琉球ゴールデンキングスの新指揮官、アンソニー・マクヘンリーの信念「ここは日本のリーグ、できるだけ日本人選手を起用していく」
「この勝利は選手たちとスタッフのために本当に欲しかった」
9月23日、琉球ゴールデンキングスはアルバルク東京に85-74で勝利し、前日の開幕戦で敗れた雪辱を果たした。
琉球は第1戦で24得点のデイビッド・ヌワバ、A東京も第1戦で29得点のキヨンテ・ジョンソンがともに第1クォーターで10得点と、両スコアラーがオフェンスを牽引する互角の立ち上がりとなる。ただ、第2クォーターに入ると、連続タフショットを沈めたキーファー・ラベナを筆頭にこのクォーターで3ポイントシュートを7本中5本成功させた琉球が2桁リードを奪った。
第1戦では後半にわずか22得点と失速した琉球だが、今日は試合を通してオープンシュートをしっかりと決め切り、激しくプレッシャーをかけるディフェンス強度も保った。そして攻守ともに隙のない試合運びによって、A東京に主導権を渡さずに逃げ切った。
琉球のアンソニー・マクヘンリーアソシエイトコーチは、「今日はしっかりと巻き返すことができた試合でした。A東京は非常に手強いチームで、今日もタフな相手でした。その中で、選手たちがコーチ陣の立てたゲームプランをしっかりと遂行してくれました」と総括する。
今シーズンから指揮を執るマクヘンリーコーチにとっては記念すべき初勝利となり、試合後には彼を中心に自然と輪が生まれた。だが、現役時代から常にチームファーストの献身的な姿勢を貫いてきたマクヘンリーらしく、自身の節目の勝利という意識はなく、「この勝利は選手たちとスタッフが、自分たちが取り組んでいることへの信頼を少しでも深めるために本当に欲しかったものです」と語った。
琉球のレジェンドとして、日本のプロバスケットボール界では誰もが一目置く実績を残したマクヘンリーだが、コーチと選手は別物であり、琉球のアシスタントコーチを3年務めたのみで指揮を執ることになった。コーチとしては未知数な部分もあったが、現役時代に定評のあった卓越した戦術眼とバスケットボールIQは、指揮官としても優れていることをこの開幕節で示した。

「私たちの日本人選手は、(外国籍ウイングを)守れる力を持っています」
シュートは水物とはいえ、第1戦では29本中8本成功の長距離砲が今回は28本中14本成功と爆発した。ヌワバの7本中4本成功を筆頭に、7選手が成功とバランスよく決めた。「昨日は第2クォーターから最後まで悪いと思っていました」と語るシュートセレクションを改善したことが、この結果に繋がった。
また、前日には2人で52得点を許したディー・ジェイ・ホグ、ジョンソンの外国籍ウイングコンビを、今日は27得点に封じた。第1戦はA東京のビッグラインナップに苦しんだが、前日の会見で「実際に相手のプレーを見られたので、映像を分析して調整ができれば明日はもう少しうまくいくと思います」と語っていたように、しっかりと修正した。
マクヘンリーの下、琉球はこれまでのサイズ重視から機動力重視のロスターへと変化。アジア/帰化枠には9得点4アシストと活躍したガードのラベナが入るなどサイズは小さくなった。それだけにこの試合でホグに佐土原遼、ジョンソンに脇真大がマークしたように、相手がビッグラインナップを使う際に、日本人選手が外国籍ウイングを守ることがこれからも日常となっていく可能性が高い。
だが、このサイズのミスマッチについてマクヘンリーコーチは、「私たちの日本人選手は(外国籍ウイングを)守れる力を持っています」と心配していない。そして、オン・ザ・コートフリーの新ルールで日本人選手のプレータイム減少を危惧する声が多い中、指揮官は自身の信念をこう語る。
「結局のところ、ここは日本のバスケットボールリーグであり、私は日本人選手をできるだけ起用していくつもりです。外国籍選手をマークするのは、彼らにとって良い経験になります。それに、これまで彼らは何度も外国籍選手を守ってきました。だから私は彼らを信頼していますし、今日のような状況になったら、同じように日本人選手で守れると信頼して起用していきます」
選手時代を含めると、マクヘンリーは2008年からずっと日本バスケットボール界で活動している。日本のプロリーグの進化を当事者として体感してきた指揮官は、外国籍を自由に起用できる新ルールでも、変わらない日本人選手への信頼でシーズンを乗り切っていく覚悟だ。

Cookieについて
このサイトでは、サービスの運営に不可欠な Cookie を使用します。また、利用状況の分析や広告配信のために Cookie を使用することがあります。
『同意する』をクリックすると、これら全ての Cookie の使用に同意したことになります。
拒否される場合は『同意しない』を選択してください(この場合でも基本機能に必要な Cookie は使用されます)。
Cookieの詳細