【CS出場チーム紹介④】名古屋ダイヤモンドドルフィンズ「堅守で頂点へ…不振乗り越え“BE US”を取り戻せるか」

レギュラーシーズン上位8チームによる「りそなグループ B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2025-26」がいよいよ開幕する。本稿ではチャンピオンシップの出場チームを紹介。4チーム目は2大会ぶり6度目のチャンピオンシップ進出を果たした名古屋ダイヤモンドドルフィンズをピックアップする。
最終節前の時点でディフェンシブレーティング「99.3」はダントツのリーグトップ。42.5リバウンドもリーグ1位を記録し、平均74.5失点、9.1スティール、3.2ブロックは、いずれも2位に名を連ねる。
日本代表の先発ポイントガードを務めた齋藤拓実、オールラウンダーの今村佳太、アーロン・ヘンリーらオフェンス能力の高い選手が揃い、ハイペースで爆発力のあるオフェンスのイメージが強いチームだが、今シーズンは数字が物語るようにディフェンス力が際立っている。
昨シーズンにチャンピオンシップ出場を逃した名古屋Dは、3Pシュート主体のオフェンスに加え、ヘンリー、アラン・ウィリアムズ、帰化選手のカイル・リチャードソンを補強してインサイドを強化。開幕直後から12連勝を達成するなど好スタートを切った。その後も西地区チャンピオンに輝いた長崎ヴェルカと激しいデッドヒートを繰り広げ、4月18日の滋賀レイクス戦に勝利しチャンピオンシップ進出を決めた。
だが、短期決戦に向けてギアを上げたい終盤、ビッグマンのスコット・エサトンとウィリアムズが欠場した影響もあり連敗。西地区2位から3位へ転落し、りそなグループ B.LEAGUE クォーターファイナル 2025-26のホーム開催権を逃した。
歯車が乱れ始めた兆しは、少し前から見え隠れしていたという。ショーン・デニスヘッドコーチが「この数週間、ちょっとやり方を迷っているような感じで進んできた」と話せば、齋藤は「チームとしても僕個人としてもこの1カ月でいろいろなことが起きて、メンタル面でも不安定になってしまったところがありました」と語る。水面下にあったものが噴出した4月8日の京都ハンナリーズ戦後には、選手だけで1時間以上の緊急ミーティングを行ったと齋藤は明かす。
困難な状況を「いかにBE US(自分たちらしく)で乗り越えられるかが重要だ」とデニスHC。今シーズンの名古屋Dにとって、“BE US”とは、すなわちディフェンスだ。チャンピオンシップの前に課題が出たことをポジティブに受け止め、名古屋Dらしさを取り戻すことができれば、頂点までの視界は開けてくる。
KEY PLAYER/SG #30今村佳太

名古屋D在籍2年目の今シーズンは、プロキャリア初のキャプテンに就任。「プレーでドルフィンズを引っ張っていけるように」と意気込むも、「シーズンを通して、なかなか自分が納得いくプレーが多くない状況で、悩んで悩んで、考えて、耐えしのんで、自分の良さを出すための打開策を見つけてきた」と、順風満帆ではなかった日々を振り返る。
ただ、チャンピオンシップは短期決戦。琉球で3年連続ファイナルを経験した男は、「高い集中力を試合前から作って準備すること、その精度を高くすることが大事。最後の最後の場面で活躍できるか、チームにいい影響をもたらせるかをすごく大切にしている」と前を向く。悩み、考え、耐えた先に見つけたキャプテンの答えが、チャンピオンシップという舞台でチームの拠りどころになる。
文=山田智子
構成=バスケットボールキング

