「見る力」のこと

「まずは視力を整えることが重要です。レフェリーの方もパソコンなど電子機器を使うことが多いと思うので、そことのバランスを取って、日常の生活から整えていくこと。加えて、全身のコンディション、集中力や疲労だけでなく、立つ姿勢や走る姿勢でも見え方は変わってくるので、それらをコントロールすることも大事な要素だと思っています」

栄養講習会では、トレーニングと結びつけた糖質やたんぱく質の重要性をはじめ、試合時間に合わせた食事計画、コンビニや外食での食事などについて説明されました。食事時間について計画を立てることがあまりなかったという岩井遥河レフェリーは「なんとなくの時間帯はありましたけど、具体的に試合開始3時間前までにしっかりとした食事を取るべきと聞き、まずはそれを試してみようと思います」とコメントしつつ、「例えば、連戦のGAME1後の食事について、クルーの仲間にも摂りたいタイミングがあると思うので、押しつけずにいい形を見つけながら、全員が翌日にいい状態でコートに戻ってこられるような準備をしたいと思います」とも話しました。今シーズンのキャンプは第3回をもって終了。プロ1年目の岩井レフェリーにとって、充実した機会になったようです。

「講習会を受けたあとは自分のモチベーションが上がり、得られた知識を活かして次はこうしようと意欲的に取り組もうと考えるようになります。それはトレーニングでも同じことです。サポートいただきながら、我々9人がそれぞれの状況を理解し合い、ポジティブな気持ちになることができ、とても有意義な時間になりました」
レフェリーキャンプは第1回、2回と実施を重ねて今回で第3回を迎えました。今後もJSCと協力し、B.LEAGUEではB.LEAGUE SCS推進チーム内のスポーツパフォーマンスの専門家などの知見を取り入れ、レフェリーのリカバリーやコンディショニングのサポートなどに取り組んでいきます。

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