B.LEAGUEとハイセンスがパートナーシップ契約、B.PREMIER26クラブの試合会場にLEDビジョンを導入と発表

「B.革新」を推進する観戦体験のアップデート
7月31日、B.LEAGUEはハイセンスジャパン株式会社(以下、ハイセンス)とのパートナーシップ契約締結を発表した。本契約はりそなグループ B.LEAGUE 2026-27シーズンから適用され、リーグが新たに掲げる構造改革「B.革新」実現の一助となるパートナーシップである。
両者の協業における最初の具体的なアクションとなるのが、アリーナにおけるコート周辺ビジョン環境の大幅なアップデートだ。新シーズンから、最高峰カテゴリーであるB.PREMIERの26クラブの試合会場に、ハイセンスが取り扱うLEDビジョンが採用されることになった。
このインフラ整備は、アリーナの価値向上を目指すリーグにとって悲願でもあった。B.LEAGUE 島田慎二コミッショナーは「アリーナにおけるエンターテインメントというのは、スポーツのゲームだけではなくて、ファンの皆様の観戦体験を上げていく上でも非常に重要なエッセンスだと認識しています」と語る。さらに、「B.プレミア開幕に向けてアリーナのLEDビジョン拡充は至上命題でした。その中で、信頼できる強いブランドとしてハイセンス様とつながり、約半年間の対話を重ねて契約に至りました」と明かした。
導入されるLEDビジョンは、従来のTO(テーブル・オフィシャルズ)前に加え、ベンチ前やコートエンドにも設置される。つまり、コート半周が色鮮やかなLEDでぐるりと囲まれる形となり、これまでにない臨場感を生み出すことになる。コート周辺のLEDビジョン増設によって、会場にいる方にとっても、中継カメラ越しで観戦する方にとっても、ダイナミックなグラフィックを楽しむことができ、これまでにない没入感を味わうことができるようになる。各クラブがこのスクリーンを用いてどのような演出を描き出すかは注目ポイントだ。
「B.革新ということで新たなB.LEAGUEの未来を作っていくタイミングで、ハイセンス様とパートナーシップを組んで共に切り開くことができる機会をいただいたことを、本当にうれしく思っています」と島田コミッショナーは期待を込めた。
両社が目論むWin-Win戦略
これまで全豪オープンテニスやサッカーのFIFAワールドカップ、パリ・サンジェルマン、プロ野球の横浜DeNAベイスターズなど、国内外の多くのスポーツをサポートし、ブランド戦略で確かな成果を上げてきたハイセンス。なぜ今回、B.LEAGUEを新たなパートナーに選んだのか。その背景には、リーグの持つ熱気と、自社のターゲット層との合致があった。
ハイセンスの張喜峰代表取締役社長は、「先日、りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26を観戦させていただく機会がありました。選手たちの躍動感、そしてファンの皆様の凄まじい熱気に深い感銘を受けました」と振り返る。「ハイセンスは日本において『活気のあるブランド』として認知されています。今回のパートナーシップを通じて、お互いの情熱を波及させ合い、さらなる大きな飛躍を遂げたいと考えております」と力を込めた。
続けて張社長は、自社のビジネス戦略の核に触れる。「ファンの年齢層や男女比は、ハイセンスにとっても極めて重要なターゲット層です。日本市場においてテレビ製品は急速な成長を続けていますが、今後は冷蔵庫や洗濯機、エアコンといった白物家電についても、ファンの皆様から支持いただけるブランドになりたいと考えています」。
これに対し、島田コミッショナーも強く同調。「B.LEAGUE運営はクラブ運営とは異なり、チケット収入が大きな収入源ではありません。全国のクラブが努力の結晶として作り上げた価値を販売し、パートナー企業の皆様からご支援をいただくことでリーグ運営が成り立っています。だからこそ、パートナー企業の日本市場におけるブランディングや販売戦略にどう寄与していくかが問われます」と島田コミッショナーはビジネスモデルの構造を説明。
「我々の強みであるファミリー層や若い女性といった顧客層は、ハイセンス様のターゲットにマッチします。露出の機会を提供するだけでなく、製品の販売促進に寄与すること、ビジネスとして確かな購買へとつなげることを大切にし、しっかりWin-Winになれる状況を目指していきたいと考えています」と語り、貢献にコミットする姿勢を強調。さらに「ハイセンス様とのパートナーシップを通じて、日中両国の良好な関係構築にも寄与できれば」と、より広い視野での意義も付け加えた。
単なる認知向上ではなくファンの生活を豊かにする取り組み
ハイセンスが目指すスポーツを活用したパートナーシップは、単なるネームバリューの向上ではない。張社長は「私たちの製品はユーザーの皆様の日常生活そのものと密接に結びついています。ファンの皆様は製品を通じてより臨場感のある観戦体験を享受でき、我々は映像技術を通じてアリーナでの演出をサポートする。これらは全て人々の暮らしをより豊かにすることにつながります」と理念を語った。
具体的なアクションとして、全国の家電量販店やオンライン(EC)サイトを活用したB.LEAGUEのプロモーション展開もすでに計画されている。ファンの手元に直接届くようなキャンペーンを通じ、「ハイセンスがパートナーになったことでB.LEAGUEがさらに楽しくなった」と実感できる施策を打ち出していく予定だ。
ハイセンスはディスプレイ事業で50年以上の歴史を持ち、世界的なシェアを誇るグローバル企業。今回のLEDビジョン設置はその第一歩に過ぎないかもしれない。張社長は「今年のFIFAワールドカップで導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)用ディスプレイなどの映像システムもハイセンスの機器が採用されています。こうした最先端の技術についても、将来的にはB.LEAGUEへの連携の可能性があると考えております」と、将来的なさらなる技術提供の可能性も示唆した。
「人生で最初に好きになったスポーツ」——張社長の特別な思い
ビジネス戦略と最新技術の話が続いた中、会見の終盤で張社長の表情が和らぐ瞬間があった。“バスケットボールとの個人的な関わり”について問われたときのこと。張社長は「バスケットボールは、私が人生で最初に好きになった大好きなスポーツなんです!」と笑みを浮かべて即答。「大学時代はもちろん、社会人になって働き始めてからも、自分自身でよくコートに足を運んでプレーしていました」と、根っからのバスケットボール好きであることを告白した。「だからこそ、今回こうしてB.LEAGUEと関われることは、個人的にも本当にうれしいことなのです」と、今回のパートナー就任が単なる企業間の契約以上の、特別な感情を伴うものであることを明かした。
「B.革新」初年度となる2026-27シーズン、ハイセンスのLEDビジョンによって、アリーナの演出はどう進化するのか。スポーツの価値と企業ブランドの成長を融合させ、ファンの日常までをも豊かにする。そんな次世代のパートナーシップの行方に、大きな注目が集まる。

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