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『スタッツで見るBリーグ』最強の新外国籍選手は誰だ!?得点期待値ランキング2025!

2025.09.30

見どころ・レポート

 

外国籍選手がBリーグの得点を牽引

 

Bリーグのチーム編成における最重要ポイントの一つが外国籍選手の獲得だ。平均得点ランキング上位20位のうち17人が外国籍選手という数字が、その重要性を如実に物語っている。(なお、残りの3選手は帰化選手枠のジョシュ・ホーキンソン、安藤誓哉、岡田侑大となっている)

注目の大型補強が続々と実現

 

今季は特に話題性の高い選手が多数加入している。NBAドラフト全体3位指名のジャリル・オカフォー、全体8位指名のスタンリー・ジョンソンをはじめ、史上最多13名のNBA経験者がBリーグに参戦する。これまでにない豪華な顔ぶれと言えるだろう。

データで見る新外国籍選手の実力

 

そんな注目の新規外国籍選手たちを、客観的なデータでランキング化してみた。果たして最も期待値が高いのは誰なのか?
※昨季所属していたチームの戦術方針やリーグの世界的なレベル差、各選手の特性により、単純比較は困難な部分もあります。
※ランキングには過去にBリーグで実績を残した復帰組選手も含まれています。

平均得点ランキング

 

まずは最もわかりやすい平均得点ランキングを見ていこう。

 

平均得点1位は、2022-23シーズンに新潟で活躍したコフィ・コーバーン(広島ドラゴンフライズ)。韓国KBLでは平均25分出場で18.3得点を記録している。単純比較は難しいものの、昨年の同ランキング1位だったゲイリー・クラーク選手(30分出場で16.5得点)を上回る数値となった。

ただし、平均得点は出場時間に大きく左右されるため、プレイタイムが比較的短い選手の真のポテンシャルを測るには限界がある。そこで、より深い分析を行うために次のスタッツを活用していこう。

得点期待値とは

 

得点期待値とは、その選手が1回攻撃した場合に平均何得点できるのかを数値化したスタッツである。
計算方法は、選手の総得点を攻撃回数(シュート本数、フリースロー本数、ターンオーバー数)で除算することで、1回の攻撃で期待できる得点を算出する。
このスタッツの最大の利点は、出場時間の差に関係なく選手の攻撃効率を比較できる点にある。短時間出場の選手でも、その真価をある程度正確に評価することが可能だ。

具体的な計算式はこちら

 

選手の総攻撃回数= シュート本数 + ターンオーバー数 + (0.44 * フリースロー本数)

得点期待値ランキングはこちら

 
 

得点期待値ランキング結果

 

得点期待値1.0を超える選手が16名も加入した今季、ランキング1位には前評判通りジャリル・オカフォーが輝いた。

昨季はプエルトリコリーグで平均26分出場、14.2得点を記録。3FG%の56%に注目が集まりがちだが、1試合1.6本の試投のため得点の大部分は2ポイントによるものだ。出場14試合という少なさで数値の信頼性を疑問視する向きもあるかもしれないが、2023-24シーズンには85試合平均21.7分出場で14.8得点という申し分ない実績を残しているため心配は無用だろう。

2位・3位には川崎の選手が並ぶ。インサイド専業のエマニュエル・テリーと、3ポイントシュートを武器とするドゥシャン・リスティッチ。個性は異なるが、共に攻撃効率の高い選手を獲得することでオフェンスに厚みを持たせることに成功している。

特に注目したいのは、5位にランクインしたナシール・リトルだ。1試合平均34分、平均攻撃回数15.78回とチームのエースを任されながら得点期待値1.09をマークするのは流石の一言。NBA約5シーズン、200試合以上の出場経験を持つその実力を、Bリーグでも存分に発揮してくれるはずだ。

過去のデータが示す「覚醒」の可能性

 

ここまでランキングを見てきたが、応援するチームの新外国籍選手が上位にランクインしていなくても心配する必要はない。リーグの戦術や環境の違いはもちろん、昨季のライアン・ルーサー(大阪エヴェッサ)のようにBリーグで覚醒する選手は数多く存在する。同選手は開幕前ランキング17位(得点期待値0.9)から、シーズン終了時には1位(得点期待値1.09)へと大きく躍進した。

こうした事例は枚挙に暇がないため、データは参考程度に留め、応援するチームと新戦力を信じて今シーズンを楽しんでほしい。

文=しんたろう

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