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田中大貴 B.LEAGUE開幕・新時代の目撃者vol.3「あのタイミングでBリーグが誕生したからこそ、僕のキャリアが大きく変わった」

2026.03.03

選手

【(C)B.LEAGUE】
 

「今も盛り上がりが続いているのは選手として幸せなこと」

 

今シーズン、Bリーグは節目の10年目を迎えた。コロナ禍による観客制限からのシーズン中断など様々な困難を乗り越え、リーグ誕生時に比べると平均観客数は約2倍と大きな発展を遂げている。さらなる成長を目指し、『B.革新』の名の下に来シーズンから新たなフォーマットを導入する中、記念すべきBリーグ開幕戦(2016年9月22日)でコートに立ったアルバルク東京、琉球ゴールデンキングスの面々にこの10年の歩みを振り返ってもらった。今回は当時、A東京の一員で現在はサンロッカーズ渋谷でプレーする田中大貴のメッセージを紹介する。

――開幕ゲームについて、試合前の取り上げられ方も含めた思い出を教えてください。

試合そのものだけではなく、試合に向かうまでの過程でメディアへの露出などまったく違っていました。様々なイベントに出させてもらったり、たくさんの取材を受けたりとか今までの開幕とがらっと変わった日々を過ごしていて、それが純粋に楽しかったです。試合当日は、とにかく盛り上がりがすごかったです。あれだけ注目される試合で緊張もあったと思いますが、それ以上に楽しみや、ワクワク感の方が大きかった記憶があります。個人的にはこの試合に関わることができて運が良かったですし、本当に光栄でした。
 

【(C)B.LEAGUE】

――Bリーグ初年度に比べると、今のBリーグはあらゆる面で大きく変化しています。田中選手は、どう感じていますか。

自分だけではなく、みんなが口を揃えて言うと思いますが、Bリーグが発足してから間違いなくバスケットの競技レベル、観客数、ファンの皆さんの熱量などいろいろな面で成長しています。自分が、Bリーグ誕生前にNBLでプレーしていた時はお客さんも1500人、2000人の状況が当たり前となっていて、それに対して盛り上がりが少ないという感情もなかったです。そういうところからBリーグとなり4000人、5000人の前でプレーできるようになりました。

当時の取材でも言っていますが、プロのアスリートである以上、たくさんのお客さんの前でプレーしたい思いを持っているので本当に幸せなことです。これも周りの人たちがいろいろと力を尽くしてくれたおかげです。そして露出が増えていく中でバスケットボール選手、プロアスリートとしての考え方、振る舞いについても成長させてもらえたと思います。Bリーグ開幕で最初に一気に盛り上がった後、落ち着いてしまうことがあってもおかしくなかったのに、今も盛り上がりが続いているのは選手として幸せなことです。簡単なことではないので、この環境はありがたいです。あのタイミングでBリーグが誕生したからこそ、僕のバスケットボール選手のキャリアと、人生は大きく変わることができました。
 

【(C)B.LEAGUE】
 

「最初の頃から足を運んでくださる方たちの顔は覚えています」

 

――現役選手として、Bリーグの大きな発展の過程の最中にいた田中選手だからこそ、プロバスケ選手を当たり前の目標にできる次の世代の選手たちに伝えたいことはありますか。

今の若い選手たちは、子どもの頃からBリーグがあって、僕たちの時とは状況が違うと思います。バスケットのレベルは、僕たちの若い時よりどんどん上がっています。この9年間で日本代表が自力でオリンピック出場を決めるなんて、僕たちが小さい時には考えられなかったことです。この日本バスケットボール界の進化にBリーグが果たした功績は大きく、この発展の中にいることができたのは光栄で、タイミングが良かったと思います。

若い選手たちに「昔はこうだった……」と言うのは好きではないですが、それでもいろいろな背景があってBリーグが誕生したことを知っておいてもらいたい。選手だけでなく、たくさんの人たちの力があって今の盛り上がりがあることを理解して、プロとしての振る舞い、見られ方に気をつけてほしいです。そして、前だけを見てもっとリーグが成長して、日本代表が強くなるようにリーグ戦からバチバチの熱い戦いを繰り広げてもらいたいです。僕はこれまでアルバルクやサンロッカーズ(所属しているチーム)で優勝したい、日本代表を強くしたい思いで走り続けてきました。その中でも根底にあるのは、バスケットをプレーしてお金をもらっているので、より良いプレーをファンの皆さんに届けたいという思いです。そこを若い選手たちも基本だと考えて、コート外のファンの皆さんとの交流を行って、もっと応援してもらえる存在になるように力を尽くしてほしいです。
 

【(C)B.LEAGUE】

――田中選手もベテランと呼ばれる年齢となりました。Bリーグ開幕年から応援を続けてくれるファンも多いと思いますが、そういう人たちへの思いを教えてくれますか。

僕も結構年をとってきましたが、Bリーグ最初の頃から試合会場に足を運んでくださる方たちの顔は覚えています。今でも試合を見に来てもらえることは当たり前のことではないですし、自分にとってすごく価値のあることです。僕がバスケットボールをやってきた中でも大事なことだと思います。昔に比べると、いろいろな背景もあってチケットの値段はかなり上がっていて、気軽に見に行くのが難しくなったという話も耳に入ってきます。それはBリーグの価値が上がる意味で良い面としても、リーグ誕生時から見に来てくださっている人たちにとっては大変な部分もあると思います。

そういったことを踏まえても、長い間応援してもらえているのは感謝しかないです。この世界に入ってからずっと思っていますが、ファンの皆さんに一番よろこんでもらえることはコート上でベストのパフォーマンスをすることです。これはずっと変わらない思いで、現役を続けている限りは最高のプレーを見せられるように一生懸命に取り組んでいきたいです。
 

【(C)B.LEAGUE】

――最後にバスケットボールファンへのメッセージをお願いします。

りそなグループ B.LEAGUE 2026-27シーズンから新しいリーグとなりますが、今よりもより良いものにするため、自分たちは良いプレーを見せるのは当たり前で、それに加えてファンの皆さんとの交流などを引き続き大切にしていきたいです。応援してもらえるのは当たり前ではないことを肝に銘じて、いろいろな人が知恵を出し合って時代に合ったやり方をしていく中で、選手も協力して全員で盛り上げていく考えが必要だと思います。

僕たちも開幕当初はどうだったかと思いながらやっていることもあります。開幕当初から見てくださっている方たちは、「昔はこうだったけど、大きく変わったね」とか思い出しながら試合を見るのも結構エモいと思います。いろいろなことを感じながら、目の前の試合を楽しんでもらえたらと思います。
 

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