『BLACK SAMURAI SUMMIT 2026』で放った存在感、横浜ビー・コルセアーズ U18の磯田陸斗が秘める無限の可能性と『虎』へのステップ

「ダンクの一歩が踏み出せなかった」
日本のバスケットボール界の未来を担う逸材が一堂に会した『BLACK SAMURAI SUMMIT 2026』。全国から屈指の若手プレーヤーが集結する中、一際コート上で力強く輝き、異彩を放っていたのが横浜ビー・コルセアーズ U18の磯田陸斗だ。今回のサミットに参加した選手たちの多くが高校バスケットボールの強豪校出身者で占められる中、磯田は宮里俊佑とともに、数少ないBリーグユース出身としてこの舞台に立った。そして、彼が見せたプレーとコート外での姿には、Bリーグユースの未来を切り拓く大きな可能性が満ちあふれていた。
ピックアップゲームでは197cmのサイズとウイングスパンの長さを生かし、相手の背後からオフェンスリバウンドを何本も奪った。また、佐藤凪とのピック&ロールからパスを呼び込み、ゴール下のシュートも成功させた。佐藤と一緒にプレーしたことはないが、横浜BCのトップチームに練習生として参加したことがあり「凪さんのスクリーンからのパスとか、そういうプレーを見ているので意思疎通ができたんじゃないか」と、磯田は笑顔を見せた。
参加者の中で最年少(8月31日で16歳)の磯田にとって、大勢の観客やメディアの前でプレーすることは初めての経験。当然ながら「感覚が全然違いました。ワクワクしたり、緊張したり、いろいろな感情があった」と、素直な胸の内を明かす。
その中でも、大器の片鱗を感じさせるプレーを見せたが「ダンクできるチャンスがあっても、1回踏み込んだらディフェンスが近づいてくると思い、ダンクの一歩が踏み出せなかったです。そこは自分の弱みだと思うので、アグレッシブな気持ちを持ってやっていきたいです」と、力強さが足りなかったことを反省点に挙げた。

高校バスケの名将、井手口孝コーチも太鼓判
そんな磯田のポテンシャルと成長速度を、誰よりも高く評価しているのが男子U18日本代表のチームリーダーであり、『Team Red』のアシスタントコーチを務めた井手口孝コーチだ。U17やU18代表の活動を通じて磯田を見守ってきた井手口コーチは、「2月に現場へ復帰してから、会う度に成長しています。本当に楽しみ」と絶賛。「ダンクに行けと言っていたんだけどね(笑)」と、コート上での力強いアタックを求めつつも、その背景にある彼の姿勢を高く評価している。
「FIBA U17 バスケットボールワールドカップ2026でも同じようなことがありました。ダンクは相手にダメージを与えることができるし、(彼は)それができる選手ですから。どんどんやりなさいといつも言っています。ミーティングでも熱心にメモを取っていて、(八村)塁の中学生の時よりも真面目ですよ(笑)。『お前は絶対良い選手になる』と声をかけているんです」
今回のサミットは『虎になれ』というテーマが掲げられていた。磯田はこのメンタル面での要求に対し、自身のやさしさがブレーキになってしまったと振り返った。「私生活とバスケットボールで、まだ上手くスイッチを切り替えられない部分があります。謙虚すぎるというか、やさしすぎるというか。プレーでもソフトな気持ちが少し出てしまい『もっとやれるのに』って思う時もあります」
今後メンタル面の成長が加速すれば、他を圧倒する選手になれるはず。ユースの強化が進んでいる現在の環境も、さらなる追い風になりそうだ。磯田は「普段は自分のプレーにフォーカスしていますが、『Bリーグユースの選手ももっとできるんだぞ』という気持ちも持っています」と、力強く語った。
やさしさを脱ぎ捨て、真の『虎』へと変貌を遂げた時、磯田はBリーグユース出身の新たなアイコンとして、日本のバスケットボール界をさらなる高みへと引き上げてくれるに違いない。

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